恋するハンバーグ 食堂のおばちゃん(2) (ハルキ文庫 や)

著者 :
  • 角川春樹事務所
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758440943

感想・レビュー・書評

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  • 心がほっこり温かくなる下町人情譚が収められた『食堂のおばちゃん』に引かれ、シリーズ2作目も読んでみた。現代が舞台だった1作目と変わり、今作は現代ではお姑さんになっている一子さんの若かりし頃、佃はじめ食堂が開店まもなく夫の孝蔵さんが帝都ホテル仕込みの腕を奮ってた1960~70年代あたりが舞台。落ち着いたおばあちゃん的に描かれていた一子さんも怒ったり泣いたり感情表出が豊かでアグレッシブ。
    今回もサクッと読みつつ心ほっこりなんだけど、どうして2作目にしてこれほど時間をさかのぼったのかちょっと疑問。現代の佃はじめ食堂の面々でまだまだエピソードは出てくるだろうに。「三丁目の夕日」のような古きよき時代を舞台にすれば人情譚が映えるかというと、下町・佃が舞台の創作ものとしては今昔それほど違いがない気がする。食堂で出してる料理を読むのがこのシリーズの楽しみ方の一つでもあるけど、それについても大衆食堂的な前作のメニューのほうが、フランス料理仕込みの洋食が主に出てくる今作より魅力的に思える。
    一方、舞台を昔にしてよかったと思えるところというと、前作では亡くなってる孝蔵さんが出てくるところ。この人、ほんとに男っぷりがいい。正義感で義理に厚く曲がったことが嫌いで女にはやさしい……昔はこんな男が(現実にいたかはともかく創作上は描かれて)いたよね。現代を舞台にこういう男を登場させるのって、たとえ創作にしても現実味がないかも。

  • 2019.10.30~10.31
    食堂の始まり。こんな優しい人たちだから、ご飯はおいしいだね。

  • 面白かった。

  • 特に大きな事件が起こるわけでもないのに、続きが気になるシリーズです。
    お腹が満たされて一件落着、幸せだなぁ。

    ただし、孝蔵は一子を残して死んでしまうと一巻を読んで知っているため、おしどり夫婦であればあるほど、切ない気持ちが訪れます。

    これを読んだ後、一巻の『まぼろしのビーフシチュー』を再読すると、涌井の孝蔵への想いにウルッときます。

  • お姑さんの若かりし頃、はじめ食堂が洋食屋時代のお話。

  • 「食堂のおばちゃん」の前日談。メニューが昭和でレトロwベシャメルソースは参考なりました!作者さんは本当に食堂のおばちゃんだったんだねー (毒親とはイメージ違う....)

  • 第一巻もよかったけど、こっちの方が好き。一子と孝蔵の話で、孝蔵さんは、フレンチのシェフだったので、作る料理やそのこだわりが、そっちより。フレンチが好きな私には読んでるだけで幸せな感じ。早く、三巻が読みたいなぁ。

  • ちょうど、ひよっこの放送と重なった時期に読んだので、どうしてもすずふり亭とイメージがだぶってしまいました。

  • 一子と孝蔵の深い愛と、お互いに対する信頼感にすごく温かい気持ちにさせてもらえた。
    誰かが困っていたら、すっと手を差し伸べてあげられる環境がこの時代はあったんだな...
    美味しいごはんは心までも満たしてくれる。
    読んでいる私の心も幸せで満たされるそんな本に出会えてよかった♡

  • 食堂のおばちゃんの2作目。
    まだ洋食屋だったころの話。
    1作目よりずいぶん遡った話なので、一子さんが中心な感じ。
    しあわせなきもちになる

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著者プロフィール

1958年、東京都江戸川区生まれ。早稲田大学文学部卒業。松竹シナリオ研究所で学び、脚本家を目指し、プロットライターとして活動。その後、丸の内新聞事業協同組合の社員食堂に勤務しながら、小説の執筆に取り組む。2007年、『邪剣始末』で作家デビュー。2013年、『月下上海』で第20回松本清張賞を受賞。その他の著書に「婚活食堂」「食堂のおばちゃん」「ゆうれい居酒屋」シリーズや、『風待心中』『ゆうれい居酒屋』『恋形見』『いつでも母と』、共著に『猿と猿回し』などがある。

「2023年 『婚活食堂9』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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