新! 店長がバカすぎて

著者 :
  • 角川春樹事務所
3.38
  • (85)
  • (235)
  • (363)
  • (78)
  • (16)
本棚登録 : 3124
感想 : 270
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (324ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758414289

作品紹介・あらすじ

宮崎の山奥に異動になっていた山本猛元店長が、 三年ぶりに、吉祥寺本店に店長として復帰した。
張り切る店長だが、相変わらず、人を苛立たせる天才だ。しかし京子は、心の中で「お帰りなさい」とつぶやいた。
そんな中、本や書店を取り巻く環境はますます厳しくなってきたが、 それでも京子は、新人作家の才能に出逢い、打ちのめされ、 好きな作家の新作に心躍らせ、時には泣き、笑い、怒り、日々戦っています。
スタッフの磯田さんや、覆面作家だった大西先生や神楽坂で小料理屋を営む親父さんや、優しき先輩たちに、応援を受けながら――。
小説と書店の未来を、仕事の意味を、生きる希望を改めて深く問い直す、第二弾。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 「店長がバカすぎて」は本屋好きにとっては、なんともたまらない作品だった。

    その続編。
    本屋好きは相変わらず楽しめます。
    ただし、残念ながら早くもマンネリ感が…とも思ったのだが、後半の展開にニヤリ。
    タイトルはそういう意味なのね、と。

    ♫Reader Meet Author/Morrissey(1995)

  • 読んだ本の続編を見かけると
    読みたくなってしまうタイプなので
    手に取った一冊


    でも読んだ内容をすぐ忘れてしまうタチなので
    前作もあまり覚えておらずでした


    ブクログを見返すと星3にしてたので
    前作は読み返さずこちらを読みましたが
    作品内で前作の説明もところどころあったので
    問題なく読めました


    感想としては
    なんというか…
    掴みどころがないというか…
    読みやすい文体なんですが
    結局何を読んでるんだっけ?という感じでした


    谷原さん目線で進んでいくんですが
    時系列が行ったり来たり飛んでいきます

    最初ポンと飛んで、その種明かしをして
    また飛んで、また種明かしをして…
    という感じで進むので
    なかなか感情移入もできずでした


    前作では本屋さんってこんな感じだったのかっていう
    発見もありましたが
    今回はそれも特になく
    星は2つ


    にしても最近思うのは
    だんだん小説にもコロナが
    普通に出てくるようになったなぁということ。
    いつになったら終わるんでしょうね…

  • 3年ぶりに吉祥寺本店に帰ってきた店長、続編となると相変らずの空気感に新メンバーも加えてワクワク読み進めることができるのですが、主人公の谷原京子の毒舌ぶりも健在なんですが、30越えて少し図太くなる彼女、心の叫びが外に漏れるようになってドタバタ展開になるかと思えば、日にちが切り替わって回想シーンで始まるとクールダウンしちゃんですが、主人公のコミカルな妄想と勘違いは楽しませてくれました。
    相変わらず店長を毛嫌いしてて、元上司の小柳さんへの偏愛ぶりとか、アルバイトの田中さんをかばったり、神様たちへのクレーム対応をそつなくこなす日常。テンポよく読めました。
    続編だから「店バカ2」でいいのに、「新」ってところがミソでした。
    世界はアナグラムでできてるような懐疑心を抱きながら店長の行動はお茶目で憎めないし、文才あるのに気づいてないところが抜けてたり、妙に感の鋭いとこもあるかと思えばズレてたりと異次元の魅力満載でした。
    第三の刺客も匂わせながら終了してましたが、もう良いかなって感でした。


  • 覆面作家である大西賢也の正体は早い段階で察しがつき思った通りでしたが、なぜ谷原京子の日常を覗き見ているように詳細に知っているのかが謎です。
    マダムこと藤井美也子とは何者で京子の父の店<美晴>に着いて店内を見た瞬間に泣き出した理由とか、マダムと店長、マダムと大西賢也、店長と大西賢也の関係がさっぱりわかりません。
    まさか続編があるのでしょうか?
    いやいや、ストーリー展開に拡張性をあまり感じないので続編はないですよね。


    と、2年前にレビューを書いた「店長がバカすぎて」のまさかの続編。
    読後のモヤモヤ感を少し思い出してしまったので読んでみることに!

