ドキュメント ゆきゆきて、神軍[増補版]

  • 皓星社
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  • Amazon.co.jp ・本 (296ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784774406572

作品紹介・あらすじ

伝説のドキュメンタリー映画は、本書によって最強伝説になる!

映画『ゆきゆきて、神軍』主人公・奥崎謙三の行動は狂気によるものか、それとも神意か。
「殺人の場面」の撮影を強要するなど、普通人のものさしでは計りがたいスケールで、自らを演出する奥崎と、ドキュメンタリー映画作家の壮絶な戦いが読者のキモをつぶす。本書は、原一男監督の出世作「ゆきゆきて、神軍」の製作秘話である。採録シナリオ一挙収載。
原一男による書下ろし「老テロリスト その哀しき性」により、奥崎謙三の人間像がさらに浮かび上がる。

※本書は、『ドキュメント ゆきゆきて、神軍』(現代教養文庫、1994年)の増補版です。

感想・レビュー・書評

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  •  本編では見ることができなかったニューギニアロケの模様がレポートされている。しかし本編はあのサイズでとても面白かったので、なくてもよかったように思う。もしあったらどうなっていたのだろう。

     今思うと、奥崎謙三さんも発達障害があったように思える。あまりに独善的で相手の立場を尊重せず、押し付けるばかりで、近くにいないで欲しいタイプで、こうして映画で見て本で読むのが一番だ。奥さんの苦労が偲ばれる。お二人の関係は全く計り知れないのだが、どうだったのか気になる。

  • 読みながら脂汗と冷や汗にまみれそう。。。

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    映画『ゆきゆきて、神軍』主人公・奥崎謙三の行動は狂気によるものか、それとも神意か。
    「殺人の場面」の撮影の強要など、常人のものさしでは計りがたいスケールで自らを演出する奥崎と、ドキュメンタリー映画作家の壮絶な戦いが読者のキモをつぶす。本書は、原一男監督の出世作「ゆきゆきて、神軍」の製作秘話である。
    原一男による書下ろし「老テロリスト その哀しき性」を含む採録シナリオ一挙収載。
    ※本書は『ドキュメント ゆきゆきて、神軍』(現代教養文庫、1994年)の増補版です。
    http://www.libro-koseisha.co.jp/society_education/yukiyukite/

  • 撮影する中で監督の原一男とカメラポジションまで仕切ろうとしたり、奥崎がアイディアを思いつくと原監督にモーニングコールしてきたり、奥崎が原監督に黙って事前に追及する上官と話し合いして撮影に臨んだり、「判断は私がしますから原さんは黙って付いてきてください」と撮影の主導権を握り自らを演出する奥崎謙三とドキュメンタリー監督としてモラルの一線を守ろうとする原一男監督のせめぎ合いの戦い、部下射殺事件の遺族が何故奥崎との同行をある時点から断ったか?、何故ニューギニアでのロケ映像がニューギニア当局に没収されたか?などの裏側を知ることが出来て、読んだ後で再度見たら新たな発見があり、「ゆきゆきて、神軍」のシナリオも掲載されていて映画鑑賞の助けになる1冊。

  • ★3.5
    数年前に映画「ゆきゆきて、神軍」を観た時、奥崎謙三の言動にただただ度肝を抜かれた。が、彼に嫌悪を抱いても、映画としてはなかなか面白かった。そんな映画の裏側を綴った本書、読まないわけにはいかない!中でも、フィルム没収で映画にはなかった、「ニューギニア篇」が興味深い。そして、相変わらず独善的で暴力的な奥崎、彼の一挙一動に振り回される監督とスタッフたち。ただ、奥崎の戦争に対する義憤、不可解な死を遂げた兵士の真相を探ること自体は、少なからず分かる部分もある。如何せん、思想の押し付けが甚だしいのが難点。

  •  
    ── 奥崎 謙三+原 一男《ゆきゆきて神軍 19870801 光映》
    (20180710 皓星社 疾走プロダクション)
    http://booklog.jp/users/awalibrary/archives/1/4774406570
    http://docudocu.jp/shingun/
     
     “岸壁の母 完璧の母”
    https://www.youtube.com/watch?v=0lqdCr1BEL0
     
    (20220920)
     

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著者プロフィール

1945年6月、山口県宇部市生まれ。1972年、小林佐智子と共に疾走プロダクションを設立。同年、『さようならCP』でデビュー。74年には『極私的エロス・恋歌 1974』を発表。87年の『ゆきゆきて、神軍』が大ヒットを記録、世界的に高い評価を得る。94年に『全身小説家』、05年には初の劇映画となる 『またの日の知華』を監督。2017年に『ニッポン国VS泉南石綿村』を発表。今年、ニューヨーク近代美術館(MoMA)にて、全作品が特集上映された。

「2020年 『れいわ一揆 製作ノート』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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