アナザー人類興亡史 -人間になれずに消滅した”傍系人類”の系譜- (知りたい!サイエンス)

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  • 技術評論社
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  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784774146409

感想・レビュー・書評

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  • 資料番号:011408986
    請求記号:469.2カ

  • 人間になれずに消滅した傍系人類の系譜

  • ホモサピエンスだけじゃなかった。
    傍系人類、いっぱいいたんだね!

    もしかしたら、伝説や昔話に登場する、鬼とか天狗とかオークとかゴブリンとか…
    それらは、そんな別の人類の記憶なのかしら…とか思った。

  • 知なら賞味期限付き、学なら永久保存

  • ホモ・サピエンスに至るまでの様々な傍系人類の種類と説を紹介している科学読物。
    最新の情報を扱いながら、しっかりと古人類学の歴史も説明してありました。
    特にどの説を推す、というわけではなく、どれかに固執せず偏らず事実のみを述べ、できる限り中立の立場で様々な説の紹介とその信頼性を紹介している、という印象です。
    説明の仕方も、素人でもわかりやすく、非常に読みやすかったです。
    強固に自説を主張するものではないので、最近の研究を俯瞰するような目線で知ることができたと思います。

  • CONTENTS:折り込み "アナザー人類"たちの頭骨/人類の進化、はじめに、第1章 ヒトの進化を概観する、第2章 ヒトの居場所、第3章 最初のサルと"ミッシング・リンク"、第4章 最初の直立者たち、第5章 アウストラロピテクスの系譜、第6章 「ホモ・ハビリス」は存在したか? ・・・他

  • 僕らは自分たちに「ホモ・サピエンス」という分類名をつけています。霊長類が類人猿を経てホモ・サピエンスになるまでに、別の枝にわかれて消えていったとされている種を「アナザー人類」と呼び、その出自や滅んだ理由などを綴っています。
    ホモ・ネアンデルターレンシス(ネアンデルタール人)は、かつては前かがみの類人猿的な復元のイメージがありましたが、研究が進んで、いまではホモ・サピエンスとまざっていても気が付かないだろう、と推定されているようです。ネアンデルタール人は滅んだことになっていますが、もしかするとホモ・サピエンスと交配している可能性もあるとか。自分だってそうかもしれない。
    そもそもDNA鑑定とかもしたことがないので、自分がホモ・サピエンスかどうかもわからないですよね。
    多分自分がホモ・サピエンスだという明確な根拠を持っているヒトは少ないのでは、と考えるとムズムズしますね。(本の論旨はそういうことではないんだけど)。

  • 人間にならずに消滅した“傍系人類”の系譜~1ヒトの進化を概観する:ネアンデルタール人の発見は“神の創造”を揺るがせたが,ヒトの祖先の化石は続々と発見され,ヒトの系譜はますます混迷する。2ヒトの居場所:ヒト・人間・人類の特徴が何かによって系統樹は書き換えられている。3最初のサルと“ミッシング・リング”:①手足の親指が他の指と向き合っている②両目が前方を向いている③手にはかぎ爪ではなく平爪があるという条件を満たすのは6500万年前のプレシアダビス類で,そこから真猿類が登場してくるモノは特定できていないが,1800万年前は“猿の惑星”という状態だった。4最初の直立者たち:チャド湖で発見されたサヘラントロプスか,ケニアでみつかったオロリンか,エチオピアで発掘された440万年前のアルディピテクスが有力候補だが,こうなると大地溝帯の東部で森林が消失したため歩き出さざるを得なかったというイーストサイド・ストーリーは怪しくなり,雄が雌を引きつけるために食料を持ち帰るために立って歩いたのではないかという説も登場。5アウストラロピテクスの系譜:最初のホモ属はエクトゥス違いないが脳容量は多めに見積もられており,タンザニアでリーキー一族が発見したものはハビリスと名付けられたが怪しく,脳が大きくなると肉食に傾く。6「ホモ・ハビリス」は存在したか?:寒さが文化や社会性を生み出し,ホモ・エルガステルから生まれたというのが有力なのは,ミトコンドリア研究から導き出された。7ヒトの直系祖先ホモ・エレクトゥス:寒さが文化や社会性を生み出し,ホモ・エルガステルから生まれたというのが有力なのは,ミトコンドリア研究から導き出された。8もっとも近い人類の仲間:ネアンデルタール人は髭を剃り,服を着せたら,地下鉄に乗っていても異なる生物とは思わないだろうし,ましてや少女なんか,どこにでも居そう。9最後のアナザー人類:身長1mのインドネシアで発見されたホモ・フローレンシエンシスは19世紀まで生存していた可能性あり,西シベリアにもいて,適者生存ではなく,運者生存が近い~表紙には「ホモ・サピエンスが誕生するまで人類は容易ならざる歴史を歩んだ。それは,われわれの祖先の遠い血縁者であるさまざまな“アナザー人類”が生き,そして地上から永遠に消えていった過去である。本書は彼らの数百万年の興亡を追いホモ・サピエンスの真の歴史に迫ろうとする」と決意(?)が現れている。脳の容積は時代を追うごとに大きくなるとか,文化を創造するのはホモ・サピエンスだけとか,適者生存という信じやすいシナリオがあって,それに何とか当てはめようとした結果,矛盾が生じて混沌が生じたのだね。domain kingdamは動物界 phylumは脊椎動物門 classは哺乳綱 orderはサル目 familyはヒト科 genusはヒト属 speciesはヒト(ホモ・サピエンス)

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著者プロフィール

金子隆一(かねこ りゅういち) 写真史家、写真集コレクター
~ 年 東京都写真美術館専門調査員、東京綜合写真専門学
校理事長、武蔵野美術大学非常勤講師などを歴任。
国内外の美術館、ギャラリーでも展覧会のキュレーションを多数手が
けている。
主な著者に『日本近代写真の成立』([共著]青弓社、年)、『イン
ディペンデント・フォトグラファーズ・イン・ジャパン』([共
著]東京書籍、年)『植田正治 私の写真作法』( ブリタニカ、
年)、『定本 木村伊兵衛』(朝日新聞社、年)、『日本写真集
史』(赤々舎、年)、『日本は写真集の国である』(梓出版社、
年)ほか。

「2023年 『インタビュー 日本の現代写真を語る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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