くらまし屋稼業 (時代小説文庫)

著者 :
  • 角川春樹事務所
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感想 : 89
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758441803

感想・レビュー・書評

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  • 自分のうぬぼれでなければきっとみんみんはこのレビューを待っていたであろう

    なので結論から言おう
    面白かった
    面白かったけど他の読みたい本を押しのけて優先順位を上げろというほどのおすすめというわけではない
    ただ頁数も300頁弱で文章も読みやすいのでさらっと読了できた
    他にすごく読みたい作品がなければ手に取るのもありだがそんな時間があるなら早く『火星の人』か『ストーンサークルの殺人』を読んでほしい間違えた読みなさい

    時代設定は(ちゃんと調べたわけじゃないけど)源吾が火消しになってすぐくらい?えっ、もしかして深雪さん?と思わせる少女も登場してなんかうれしい

    くらまし屋の面々も個性的でさすがの今村翔吾さん
    敵はまだおぼろげながらこちらもあくが強そうで今後の展開も楽しみ
    ぼろ鳶シリーズと「人を助ける」というところは同じだがこちらは斬る
    向かって来た者はという条件付きだがけっこうばったばったと切り捨てる
    なのでこちらの方が王道時代劇に近く、主要メンバーも少ない上にセットの使い回しもききそうなのでTBSさんはまずこちらからドラマ化するといいように思う
    機会があればそのように提案してみてほしい

    以上

    • みんみんさん
      名指しできたな‼︎笑
      火星の人はワンコハウスの上で出番待ち( ̄▽ ̄)
      たくさんの出番待ちがハウスを侵食中…

      だってリーガルサスペンスで面白...
      名指しできたな‼︎笑
      火星の人はワンコハウスの上で出番待ち( ̄▽ ̄)
      たくさんの出番待ちがハウスを侵食中…

      だってリーガルサスペンスで面白そうな本見つけてしまったから(¬_¬)

      師匠!ストーンサークル登録しました(`_´)ゞ
      2022/08/07
    • ひまわりめろんさん
      ぼろ鳶が一段落して、こちらのシリーズも気になって読んでみたよ
      みんみんも気になってるかなーと思ってね

      それよりなにより面白そうなリーガルサ...
      ぼろ鳶が一段落して、こちらのシリーズも気になって読んでみたよ
      みんみんも気になってるかなーと思ってね

      それよりなにより面白そうなリーガルサスペンスとな?
      わしもリーガルサスペンス大好物やで!

      しかもわしが最も信頼するsanaさんも★5付けてるやん!
      みんみんとsanaさんが★5なんて絶対わし大好きなやつやん!
      読もうっと!
      (なぜ今日は一人称がわしなのか)
      2022/08/07
    • みんみんさん
      くらまし屋気になってるよ〜(/ _ ; )
      8巻まで出てるから手出したら止まらなくなりそうで…
      メロリンのレビュー待ちしてた笑

      海外物はs...
      くらまし屋気になってるよ〜(/ _ ; )
      8巻まで出てるから手出したら止まらなくなりそうで…
      メロリンのレビュー待ちしてた笑

      海外物はsanaさん…要チェックやで笑
      2022/08/07
  • 「羽州ぼろ鳶組」がひと段落したので、こちらに行ってみる。

    『いかなる身分、いかなる事情であっても、銭さえ払えば必ず逃がしてくれる。まるで神隠しのように』と市中で噂をされる“くらまし屋”のお話。
    『宝暦に改元されて3年』とか『本丸老中である松平武元』と出てくるので、時代はぼろ鳶が活躍するより少し前となる。

    表向きは飴細工屋の平九郎、博打好きの元役者・赤也に、「波積屋」という居酒屋で働く七瀬の3人だが、剣の達人、変装の名人、頭脳明晰の戦略家といったそれぞれの強みを駆使しての裏稼業。
    まずは、やくざ稼業から足抜けすべく集金した銭を持って逃げようとして追い詰められた万次と喜八の二人を府外へ逃がす。
    蟻一匹這い出る隙間がない状況の中、どのような手を使うのかと思っていたら、これがなかなか意表をついててお見事。平九郎の剣の強さも尋常ではない。