    読み始めてすぐに出てきた前店長小柳真理のセリフ「書店における朝の十分は、平時における一時間に匹敵する」を目にして読むのを中断した。
    並行して読んでいる「本屋図鑑 だから書店員はやめられない!」の、8時半【開店前】の章を読んだばかりだからだ。
    本屋の開店前はこんなに忙しいんだ、と知ったのでこのセリフがズンと脳裏に響いた。
    本書も本屋が舞台だった。「本屋図鑑」を全部読んでからの方がいい。
    すると「本屋図鑑」の最後の方に「店長がバカすぎて」が出てきてビックリ。

    一度読み始めてから10日も経ってしまいましたが読み終わりました。
    前作でモヤモヤが残ったマダムこと藤井美也子には触れられていなかったので、個人的に気になっていた謎は解決されず。
    本書も仕掛けは「店長がバカすぎて」と同じく新たな覆面作家を紛れ込ませている所。
    と言っても、登場人物が限られているので誰なのかは……、ほとんどの人が分かったのでは。

    第3弾をほのめかす終わりかただったけど、この物語はこれでおしまいでいいかな。

  • 関東圏に住んでいるとょっと歳の行ったブクロガーの好きな街ランキングベストテンに必ず入ってくる町といえば…そう!神田神保町ですよね

    自分も若い頃足蹴く通ったこの街は書店街として知られ、もう右を見ても本屋、左を見ても本屋、後ろを振り返っても本屋です
    古書店が多いですが、普通の大型店舗もあったりして無い本は無いんじゃないかと思えるほど本だらけの街でした(今どんな感じなのかは申し訳ないよく知らないです)

    で、神保町で思い出すのは「富士そば」です(本屋違うんかい!)
    「富士そば」知ってます?いわゆる立ち食いそば屋(今は座れるところも多いのかな?)で、ザ・立ち食いそば!という味がたまらなく好きで神保町に行ったら必ず食べてたんですが、調べたら今もうないみたいなんですよね
    コロッケそばとか食べてた気がします
    今はなんかカレーの街としても有名みたいで、なんかやっぱりいろいろと変わって行きますね

    『神保町でそば食べて』なんちて

    さて『新!店長がバカすぎて』です

    書店の話なので、書店の思い出話と思いきやまさかの富士そばに着地というね
    コロッケそばに着地というね
    ひまわりめろんがバカすぎますね

    そしてまたもや作品に一切触れずにレビュー終了!

    • ひまわりめろんさん
      駅のホーム確かに最強ですよね
      昔電車で職場に通ってた頃は毎日のように食べてましたよ!
      いつも頼むのは同じで月見天ぷらうどん(そば違うんか...
      駅のホーム確かに最強ですよね
      昔電車で職場に通ってた頃は毎日のように食べてましたよ!
      いつも頼むのは同じで月見天ぷらうどん(そば違うんかい!)でした
      あのウエットなかき揚げでたまごにフタをしてちょっと蒸す感じにして食べるんですよね
      ちくわ天も美味しかったなー

      あと昔自分の住む駅に初めて立ち食いそば屋が出来たときに冷凍麺を湯がくタイプと知ってがっかりしたことを思い出しました
      それは駅の立ち食いじゃないんだよ、わかってないなって

      そばのレビューじゃないですよ
      立ち食いそばのレビューですw
      2022/10/08
    • みんみんさん
      読まないリストに入れとく_φ(・_・笑笑
      読まないリストに入れとく_φ(・_・笑笑
      2022/10/08
    • ひまわりめろんさん
      みんみん、たぶんコメントする先間違えてない?w
      みんみん、たぶんコメントする先間違えてない?w
      2022/10/08
  • 「店長がバカすぎて」の第2弾。
    前作は、書店員あるあるがたくさんありつつ、なんという店長なのか…と驚きとバカさ加減に笑えたように思った。
    今作品は、帰ってきた店長に始まり、アルバイトや親父や社長のジュニア、そして新店長などなどと幅広くバカさをアピールしている。
    まぁ、いろいろな人がいるからおもしろいわけだ。

    アルバイトがバカすぎての中の一文に
    『同じ考え、思想、イデオロギーの人間ばかりいたら、そこはもうディストピアだ。自分と同じ人間は一人もいない。自分以外は自分じゃない。その事実を受け入れ、そして許せ。他者を許すことでしか、私が許されることはない』
    とあり、う〜んなんかわかると思った。
    そして、このアルバイトが〇〇だったとは驚いた。
    最後の最後にそうきますか〜となった。

  • 店長の前のめり感がさく裂しています!笑
    仕事上は利害関係ないところでお付き合いしたい人物です。
    遠目で見ている分には個性的で面白いおじさん、ですが自分と係わるとなるとストレスの急増は免れないでしょう。
    彼が上司だったら……、と思うとゾッとする。

