- Amazon.co.jp ・本 (184ページ)
- / ISBN・EAN: 9784774149585
感想・レビュー・書評
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仕事で電力×海外をゼロベースで勉強したいと思って読んだ中の一冊。
複数冊図書館で借りて、この本を一番はじめに読んで正解でした。
ぎゅっと詰まった中身で、この本を読んだあと、今まで話についていけてなかった数々の会話の意味がやっとなんとなく繋げて理解することができました。
この本も、冒頭の本作成意図と読者側の意図が一致していれば是非お手元においていただければとおすすめしたいです。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
少し古いが、原理を知る上で、非常に勉強になったし、知識の再確認にもなった。
例えば、電力事業が始まった明治時代、勢いのあった東京電灯は、ドイツのアルゲマイネ社から火力発電機を輸入。これが欧州で一般的な50Hzで、一方、関西の大阪電灯は、アメリカのゼネラルエレクトリック社、アメリカで支配的だった60Hz。欧州と米国の違いは今ではある。こういう話はだいぶ昔に聞いた事があったが、忘れていた。
他にも、臨界圧について。臨界圧とは、水の臨界点を超えた圧力一般。水は温度374度、圧力22.12メガパスカルが臨界点でこれを超えると沸騰状態を経ずに液体から蒸気へ変化するから、沸騰で消費されていた分のエネルギーが必要なくなるため高効率となるという事。個人的なポイント、だが。
本著が2012年の福島原発事故直後の発刊という極端なタイミングである事を踏まえても、エネルギーの基礎を学ぶに適した一冊である。 -
ちと内容が古いが、具体案件の実例も載っていて定量的にイメージしやすい。
以下内容メモ
◯欧州のメッシュ型送電網
・複雑な網目のため、狙った経路で流れないループフロー問題が起こる。意図しない大容量が別の経路で流れる。
◯アメリカの大停電 03年北東部
・火力発電所の停止と、暑さでたるんだ34.5万V送電線が木に触れて送電停止。
・周波数が触れて次々と発電所が停止して広域大停電になった。
◯中国
・06〜10、年100GWと途方も無い量作られた。その先五年も。
・東西に巨大な送電網が伸びていて、西の火力水力発電と沿岸の消費地をつなぐ
◯ピークカット 八千代松陰学園
・100kW PVと148kWh ニッケル水素(川重ギガセル)。100KWのパワコン
◯出力一定制御型 WT 青森県六ケ所村
・WT 34基 1.5MW、NAS 17基 2.0MW パワコンも2.0MW
・発電量を前日に予測しながら蓄電池を活用
◯火力+蓄電池
・夜間電力を逐電し、昼間使う
・東北、能代発電所。NAS 40台 8万KW -
東日本大震災以降、日本のエネルギー政策がクリーンで再生可能なエネルギーに徐々にシフトしているように感じますが、まだまだ課題は多いようです。この本はそんな課題の部分や発電システムについて詳しく書かれています。堅苦しくなく読み易いので、皆さんにお勧めです。
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海外の事例を紹介することで日本の電力供給の特徴を明らかにしている。そしてその課題を解決する方法としてスマートグリッドを紹介する流れになっている。著者自身がスマートグリッドを推進する活動をしているようで全体の約1/3がスマートグリッドの解説に当てられている。立場的にも力を入れたくなるだろうが、本書のタイトルを見ると少々多いような気がする。まずは既存の仕組みをしっかりと解説するべきだろう。
スマートグリッド以外の電力供給についてはキーワード集といった感じで原子力、水力、火力以外の発電方式、石炭に変わる燃料、石炭の新しい可能性を網羅的に解説している。これらもスマートグリッドに組み込むことを念頭に置いた解説になっているので注意が必要。ただし、全体を通してスマートグリッド推進を指向した論調は一貫しているので、それを差し引いて読み進めていけばそれぞれの一般論的な特徴は十分読み取れる。 -
よくわかる
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新着図書コーナー展示は、2週間です。通常の配架場所は、3階開架 請求記号:508//Sh34//21
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再生可能エネルギーでも中国は先進国。
再生可能エネルギー25%を目指している。ドイツでも17%程度。
それでも大都市の電力事情は改善していない。
電力メーターは10年に1度交換しなくてはならない。
HGWの典型的な使い方は、利用shあが今月は電気料金を9000円以下に抑えたいと支持するとHGWが太陽光の発電量、蓄電池の充放電サイクル、燃料電池の発電量などを総合的に計算し、裁量の利用パターンに導いてくれる。 -
電力について論ずるのに最低限必要な事柄を簡潔に説明している。
この本に書かれていることも知らずに,偉そうな意見を述べている人に是非読んでもらいたい。
2012/04/22図書館から借用; 5/11で読了