- Amazon.co.jp ・本 (212ページ)
- / ISBN・EAN: 9784778314330
作品紹介・あらすじ
ニッポン放送の大人気アナは、些細な会話すらままならないコミュ障だった!そんな彼が20年かけて編み出した実践的な会話の技術を惜しみなく披露。話すことが苦手なすべての人を救済する、コミュニケーションの極意!!
感想・レビュー・書評
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そうか、そうなんだ。会話をスムーズに行うということは、自分での発信力ではなく相手が発言しやすくなる会話の場を提供することなんだ。
人と話すことがあまり得意ではない自分も腑に落ちる部分あり。新聞でも紹介され図書館の予約も多数入っていました。多くの人が実際のコミュにケーションの場に苦労、違和感を感じているんだと再認識。
「会話はゲームである」
「勝ち負けを論ずる対戦型ではなく、参加者全員の共同プレー」
「ゲームのゴールは、気まずい雰囲気を誰もが抱くことのないこと」
コミュにケーション障害であった吉田さんが、ラジオ番組のパーソナリティーというありえない逆境の中、独自に築きあげたコミュニケーションのノウハウ集と言ったらよいのだろうか。 -
コミュニケーションが苦手な人にとっての処方箋みたいな本だと思いました。
自信もコミュニケーションが苦手だった、アナウンサーの吉田尚記さんが、書いた本なのですが、そのなかでは色々なコミュニケーションが楽になるテクニックや考え方が、普段のラジオでの話し方のように、読者に語りかけるようにかかれてます。
とても、いい本でした。 -
ラジオパーソナリティーを務める、アナウンサーで、中央区立泰明小学校、麻布中学、麻布高校、慶應義塾大学文学部卒という立派な肩書きを持つ吉田さんも、元々人と話すことが苦手なコミュ障だったという。
その彼がアナウンサーという職を経て、どうやってコミュ障を克服したか、という経験を語っている。
ハウツー本のようにポイントがまとまっているわけではないけれど、時系列に沿って話されているので、ビジネス本より小説が好きと言う人は、こちらの方がすんなり読めると思う。
吉田さんは元々知らない人と話すのは得意じゃなかったけれど、インタビュアーというアナウンサーの仕事の中で失敗と反省を繰り返すことによって、いつの間にか、つまらないと言われたらどうしようとか、そう言った自己顕示欲が無くなっていた、という。
コミュ障を克服するために自信を持とう的な回答が多いらしく、まぁみんなそれが出来ないから悩むワケで…。
結局の所は千本ノック。
自分の経験値を積んで慣れること、面白いと思われたい、変なやつと思われたくないという自己顕示欲をコミュニケーションで昇華しようと思わないこと。だと思った。
これができるまで実践とモニタリングをするしかない。
早く会得できるか時間がかかるかは本人の性格と大きく関係するけど、やはり行動実践しなければいつまでも本人の自信に繋がらない。
恥をかいてなんぼ、というのに納得できない吉田さんは、そこでなるべく早く会得できるように、と色々と技術を書いている。
が、相手に興味を持つ、相手の話をちゃんと聞く、興味を持つ感度のハードルを下げる、否定しない、自慢しない、嘘をつかない…
これらは正直、何かの自己啓発本で何度も見たやつ…と思わなくもない。
ただ、結局、コミュニケーションを苦手と感じる気持ちを何とかする為の基本はコレで、避けては通れないってことなんだろうね。
コミュ障の定義として、友達とは緊張しない、親しくない相手との雑談を苦痛に感じてる人の事を指すのよね。
そして、無理矢理知らない相手に興味を持とうとすることが苦痛、面倒だからさらにコミュニケーションが苦手と感じるわけで…
自分は朝活という、営利が絡まない練習場所を見つけられたことで大分救われたし、吉田さんも仕事という逃げられない環境だったからこそ必死で頑張ったワケだし。
だから、営業に配属になってしまった、知り合いがいないグループに入ってしまった、こういった環境はある意味チャンスかもしれない。
自分のいる場所の居心地を良くするためなら一生懸命努力できるもの。