    多くの読者は主人公である谷原京子の目線でストーリーを追っていくと思うのですが、私もその一人。
    そこで思ったのは、自分の仕事に対しての意気込みの変化なんですよね。

    前作の時は、私も谷原京子と同じくらいの熱量で仕事をしていたと思うのです。
    愚痴・怒りが仕事をする上での原動力になっていたのは事実なので。
    なので、谷原さんが店長、その他諸々にいきり立っている感情も「わかるよわかる~」と、首を激しく縦に振りながら読んでました。かなり深く感情移入していた。
    今回の「続!」では、それほど感情移入しなかったんですよね。
    職場の変化が理由です。
    転職により、結構平和な職場で仕事が出来ているんですよね。イライラとかたまにあるけど、悩みにまでは発展することのない軽微なモノなんですよね。
    京子のイライラが過去のモノと化していることに気づいたのです。
    なんだろな、がむしゃらに働いていた頃が懐かしいって言うのかな。
    京子と自分との間に距離ができたと感じました。
    躍起になって仕事するのって、短期勝負では必要な事なんですけど、長期的な目線で見ると難しいんですよね。
    (人間、老化には逆らえないもので、若い頃のがむしゃらさをずっとは続けられないと、私自身は判断しました)
    まさに、本にも書かれていましたが、こういう事なのだと思います。

    ”しかし、人生はエピローグではない。いや、エピローグこそ本編なのだ。たとえ本として一冊にまとめられるような一時期が私の人生の中にあったとしても、数十冊、あるいは数百冊にも及ぶかもしれない凡庸な毎日がその後も続いていく。”(抜粋)

    シリーズものは本を読むタイミングでの自分の心境の変化を見つめるきっかけになったりしますね。新たな発見。

    そして、この本の面白いところは書店員さんの日常が垣間見れるところなんですよね。
    アルバイトの面接の様子とか、結構リアルなのでは?
    ちょっと驚いたのは、書店員さんに本の解説の依頼がある事です。頻繁に依頼がくるものなのでしょうか?
    (たまに本屋の人が解説書いてるのは見るけど、頻度は少ない)

    続編がありそうな予感で終わってますね。
    次があると信じて。
    次の展開が楽しみです!

    • はるパパ@ファミコンしようぜさん
      キキさん!
      抜粋が最高です。私は見落としていました。
      いつもワクワクする感想を楽しんでます。これ次作が楽しみですねー。
      キキさん!
      抜粋が最高です。私は見落としていました。
      いつもワクワクする感想を楽しんでます。これ次作が楽しみですねー。
      2024/03/08
    • キキさん
      はるパパさん
      コメントありがとうございます。
      いつも「いいね」もありがとうございます^ ^
      お役に立てて光栄です♪
      次回作出て欲しいですよね...
      はるパパさん
      コメントありがとうございます。
      いつも「いいね」もありがとうございます^ ^
      お役に立てて光栄です♪
      次回作出て欲しいですよね〜。展開が気になります。
      2024/03/10
  • 新店長の書店はこの先どうなるんだろう

  • 前作が各章いずれも笑いを抑えることが出来ず、また、ホロリとさせられることもあったが、今作はそこまでではなかった。バカすぎる店長に慣れちゃったからなのかなあ。

  • 店長がバカすぎての
    続編ということでわくわくして
    読み始めましたが、
    私は、前回のほうがおもしろく
    楽しんで読んだように思います。
    相変わらず、愛すべきキャラクターの店長と
    みんなそれぞれ個性的なスタッフなど
    本屋のあるあるやドタバタの中で
    起こるいろいろなエピソードなんですが、
    店長が前より、バージョンアップした
    キャラクターで、少し前のように愛をもって
    見れず、お話も乗り切れませんでした。
    最後はえーっていう感じでしたが無理矢理な感じが少し残念だったかな。

全270件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1977年神奈川県生まれ。2016~2022年に愛媛県松山市で執筆活動に取り組む。現在は東京都在住。2008年に『ひゃくはち』でデビュー。2015年に『イノセント・デイズ』で第68回日本推理作家協会賞、2019年に『ザ・ロイヤルファミリー』で山本周五郎賞とJRA馬事文化賞を受賞。その他の著作に『95』『あの夏の正解』『店長がバカすぎて』『八月の母』などがある。

「2023年 『かなしきデブ猫ちゃん兵庫編  マルのはじまりの鐘』 で使われていた紹介文から引用しています。」

早見和真の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×