金曜日の本屋さん 冬のバニラアイス (ハルキ文庫 な 17-4)
- 角川春樹事務所 (2018年2月14日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (236ページ)
- / ISBN・EAN: 9784758441490
感想・レビュー・書評
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ハートウォーミングアップ日常の謎のミステリーですね。
「金曜日の本屋さん」シリーズ四巻目。最終巻です。
高校の同級生三人が経営する「駅ナカ本屋さんと喫茶店」で、アルバイト店員の倉井史弥語り手として、四人が織り成す人間模様。
四話の短編連作ミステリーです。
自分探し、そして成長物語、そしてそれを 紐解く「おすすめの本」。本屋さんだけに、様々な本が登場します。
「読みたい本が見つかる本屋さん」の「金曜堂」、こんなお店が我が町にも欲しいですね。
史弥と南店長の恋愛物語もハートフルに、前向きにさせてくれる物語です。
最後の巻で残念ですが、未来の有る終わり方なので、登場人物たちの幸せを祈って読了しました。
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シリーズ4作目、完結編。
今回主に登場する本は、
・佐野洋子「100万回生きたねこ」
・北村薫「スキップ」
・宮沢賢治「銀河鉄道の夜」
・トルーマン・カポーティ「誕生日の子どもたち」
あとがきを読むと、いずれも著者の読書体験に基づいたもののようで、どの本も読んでみたくなる書き方をされている。「100万回生きたねこ」と「銀河鉄道の夜」は読んだことがあるけれど、細かいことを覚えていないので今改めて読んでみたいと思った。
北関東の小さな駅ナカ書店を舞台にした物語、本への愛に満ちていて、仲間やお客さんへの思いやりが全編通して感じられて、じんわりあたたかく、ほっこりした気持ちになった。 -
シリーズ最終話。
4冊で終わってしまうのは、本当に寂しいが、史弥が最初に「金曜堂」に訪れてから1年。大学4年生を目の前に自分に進むべき道を見つける今作。
2作目で「金曜堂」のメンバーの悲しい過去が明らかになったが、その後、店長の槇乃はみるみる元気を取り戻したかのよう。オーナーの和久はプライベートが上手く行ってないらしい。そんな様子を見守る栖川。
3人の関係性を丁寧に描きながら、その中で史弥もどんどんたくましくなっていく。
様々な本を取り上げ、一人一人に違う物語があることを描いた今シリーズ。最初は推理ものかと思っていたけど、同じ本でも人によって、違う影響を及ぼすことが丁寧に描かれているのが、最後まで読んだ印象。
最近では本を読む人が少なく、そんな自分も数は読んでいるけれども、再読をめっきりしなくなった。
今作で取り上げている作品は、何となくは読んだ気がするけれど、内容の詳細まで覚えていない。
新しい本をどんどん読むのもいいけれど、たまには自分のターニングポイントに一緒にいた本を再読することも、人生で大事なのかもしれない。
そんな気持ちにさせられた作品だった。
素敵な「書店員」さんになった史弥の後日談を是非読んでみたい。
ラストの槇乃の「あなたは私にとって、冬のバニラアイスです」も最高! -
シリーズ最終巻。終わってしまった。
シリーズ春、夏、秋、冬と通して、倉井くんの成長がすごい!
書店業界は厳しいだろうけど、私も「金曜堂」みたいな本屋さんで働きたいなぁ。夢だなぁ。
シリーズ4巻通して、読んでた本は読み返したいし、読んでない本は是非読んでみたいという本ばかりだった。収穫大!
本と人に対する愛溢れるシリーズでした。
またいつの日か社会人になった倉井くんと再会できたらいいな。 -
シリーズ最終巻。
史弥の重荷であった就活が父の言葉で楽になる。そして新たな目標ができる。
ひとの心に寄り添える書店金曜堂。書店の存続は難しいものがあるけれどずっと続いて欲しいと願う。 -
本が読みたくなるシリーズでした
とくに、ひとつのほんをなんども読むのも楽しそうだなと思えました。 -
遂に完結‼︎
一冊が薄いのでさら〜っと読み終えることができました。
野原高校に通いたいなって思いました! -
「金曜日の本屋さん」シリーズ第4作にして、完結編。
ここに来て、いきなり店長の気持ちが寄ってきたように思えてしまって。3巻あたりからもう少し匂わせてもらえるとよかったなぁとか。となると、過去の話は2巻ではしてほしかったような…なかなか難しいのでしょうが、サブタイトルに四季をそれぞれ冠しているわけですし…
バランスのとれた起承転結が見たかった気もしました(最終巻に、転結が一気に入っていた感じでした)。
爽やかな予感で終わるのは素敵だったけど、ちょっとあっさりしすぎていて拍子抜けしちゃったかも。
普通にページをめくったらあとがきで、[えっ?]と声出ちゃいましたw
1作だけの本ならいいのですが、やはり、シリーズ通して読んできた読者心理としては、最後がちょっと物足りなかったかなあ。
とはいえ、最後まで読みたいと思わせてくれたシリーズへの敬意で、★4です。
他の本もいつか読みたいかも。