    3年前に平九郎に何かがあったことが再々匂わされ、これは続く話で明らかにされていくのだろう。
    終盤に登場した敵キャラ、牢問役人の初谷男吏と狂気の剣士・榊惣一郎だが、今回は顔見せだけ。これから平九郎らとどう絡んでいくのか、これも楽しみ。

  • 今まで今村氏の作品はデビュー作の「羽州ぼろ鳶」の1作だけだったが、オール読物にあった直木賞関連の情報で、読みたいと思いこのシリーズ数冊を購入。最初は唯の夜逃げ屋かと思ったが、読み進めると手伝う周辺の人達含め凄腕の集団だった。知恵と機転と剣技、プラス人情。それにしても主人公の剣の腕は凄い。これからも楽しみになる。

  • 何もかもが思うままにいかず、今ある人生から逃げ出したくなることは誰しも一度や二度はあるはずだ。

    江戸の町に、いかなる身分いかなる事情であっても大金さえ払えば必ず逃してくれる「くらまし屋」がいる、という。
    しかも今まで一度もしくじったことがないらしい。
    シリーズ第1弾。
    「くらまし屋」のメンバーも、剣術に長けたリーダーの平九郎を中心に、智謀の七瀬、変装の名人で美男子の赤也、と粒ぞろいで今後の活躍がとても楽しみ。
    「くらまし屋七箇条」の内の七番目、捨てた一生を取り戻そうとせぬこと、が一番気になった。
    命からがら必死で逃げて新しい人生を歩んだはずなのに、捨てたはずの元の人生に戻りたくなることがあるのだろうか。
    人の心の弱さ故、なのだろうか。
    人を「くらます」上でこれが一番厄介なことかもしれない。

    平九郎の秘められた目的が何なのか。
    謎の闇の集団「虚」(特に剣士・惣一郎)との絡みもとても楽しみ。
    『ぼろ鳶組』のような派手さはないけれど、人生の浮き沈み、裏表の儚さ切なさをしみじみと思い知る物語だった。
    このシリーズも追いかけたい。

  • 前から気になっていたシリーズの第一弾。
    ついに手を出してしまいました。

    大金さえ払えば、必ず逃がしてくれるという“くらまし屋”。
    そのメンバーは、リーダー格で武芸百般とにかく強い平九郎と、作戦担当の七瀬、変装の達人・赤也の3人です。このチーム・バランスが良いですね。
    今回は香具師の親分からの足抜けを図った、子分2人を“晦ます”仕事でしたが、張られた包囲網をどのようにかいくぐって脱出するか、ドキドキハラハラの展開で楽しめます。
    くらまし屋の平九郎も何だか訳ありのようで、どのような事情を抱えているのか気になるところです。
    そして、終盤に登場した「虚」なる闇組織に属する2人が、かなりの危険人物と思われ、彼らがどのように平九郎たちに絡んでくるのか、今後の展開が楽しみです。

  • くらまし屋シリーズ、第一作目。
    テレビの時代劇を見ているような感じで
    スラスラと読み終えた。

    普段は飴細工屋、実は人の存在を消すくらまし屋。
    そしてさらにもうひとつ、その男には秘密があり。。
    シリーズの最初を飾るにふさわしい、
    あざやかでいて、ちょっとダークなエンターテイメント時代劇。

