あきない世傳 金と銀(五) 転流篇 (ハルキ文庫 た 19-19 時代小説文庫)

著者 :
  • 角川春樹事務所
4.12
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本棚登録 : 1942
感想 : 204
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  • Amazon.co.jp ・本 (309ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758441476

作品紹介・あらすじ

大坂天満の呉服商、五鈴屋の六代目店主の女房となった主人公、幸。三兄弟に嫁す、という数奇な運命を受け容れた彼女に、お家さんの富久は五鈴屋の将来を託して息を引き取った。「女名前禁止」の掟のある大坂で、幸は、夫・智蔵の理解のもと、奉公人らと心をひとつにして商いを広げていく。だが、そんな幸たちの前に新たな試練が待ち受けていた。果たして幸は、そして五鈴屋は、あきない戦国時代を勝ち進んでいくことができるのか。話題沸騰の大人気シリーズ待望の第五弾!

感想・レビュー・書評

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  • またしても次巻への引きがつおい
    ヴィクトル・ツォイ

    このシリーズ、高田郁さんがどのくらい意識的にやってるのかわかりないけど、時の流れが静かなんだよな〜

    うん、すんごい色々あるそれはもう次々と色々あるんだけど、なんか時間がゆっくり流れてる感じがするのよね

    それはきっと幸の商売のアイディアを形にするための仕掛けや段取り、それこそ色んな人を納得させ巻き込んでいくところや、商売の流れみたいなところを大切にして丁寧に描いているからなんだよね

    で、そこがこのシリーズの面白味なんだと思うんだけど、せっかちさんのわいはどうしてもまどろっこしく感じちゃうんだよな〜
    いやそんなん分かってるからいらんいらんとか思っちゃうんで今ひとつ爆発してなくて少々不満なの
    高田郁さんもっと爆発的な面白さがあるはず
    この後さらに盛り上がるみたいなんで楽しみにはしてるけども!

    • 1Q84O1さん
      さわわさん
      忠告です!
      ひまわりめろん氏を師匠にすることはオススメしませんw
      この人を師匠にするとあれこれと大変ですよw
      それでもこの人を師...
      さわわさん
      忠告です!
      ひまわりめろん氏を師匠にすることはオススメしませんw
      この人を師匠にするとあれこれと大変ですよw
      それでもこの人を師として仰ぐなら、ひま師匠の一番弟子として私もさわわさんを全力でサポートしていきますよ(๑•̀ㅂ•́)و✧
      2023/09/24
    • ひまわりめろんさん
      さわわさん

      なんかキモいアイコンの人が兄弟子で申し訳ない
      師匠として申し訳ない
      さわわさん

      なんかキモいアイコンの人が兄弟子で申し訳ない
      師匠として申し訳ない
      2023/09/24
    • 1Q84O1さん
      キモいアイコンって…_| ̄|○ il||li
      そもそもはひま師匠、あーたが1Qを一Q、そして一休と改名していったからでしょ(・д・)チッ
      キモいアイコンって…_| ̄|○ il||li
      そもそもはひま師匠、あーたが1Qを一Q、そして一休と改名していったからでしょ(・д・)チッ
      2023/09/25
  • このシリーズって...。
    最後にドカーーーンってくるのよね。
    序盤から来ますね来ますねの予感を散りばめて、ほんと最後の数ページで「え!?は?!」って。

    いいんです、いいんですけどね。
    そして今までの巻は、序章だったのですね。
    今からお江戸に行って、本領発揮なのですね。

    それにしても、もし私がこの時代に生きていたら、こんな怒涛の展開、悲しすぎて辛すぎるわ〜。

    • ひまわりめろんさん
      へぶ坊こんばんは!

      そうなのよ!江戸に行ってからが本番なのよ
      そして本領発揮となるのは幸じゃなくてあの人なのよね〜(と、わいは思ってる)
      へぶ坊こんばんは!

      そうなのよ!江戸に行ってからが本番なのよ
      そして本領発揮となるのは幸じゃなくてあの人なのよね〜(と、わいは思ってる)
      2024/01/15
    • へぶたんさん
      ひま師匠 こんばんは(*^^*)
      え!あの人ってあの人ですか?!今ここで?!
      あの人しか考えられない!
      そしてきっと、心配なあの人ではないん...
      ひま師匠 こんばんは(*^^*)
      え!あの人ってあの人ですか?!今ここで?!
      あの人しか考えられない!
      そしてきっと、心配なあの人ではないんですね。そこは安心(´∀`*)(もう分かんない)
      2024/01/15
  • 窮地に陥った桔梗屋をすんでのところで買い取った五鈴屋は、五鈴屋高島店、五鈴屋本店と二つの店舗を構えることになる

