島抜けの女: 鎌倉河岸捕物控〈三十一の巻〉 (ハルキ文庫 き 8-51 時代小説文庫 鎌倉河岸捕物控 31の巻)

著者 :
  • 角川春樹事務所
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感想 : 15
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  • Amazon.co.jp ・本 (312ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758441315

作品紹介・あらすじ

宗五郎たちが江戸を不在にしていたある日、政次は、北町奉行小田切直年の内与力嘉門與八郎に呼び出された。夜桜お寅なる女賊が島抜けをし、「小田切奉行に恥をかかせて恨みを晴らす」と言って江戸に潜んでいるという。その同じ頃、金座裏では、愛猫の菊小僧が忽然と消えた。一方宗五郎たちは、京での当代豊島屋十右衛門の本祝言前に、のんびりとお伊勢参りを愉しんでいた-北町奉行と金座裏の絶対絶命の危機に、政次たちが昴然と立ち向かう!大ベストセラー・ノンストップエンターテインメント時代小説、ますます絶好調。

感想・レビュー・書評

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  • 豊島屋の嫁入りで、京での本祝言に向かう一行と、江戸に残った金座裏での騒動。
    もともと色々問題のあった亮吉がここ数巻随分と危うくなっていたし、前巻の終わりであちこち旅をしたいなんてことも言い出して、こりゃいきなりふらっと旅に出て、なしくずしに手先を辞めるんじゃないかとまで思ったけど、今回でちょっと違う方向で落ち着いた模様。
    しかし、この後亮吉がどうなることやら。
    急に真面目になられてもと思うけれど、失言、問題発言や後輩に追い抜かされるかもと言う焦りでじたばたする亮吉も行き過ぎると読みにくいので、難しいところだと思う……。

  • 豊島屋の本祝言で、京へ宗五郎も旅立ち、江戸を不在にしている中、大阪にいた時に小田切奉行が、立ち入った事件の夜桜お寅が、島抜けをしたとの情報が入って来た。

    さてさて、今回は、京都とお江戸を舞台を、点々と変えながら、優雅な旅行と、難題の事件とが、展開していく。

    御用を全うしようとした亮吉が、刺傷し意識が戻らない状態になり、その一味に政次が、見せた顔は、今までにない形相になっていた。

    亮吉も、意識が戻り、ホッとしたけど、、、、これで、次の巻は、身を固める事になって行くのかな?と、思う。

  • 佐伯泰英氏、初読みです。新聞の書籍紹介欄で、よく顔つきでの本の紹介が目に入ります。(それほどいい顔とも思えませんがw。失礼しました。)本屋でも図書館でも随分な場所取りをしている方なので、1冊は読んでみようと思いました。「島抜けの女」、鎌倉河岸捕物控№31、2017.11発行です。一読しましたが、私にはどうもテンポが合わないようです。作家さんとの相性ってありますね!

  • 2018.06.読了

  • 亮吉がとうとう年貢の納め時?

  • 20180316 このシリーズも終わらせ方で悩む段階に来たみたいだ。読んでいて疲れてしまった。ストーリーもその場しのぎで無理やり長くしてるのではと感じてしまった。最後は短くてもスッキリした内容で締めてもらいたい。

  • 第三十一弾
    留守を預かる政次に内与力から内々の依頼が、奉行が大阪奉行の時の女賊との因縁?
    猫の行方不明?、小夜の婚姻、亮吉の将来の話に、京を目指す一行の気楽な旅を織り込みながら、最後は亮吉が重傷を負いながらも盗賊捕縛に一役、そしてお菊の献身的な看病、盛り沢山だが何故か軽い

  • むじな長屋の幼なじみの政次、彦四郎、亮吉。
    政次の元からの優秀さ、彦四郎の段々とした頼もしさ、劣等生的な亮吉という図式で佐伯さんは描いてきましたけれど……

    私自身、優秀な登場人物は好きですけれど
    それでも亮吉が気の毒になってきまして。

    お菊の妹・お染の「余計な発言(当人がそう)認めている」も確かに正論なんだけど
    やはり余計かなあと。
    (読んでいて割り切れないというか)

    また、今回は史実の人物・小田切奉行に妙な経緯を与えちゃったのもなあ……

    佐伯さんがそろそろまとめに入ってくれるのであれば、なんだけどね。

    そうそう、おみつさんも今回イタイね……。

  • 鎌倉河岸捕り物控えの31巻目~九代目宗五郎が当代豊島屋の京での本祝言に船で出かけて留守の最中、政次は北町奉行小田切直年の内与力嘉門與八郎に呼び出され、夜桜お寅という女賊が島抜けし、恨みを晴らすという投げ文があったと云い、同じく脅されている鼈甲細工屋の萬屋を見張ることになった。一方、金座裏では牡の三毛猫・菊小僧の姿が消えて、御用が疎かになるほど亮吉は慌てていた。番頭格の八尾亀に見習いの弥一と勘三郎が見張りに当たり、政次の叱責を受けて亮吉は稲荷の正太の組に入って縄張り内の巡回に専念した。甘味処のふじむらから聞き込んだ話から札差・六角屋が怪しいと踏んだ広吉は粘りに粘って妾宅に飼われていた菊小僧を救出し、金座裏が取り戻したことを掛け軸に書き残した。苫船が怪しいとあたりをつけて見張る場所を三十間堀に変えた矢先、雪駄屋の大坂屋が押し込みに遭い、主人夫婦と次男が殺され、中途半端な金額が盗まれたが、犠牲者の胸元に小田切を裏切り者と糾弾する書状が血染めで残されていた。政次はこっそり抜き取り、旦那である寺坂に見せると、小田切の大坂町奉行時代に詳しい与力を紹介され、女賊が妹・弟と共に寺育ちであること、寺坂の剣術仲間が探索の最中に死んでいることが明らかになる。十数名の一味が隠れられる川筋の廃寺が盗人宿だと突き止めた。半刻話し合った末の勝負はあっという間で、寺坂には誤って殺してしまった告げる。手柄を立てた一行が引き上げてきて、亮吉は豊島屋の菊と所帯を持とうと決意するが、むじな長屋の母親と菊の妹にからかわれ、考え事をしながら辿り着いた夜鳴き蕎麦で、押し込みの相談をする二人組を見かけ、そば屋の親父を船宿に走らせて仲間が来るのを待つ間に「泥棒!」と叫ぶ最中、胸を刺された。若親分が駆けつけ、一味を捕縛し、急所を外れた亮吉は菊と菊五郎の励ましで意識を取り戻した~奉行が女盗人と情を交わす? 後半の亮吉が刺されたことで漸く盛り上がったね

  • 独楽鼠も大人にならにゃ

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著者プロフィール

佐伯 泰英(さえき やすひで)
1942年福岡県北九州市八幡西区生まれの小説家、写真家。日本大学藝術学部映画学科卒。当初は冒険小説や国際謀略小説を中心としたミステリー小説を執筆していたがヒットに恵まれず、編集者からの勧告に従って時代小説家に転身。初の書き下ろし時代小説『瑠璃の寺』がヒットし、以後作家活動は軌道に乗っていった。
代表作として、『陽炎の辻〜居眠り磐音 江戸双紙〜』のタイトルでドラマ化された『居眠り磐音 江戸双紙』シリーズ、『吉原裏同心』シリーズなど。

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