オ-プンスペ-スを魅力的にする: 親しまれる公共空間のためのハンドブック
- 学芸出版社 (2005年11月30日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (127ページ)
- / ISBN・EAN: 9784761512071
作品紹介・あらすじ
愛着がもて、つい座りたくなる場所に公共空間をどうしたら変えられるのか?住民と計画者のためのガイド。
感想・レビュー・書評
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・魅力的な公共空間が共通して備えている4つの特性:アクセスとつながり、使い方と活動、快適性とイメージ、社会性
・人が座りたいと思う場所を選択できるようにすることの重要性
・我々は「場所に対する感覚」を失っている
・よく利用される素晴らしい場所を創造する事が目的であれば、コミュニティーの手段となる事だる。デザインとして優れている場所は素晴らしい場所にはならない。
・空間に人を導き入れるためには、小さなスケールで費用もかからない改善の方が大きなプロジェクトよりも効果的
・ある場所を空虚で居心地がよくないと感じる場合、そこにはわずかな人たちしかいない。もし居心地がよく、人がたくさんいるのにそれほど混んでいると感じないならば、そこには適正な人数がいる。成功せいている公共空間は使われている詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
公共空間を魅力的にするためのポイント、手法が主にニューヨークのブライアント・パークの再生の事例をもとに解説されており、大変参考になる。
座れることは重要。
コミュニティの人に聞くのが大切、ビジョンが明確になればあとはそこの人たちで自然と進む。
公務員のできないはやってことがない。
こういう場所が楽しかったというのを聞けばアイデアを引き出しやすい。
現場でそこの人の流れを見れば何が必要かわかる。行動マッピングによる定点観察、決まった時間間隔で1日6回以上。
公園内に自由に移動できる椅子を設置、座るところは自分で決める。 -
都市の中のオープンスペースを考える際に必要な視点が、もれなく盛り込まれた本だと思う。
デザイン論というより、「誰のためのスペースか?」、「如何に使われるか?」といった視点を最初の切り口として考えている。
そうすると、整備にかけたお金の問題でもなく、決して最新事例の取り組みを参考にすればよいわけでもなく、地道な空間のポテンシャル分析が大切になってくることがよく分かる。
そして、この本では実際にオープンスペースを計画する時に、どのような調査をすればよいのか、どのような人たちを巻き込んでいけばよいのかといったことにも触れている。
コンパクトな中に、大切な要素をこれだけ網羅的に盛り込んであることは素晴らしいと思う。 -
フェイスブック上の話題になっていた本。もう中古でしか買えない。
アメリカで試みられた、オープンスペースを人が安らげる、座れる空間につくりかえるための手法の解説書。
読んでいるだけで楽しくなる。
反省点。
(1)日本の一応真ん中とも入れる霞ヶ関や永田町、議会事務局が管理しているうっそうとした公園はあるけど、人が楽しめる、安らげる空間がない。だから、昼も下で弁当をかって、自分の椅子で突っ伏して寝ている。もっと、みんなか近づきやすい空間にしないといけない。
(2)総合設計の公開空地の貧しさ。東京都のしゃれまち条例などで工夫しているが、もっと移動キッチンカーとか食事やおしゃべりができる空間にしたい。
(3)被災地の海岸沿いにできる広大なオープンスペース。新しくできる街と一緒に考えてランドスケープ計画が必要だと考えませんか。やっぱり、ばらばらに計画していたら、海からみてもつまらない街になるし、殺風景な空間が生まれてしまう。被災地以外の国民や企業の税金で取得する土地なので、もっと使い方を広域的に考えないといけない。
みんな、問題提起しませんか。 -
公園を見る目が変わった。オープンスペースの善し悪しの要素や、それを見分けるポイントをわかりやすく整理してあった。