    この巻のテーマは、『帯』とみた

    更なる高みをめざす幸が、浜羽二重の次に、目をつけたものは帯
    「姉さん、何で、帯は前で結ぶのん? 私、不思議で仕様がない」
    という妹結の言葉がきっかけになる
    私もこのシリーズを読んでいて、結婚したら帯は前結びという個所が何回かあって、不思議に思った。帯は、結び方をその時々で工夫して、後ろ姿を華麗に見せるものだとばかり思っていたからだ
    表紙の女性の着物姿の絵も前結びになっている
    この頃、帯は結婚前は後ろ、結婚したら前結びとなっていたらしい

    着物を売るだけでなく、帯によってどんなふうに雰囲気が変わるのか、着物を2倍にも3倍にも活かせる帯に力を入れていこうと時と手間をかけて帯地の品揃えを充実させる

    何かもう一歩と止まることのない幸の姿勢が、昔流行った鯨帯(黒と白の帯地を裏表にし、縫い合わせた帯) をヒントに、様々な表地と組み合わせ裏地に五鈴屋の鈴を散らすアイデアを生む
    今で言うリバーシブルだ
    それに五鈴屋のトレードマークの鈴を染め抜くとは!
    幸が仕掛けたことを次々と真似ていく呉服屋が多いが、さすがにこれは真似できない
    まるで、エルメスやグッチ・シャネルやらのブランドではないか!

    名付けて『五鈴帯』
    表に鶸茶(ひわちゃ)の渋い縞、裏は浅黄地に鈴のちらし模様
    黒地に花熨斗の刺繍を施したものが表、トキ色に同じく鈴のちらし模様を裏にした帯
    想像するだけでワクワクする。実際に見てみたい
    日本古来の色の名前も美しく、色見本でもあったらいいのにと思ってしまった

    下調べのため、佐七と賢吉を江戸に送り、江戸進出が現実味を帯びてきた中、またまた、最後のページの最後の行で・・・!
    なかなか穏やかな気持ちでは、次巻に進ませてくれない高田さん








  • 「あきない世傳 金と銀」も5作目。
    商才豊かな女性・幸の物語。呉服屋の三兄弟に順番に嫁いだ数奇な運命だが‥?

    大坂天満の呉服屋「五十鈴屋」の奉公人だった幸は、3人の孫息子を育て上げたお家さんに見込まれます。
    放蕩者の長男の後添いになったが、思わぬ急死。
    次男には望まれての結婚だったが、意外な展開で別れが訪れた。
    そして、優しい三男の智蔵が6代目となって、ついに愛し合い手を取り合える理解者を得ることに‥?

    前作で桔梗屋の買い取りに名乗りを上げた五十鈴屋。
    老舗を引き受けて急に大きくなった店の舵を取るのは簡単なことではないが、心を一つにという幸の思いと工夫で、しだいに奉公人の信頼を得ていきます。
    順風満帆かと思えたが‥

    喜びもつかの間、悲しい出来事が相次ぐ。
    離れていた母親の死。妹を引き取ることが出来たが、久方ぶりに会う妹の結は、大店の女主人となった姉に戸惑う。
    性格の違う姉妹なのも面白い。まあ若いから今後どう変わるか? 主人公の幸ほど出来た女性はそうはいないですからね。
    女衆のお竹どんの支えが頼もしく、心強い限り。

    女名前禁止の掟がある大阪を離れてもいいのではと考える智蔵。その深い思いやり。
    江戸に支店を出す話も持ち上がり、張り切る幸だが‥
    まさかの展開?にドキドキはらはら。

    着物が好きなので、帯の工夫や組み合わせの楽しみなども面白く読めました。出てくる小物もかわいいんですよ。

  • 人生の悲哀と商売の知恵。知恵を皆で形にしていくこと、気づきを共有して志をより合わせていくこと。仕事の本質的な面白さが描かれる。
    それにしても、人生の方は、どうにもならぬことがあるということも痛感させられる巻であった。

  • うっ!うっ!泣いた~!!
    もう~このシリーズ…
    私、いつも後半で泣いてる気がする~

    大阪天満の呉服商の6代目女房となった幸
    三兄弟に嫁ぐという数奇な運命の中で
    商売の世界で「戦国大名」になることを決意し…

    真澄屋からの桔梗屋さんの買い上げ
    母・房との別れと妹・結との同居
    新作の帯
    そして幸の懐妊…

    智蔵が優しすぎて…
    もう私…その優しさにいつも涙してます

    もしもドラマにするなら
    智蔵は絶対に青木崇高さんに演じて欲しい~
    私の妄想の中では青木さんで読んでます!

    それなのに…
    まさか智蔵まで…
    やめて~!!
    と叫んだラストの1行

    6巻に続く~!

