樹海警察 (ハルキ文庫 お 19-1)

著者 :
  • 角川春樹事務所
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感想 : 38
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  • Amazon.co.jp ・本 (319ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758441223

感想・レビュー・書評

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  • エリートさん、とんでもないところに飛ばされちゃったのね。
    最初は、性格に問題ありのとんでもエリートと思ったのに、どんどんイメージが変っていっていい感じ。
    2人の部下も色々ありそう。
    彼らのその後も見てみたい。シリーズ希望。

  • コミカルで楽しい。
    上司を上司と思わず、勝手気ままに活動する部下たち。彼らを正してやらねば、と思っている主人公は、その上をいく変わり者。癖のあるメンバーに振りまわされるピエロを演じつつも、正しい警察官の道をつらぬこうとする主人公の頑固ぶりが、痛快になっていく。

  • 初任地当日から臨場
    キャリア組·柿崎警部補の初めてのお仕事は樹海の死亡事件
    突然の首吊り死体と対面

    樹海で見つかった遺体専門の部署
    自殺で処理されかけた件でも疑問あれば調べる
    超·真面目、融通きかない柿崎だからこその活躍
    部下達が有能で頼もしい

  • 樹海でみつかる遺体に事件性があるかどうかを専門に行う山梨県警所轄特別室のお話。

    シリーズ第1弾。
    3話からなる短編集で特別室のメンバー3名それぞれのお話で主役となっております。

    樹海の恐ろしさをやや読みやすいテイストで表現されているので次作も楽しみです。

  •  柿崎が、特別室に赴任させられた理由は、まだ明確になっていない(と思うが読み落としたか?)。そこに「2」の伏線があるのか?
     ベストテン物には入らないだろうけど、のんびり読むのにはこの上なく素敵です。

  •  幹部候補生として警部補になった柿崎が任命された場所は山梨県警上吉田署と聞いた事もない辺鄙な場所。しかも、挨拶もそこそこに渡されたカーキグリーンの軍用ベストに登山靴。連れて行かれた場所は樹海。そこで見つかった遺体専門の部署の責任者を任される事に。部署のメンバーは一癖ある者ばかりで…

     樹海のイメージそのまの部署で、ある意味追い出し部署なんでしょうけど、鋼のメンタルとズレた思考の柿崎にはもってこいの部署に思えました。
     部下の特別室へ異動希望した理由も切なくて、柿崎が助けて貰った幽霊は本当に探していた人達だったのかもしれないですね。
     犯人がまさかの人で驚きでした。

  • 警部補になった柿崎が配属されたのは山梨県警上吉田署。彼が聞いたこともなかった配属部署は、樹海で発見された遺体専門だった。栗柄、桃園、明日野という美味しそうな部下たちに引きずられる形で想像したくない状況の遺体を確認し、処理していく。と書くと何やら恐ろし気なのだが、実際は何ともコメディタッチ。チームのメンバーそれぞれの個性がきらり、少しずつ明らかになっていく背景にどきり、そして最後には!もちろんちゃんとミステリでとにかく面白かった。表紙をあらためて眺めて…えっ!!子供の絵みたいで油断してたら結構凄い絵じゃん。

  • 警部補柿崎,将来の幹部候補生として期限付きで赴いた初任地は青木ヶ原樹海を担当する特別室。続出する自殺死体。癖の強い部下3人は上司の指図も聞かずに突っ走り,本庁の捜査一課からは疎まれている。こんなはずではなかったと嘆く柿崎だが,樹海で見つかる変死体には容赦なく捜査の目を向けていくたくましい部下たち。赴任当初は堅物で部下の所作に目くじらを立てるばかりだった柿崎が徐々に馴染んでいく(それどころか,くせ者の部下たちから信頼されるに至る)様子は傑作。

  • 何故この人はこう見えるよう振舞っているのか、を見抜く必要があるのが日常なんだと思う。
    新任警部補殿に関しては、そんなのまったく関係ない。思惑など読まない。ひたすら真っ直ぐな道を踏みしめる。
    最終的にここまで愛されるとはね。まぁきっとアレも愛なんだよ。たぶん。

    たったひとつ文句を言うなら全員の苗字が読めな過ぎて覚えるの放棄した。覚えられませんでしたーっ!

  • 個性が爆発しているメンバー相手にも警察官の鑑を素で貫き通す柿崎さん

    周りは変わらず自分が変わったと思っているけど、柿崎さんの影響はしっかりとでていると思う

    チグハグで好き勝手にやりながらも連携が取れている不思議。面白くてドンドン読み進めてしまった・・


    こういうお堅い人間が少しずつ絆されていくの好き

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著者プロフィール

大倉崇裕(おおくら たかひろ)
1968年京都府生まれ。学習院大学法学部卒業。97年、「三人目の幽霊」で第四回創元推理短編賞佳作を受賞。98年、「ツール&ストール」で第二十回小説推理新人賞を受賞。2001年、『三人目の幽霊』でデビュー。代表作である白戸修シリーズ、福家警部補シリーズ、警視庁いきもの係シリーズは、いずれのシリーズもTVドラマ化されている。

「2022年 『殲滅特区の静寂 警察庁怪獣捜査官』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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