    悪役には名前もなんだか似てる惣一郎
    (るろうに剣心の登場人物、神木隆之介くん演じる瀬田宗次郎)も登場し、
    もうこれは次を読むしかない。

  • タイトル通り、行方をくらましたい人をくらませる稼業『くらまし屋』の話。
    テンポ良く軽いので読みやすい。

    まず『くらまし屋』のメンバーが良い。
    リーダーは、表稼業は飴屋の平九郎。まだ謎が多いが、とにかく剣や武道の達人で強いこと強いこと。しかもあらゆる武道の流派を見ただけで自分のものに出来るという天才。
    もう一人は美しく中性的な顔とスタイルの赤也。見た目を生かした変装の達人。性別も年齢も職業も、赤也に掛かれば自由自在。更には人を変装させることも出来る。
    三人目は紅一点の七瀬。表向きは飲み屋で人気の給仕をしているが、くらまし屋ではどうやって厳しい目を掻い潜ってくらませるかのアイデアマン。
    三人ともキャラが立ってるし性格もサバサバしているのが良い。

    今回くらませるのは香具師の元で強引な集金や殺しが嫌になって逃げることにした子分の万次と喜八。
    二人が逃げ込んだ、親分と敵対する香具師の元からくらますアイデアは、ルパン三世のアニメみたいで面白かった。
    しかし勿論それでは終わらない。役人の目をかわしたかと思いきやまた一難。
    次々起こる予想外の展開にも慌てず立ち向かう平九郎が格好良い。

    しかし、最後になってラスボス的キャラが登場。
    彼らが次作で、更にはシリーズ通しての敵になっていくのか。

    第一作ということで『くらまし屋』の面々や『くらまし屋』が作戦会議の場所に借りてる飲み屋の店主になんだか訳ありそうだなと匂わせている。
    これから色々その辺が描かれていくのか、楽しみ。
    アクションあり、ドラマあり、奇想天外アイデアありで気軽に楽しめる。

  • さまざまな事情を抱えた依頼人の行方をくらまし、別の人生へと道筋をつけるという、正体不明の「くらまし屋」。
    その正体は、飴売りの平九郎、色男の赤也、小料理屋の娘の七瀬の三人組。


    「ぼろ鳶」シリーズをだいぶん読み進んだので、こちらも読み始めた。
    それぞれの得意技を活かした脱出劇、思わぬ成り行き、問答無用の平九郎の剣技の冴え、とあっという間に読了。
    さらなる黒幕の不気味な存在もあり、三人がこの稼業を始めるまでの経緯などもまだまだ語られず、もういいからシリーズの続きを読みなさい!という感じ。
    うーん、好みとしては、ぼろ鳶の方が好きかなぁ。

  • 直木賞作家・今村翔吾の作品。実はこのシリーズと羽州ぼろ鳶組シリーズは前から読みたかったシリーズである。本作を読んで今まで思っていた「今村翔吾はキャラクター造りが上手い」という思いを再認識した。最初からシリーズ化を狙って書かれている本書はチームの顔見世的な要素も強いので、よりキャラクターのいいところが前面に出ている。メンバーが3人とやや少ない気もするが、それだけにキャラ被りもなく個性が際立っていて、面白い。晦ましの依頼をどうこなすのかという興味も尽きないがシリーズを通しての縦糸も配されており、すぐにも次巻に手が伸びる。極上のエンターテイメントである。

  • 必殺仕事人のようであり、キャラが際立っている時代劇ヒーロー小説。それでいて古臭さは微塵も感じさせない。

    続編に期待高めるラストも良い。

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著者プロフィール

1984年京都府生まれ。2017年『火喰鳥 羽州ぼろ鳶組』でデビュー。’18年『童の神』が第160回直木賞候補に。’20年『八本目の槍』で第41回吉川英治文学新人賞を受賞。同年『じんかん』が第163回直木賞候補に。’21年「羽州ぼろ鳶組」シリーズで第六回吉川英治文庫賞を受賞。22年『塞王の楯』で第166回直木賞を受賞。他の著書に、「イクサガミ」シリーズ、「くらまし屋稼業」シリーズ、『ひゃっか! 全国高校生花いけバトル』『てらこや青義堂 師匠、走る』『幸村を討て』『蹴れ、彦五郎』『湖上の空』『茜唄』(上・下)などがある。

「2023年 『イクサガミ 地』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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