  • 半年間待ち望んでいたシリーズの第五巻。
    半年の空白をものともせず、たちまち『あきない世傳』の世界に没入。
    理解のある夫とともに、いよいよ商いにまい進する幸。
    順風満帆と思いきや、またも新たな試練。そして、悲願の江戸出店はどうなるのか。
    さらに、最終頁にきての一行の意味するところは・・・
    続きが気になる。
    ところが治兵衛の話だと、「みをつくし料理帖」の特別巻のため、少し間が空いてしまうらしい。
    そちらも楽しみだが、このシリーズなるべく早い再開を。

  • 読み終えてしまいました… 

    シリーズ第4弾で天満組呉服仲間である桔梗屋の窮地を救うため、桔梗屋買取に名乗りを上げた五鈴屋。
    その額は銀二十貫。
    金にすれば、およそ三百三十三両。
    どうなる、五鈴屋!
    どうなる、幸!

    と、わくわくしながら待ちに待った第五弾。
    無事、桔梗屋を買い取ることができ、桔梗屋と従業員を窮地から救った五鈴屋。
    幸の商才で五鈴屋は成長を続ける。
    そんな時、待望の幸の妊娠。
    と、ここまでは「あぁ、良かった!良かった!」と読んでいたのだけれど…
    ラストは…
    胸が詰まって、涙がじわり…

    あぁ…、続編まで半年も待たねばならないかと思うと…
    寂しすぎる…
    そして、そして…
    続きが気になる!
    いつも続きが気になるけれど、今回ほど気になることはなかった~!!
    それぐらい衝撃的なラストで…
    今から第六弾が待ち遠しい!

    高田郁さんの本と出合ったのは2013年のこと。
    親友が「『みをつくし料理帖』はほんまにええから~!読んでみて~!」と勧めてくれたのがきっかけでした。

    最初に読んだのは『花散らしの雨』
    みをつくし料理帖シリーズ第2弾でした。
    古本屋さんで手に入ったのが、第2弾だったので(笑)
    それがものすごく良くて!
    すぐに紀伊国屋さんで第1弾の『八朔の雪』を購入。
    それ以来、高田郁さんの熱烈なファンです!

    好きな作家さんはたくさんいるけれど、高田さんは特別!
    何が特別かというと、高田さんの本は新刊で買う!と決めていること。
    高田さんへのささやかな応援です(笑)

    • honno-遊民さん
      そうです!気に入った作家さんの本は、新刊を買ってあげましょう。作家さんは、印税で生活をたてている、と今野敏が書いていました。
      そうです!気に入った作家さんの本は、新刊を買ってあげましょう。作家さんは、印税で生活をたてている、と今野敏が書いていました。
      2018/04/01
  • そんな、あんまりだす。
    またこんな気になる終わり方して、髙田先生もいけずなお人…。
    しかも続きまで更に間が空くなんて…。

    一冊の中で悲喜交々、読み手の心を自在に操ることが本当に巧い。
    特に今回の幸の不運は読んでいて本当に辛い…。
    もう一歩、今一歩、前へ進みたい。
    どんな苦境に立たされようとも、常に前を見て知恵を絞る幸と五鈴屋の仲間には今回もワクワクさせてもらった。
    普段は全く縁のない着物を着てみたくなる。

    物語の中で何度も出てくる「縁と月日」の言葉通り、髙田先生の執筆の都合で間が空くのは仕方おまへん。あとは焦らず、次回第六弾をじりじりしながら待つことにしまひょ。

  • 高田郁『あきない世傳 金と銀(五) 転流篇』ハルキ文庫。

    シリーズ第5作。書き下ろし。まるでNHKの大河ドラマのようなストーリー。『女名前禁止』という掟のある江戸時代中期の大坂で、主人公の幸は五鈴屋の三兄弟に嫁ぐという数奇な運命に翻弄されながらも商いの道をひたすら突き進む。幸が味わう新たな試練と、大坂商人としての壮大な夢への挑戦。爽快で、感動的な物語が展開する。

    『みをつくし料理帖』同様、目が離せない展開になってきたのだが、『みをつくし料理帖 特別編』刊行のため、次巻の刊行まで少し間が空くという。

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著者プロフィール

髙田 郁(たかだ かおる)
1959年生まれ、兵庫県宝塚市出身。日本の小説家、時代小説作家。元々は漫画原作者で、その時のペンネームは川富士立夏(かわふじ りっか)。
中央大学法学部卒業後、1993年集英社の女性向け漫画雑誌『YOU』で漫画原作者としてデビュー。その後山本周五郎の「なんの花か薫る」に衝撃を受けて、時代小説の執筆に至る。2006年「志乃の桜」で第4回北区内田康夫ミステリー文学賞区長賞(特別賞)を受賞。2007年「出世花」で第2回小説NON短編時代小説賞奨励賞を受賞。そして2008年に同作を含む短編集『出世花』で小説家デビューを果たした。
代表作に、全10巻で300万部を超える大ヒット『みをつくし料理帖』シリーズ。同作は2012年にテレビドラマ化。2013年に『銀二貫』が大阪の書店員らが大阪ゆかりの小説の中から「ほんまに読んでほしい」本を選ぶ「Osaka Book One Project」の第1回受賞作品に選出、2014年にNHK木曜時代劇にて林遣都主演によりテレビドラマ化された。

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