今日のハチミツ、あしたの私 (ハルキ文庫 て 2-1)

著者 :
  • 角川春樹事務所
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  • Amazon.co.jp ・本 (251ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784758442404

感想・レビュー・書評

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  • 読み始め読まなきゃよかったと思う位イライラしました。芸術系クズ男安西くんがどこまでもヘタレクズなので、読んだ人が皆ぶっ飛ばしたいと感じると断言できます。
    仕事を辞めてまでクズ男の帰郷結婚に付き合った挙句、地元名士の父親に結婚は認めないと言われ無職に。父親に何も言わず見切り発車で仕事を辞めさせる男って・・・。
    主人公が色々な人に出会って、新たな人生に向かっていく力強い物語なのですが、とにかく安西とその父親が素晴しくドクズなのでイライラが止まりません。
    しかし読んだ後は希望にあふれた良い本だったと思えるので結果いい本だったと思います。

  • この作者、初読み。多分ランキングにあったのを見て買ったと思うが、どんな話かも知らずに読み始める。

    30歳になる碧が、頼りない恋人だが結婚するつもりで仕事も辞め彼の故郷に行ったものの、結婚を認めてもらえず、行きがかり上からその地の養蜂場の手伝いを始めることになって…というお話。
    皆さんの★も良かった話だが、読後感としてはいささか微妙。
    碧はいじめにあった過去を持ちながら、今では自分の立ち位置や居場所についてきちんと認識できているしっかりした女性で、友達の真百合やスナックのママさんも気風が良くてナイスだった一方、碧の恋人・安西がプライドだけは高く自分は気付き易いくせに人の痛みを感じることができないどうしようもない男で、どうして碧がこんな男と一緒になりたいと思うのかが伝わらないため(女の人はこういう男が捨てておけないのかなぁ?)、いい話にも拘わらず話としての芯が通らない感じがしてならなかった。
    巻頭のエピソードへの顛末もそうだが、全てに都合良くは収まらなかった話の筋には好感。
    ★★★にするのは忍びないが、★★★★にする程はほだされずで。

  • 初めての寺地はるなさん。
    新年早々、始まりにぴったりの本に出会えて良かった。
    碧ちゃん風にいうならば、引き合わせてくれた全ての偶然に感謝したい。同時に、自分の選択は間違ってなかった!と大袈裟なくらい嬉しく思う。
    養蜂の様子が、蜜蜂たちの習性や姿が、こんなにも強く逞しく美しいとは知らなかった。そう見せている努力にも脱帽。人間も蜂も。

  • 「恋愛は若者だけの特権じゃないの、四十には四十の、五十には五十の恋があります。」byあざみさんのセリフに勇気づけられた(笑)いくつになっても恋はよいものです。いい恋をしようっと。

  • 「蜂蜜をもうひとさじ足せば、あなたの明日は今日よりよくなるから」

    そう言われて、明日死ぬとしたら喜ぶとまで思っていた少女が見知らぬ土地に行くことになり、与えられたものではなく、自分で根を張って居場所を広げていく話。

    主人公の気づきに自分もはっとさせられた。

  • 虐められていた中学生の頃、主人公の碧は、明日なんて来なければいいと思っていた時、見知らぬ子供連れの女性から蜂蜜をもらいました。碧はその蜂蜜のおかげで生きていくことができました。それから16年後、30歳になり、同棲しているダメな恋人の安西がまた仕事を辞めたことをきっかけに故郷に移り住むことに決めますが、安西の父親に拒否られます。すでに仕事もやめ、アパートも引き払った碧は、行くところもありません。安西の父親に認めさせるために、地代を滞納している養蜂家の黒江のところに回収に行くことになります。養蜂家の黒江、その娘の朝花、スナックのあざみ、様々な人との出会いでかけがえのない日々を過ごす碧の行動に、心が震えます。蜂蜜の料理を食べたくなりました。

  • 表紙買いなんだけど、思ったよりずっと良かった。
    ご都合主義で説教臭いんだけど、嫌味じゃなくて胸に落ちるのは、本当は私達は皆、おせっかいな位の優しさを欲しがってるからじゃないかと思う。
    すきな文章をフレーズ登録しようと二箇所栞を挟んでいたら、解説で二箇所とも引用されていて切ない。恋の痛みを忘れるのではなく、飲み込んで歩こうと思える30代かっこいいと思います。

  • 無性にはちみつが食べたくなった。
    自分の居場所は誰かから与えられるものではなくて自分で作っていくもの。

  • はちみつたっぷりのパンケーキ食べたくなる……。
    ひょんなことから恋人の地元に行き、養蜂に関わることになった碧。蜂が命懸けで作るはちみつの輝きを感じる。生命って不思議。
    明日の自分がどうなってるのかは誰にも分からないんだから、今日を精一杯生きるしかないよね。
    恋人の安西にはすごくいらいらさせられたし「こいつのどこがいいねん」と思わずにはいられなかったけと(笑)

  • 面白かった。何をどう書いたらこの本の面白さが伝わるのか全く分からないけれど、面白かった。

    どうでもいいですが、主人公の碧をずっと「あおい」だと思っていたのに、最後まで読み終わって解説を見たら「みどり」でした。馬鹿は治しようがないですね。

    • ゆれんさん
      同じ人がいた!と思ってコメントしました。
      私も読み終わってほっこりじんわりした気分で解説を読んで「みどり」だったことに気がつき衝撃を受けまし...
      同じ人がいた!と思ってコメントしました。
      私も読み終わってほっこりじんわりした気分で解説を読んで「みどり」だったことに気がつき衝撃を受けました笑
      2023/10/12
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著者プロフィール

1977年佐賀県生まれ。大阪府在住。2014年『ビオレタ』で第4回ポプラ社小説新人賞を受賞しデビュー。他の著書に『わたしの良い子』、『大人は泣かないと思っていた』、『正しい愛と理想の息子』、『夜が暗いとはかぎらない』、『架空の犬と嘘をつく猫』などがある。

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