人間社会で生きる限りログアウトできないのだから、そこで楽しくコミュニケーションを取れた方が生存率も上がる。とのこと。
基本的な話を聞く、といった普遍的な手段はおいといて、吉田さんはその地道な行動をするためのハードルを下げる為に、コミュニケーションを全員協力型ゲームに見立てているのが斬新だった。
参加者全員で気まずさという敵を追い払い、ビックリさせる/喜ばせる/感動する/笑わせる/教わる/といった勝利条件を達成する。
そういう目的をもってコミュニケーションを楽しもう、という。
まぁ会話している最中にそこまで意識できるかっていうとアレだけど、時たまに意識して、えっなにそれ?って質問してみるとか、相手をしゃべらせる事に意識がいっただけでも確かに成長したなと思う。
そこからいかに繋げていくかは、なぜコミュ障から脱却したいと思ったか、という自分自身の目的がどれだけ明確になるか、だと思った。 -
コミュニケーションに自己顕示欲はいらない(重要なのは、相手にとって興味があるかないか、話していて心地よくなるかがずっと重要)
コミュニケーションの目的はコミュニケーション
つまらないと言われるのが怖いのは、おもしろいと思われたい欲があるから
コミュニケーションには型がある
コミュニケーションはゲームである
①参加者による協力プレー
②ゲームの敵は気まずさ
③ゲームは強制スタート
④ゲームの勝利条件(コミュニケーションをとったあとに、テンションがあがるか。笑うー笑わせる、尊敬するーされる、好くー好かれる、共感するーされる)
コミュニケーションを楽にプレーするのは、相手にしゃべらせる→まず聞くことがあって、相手に喋ってもらう
相手が喋ってくれた事柄に対し、自分で考えて、どう動いて対応するかが大切
下心(ウケたい、褒められたい)を持つ、先入観と誤解はむしろ話を広げる
協力プレーである以上、イジリや劣等感は無視して自分のオイシイものとする
自分は嫌われていないと思おう
ゲームたるゆえん、醍醐味は、勝ちだけじゃなくて負けもあるし、だからこそ楽しく、プレーに身が入る
空気を読む・・・その場のムードに自分のテンションを合わせる(低いところでは低く、高いところでは高く)→より会話が弾みやすくする環境を作るため
自分のテンションをその場のムードにフックし、徐々にチューニングしながら全体のムードを上げていく
技術編
会話に困ったら...まず質問をする。ただし、相手への興味を持つことであり、感性のハードルを思いきり下げ、「あっ!そうなんですか!」という風に低い水準で関心を持つ
会話では自分が優位に立とうとしない
①ほめる、②驚く、③おもしろがる
髪切った?が神の一手なわけ
①前回と今回の変化を指摘する
②他愛がない
③相手に興味があることのささやかな表明
トラップ:相手を見て、何らかの感想を抱く(相手の質問を全部聞くスタンスで)
→へぇではなく、へぇ、そう!というような感嘆的ニュアンスだと、相手が気持ちよくなる
、
パス:抱いた興味を質問する
→答えやすさは正義、具体的で解像度の高い質問を
→相手が興味のあることを訊く
→誰でも共感があり、ディティールの違う話ができると簡単に会話がつながる
→感想そのものが質問になっているのが、最高のダイレクトパス
テク①:時系列(出生時)に沿って、空白の期間を埋めるように質問する
テク②:全体から具体の質問と具体から全体の質問、どちらか一つの方法に絞る
ドリブル:受け手が自身の話をする
→気持ちよくドリブルしてもらおう
キャラクター論:「愚者戦略」
自分のキャラを見つけるうえで大切なのは、「欠点」
欠点をツッコんでもOKにして、それがキャラとして合意されていたら、その人は周囲を楽しくさせる
無意識のうちににじみ出る個性や持ち味を戦略的に使う
やってはいけない行為
①ウソ(増幅はOK、ねつ造はダメ)
②自慢
③相手の否定
④嫌い、違うを口にする→このワードを封印して、「こんな解釈もあるんだけど。。。」と言えばいい -
ニッポン放送の大人気アナは、些細な会話すらままならないコミュ障だった!そんな彼が20年かけて編み出した実践的な会話の技術を惜しみなく披露。話すことが苦手なすべての人を救済する、コミュニケーションの極意とは?
この手のHOW TO本は滅多に読まないのですが、アニメのキャストさんを呼んだ番組で吉田アナの司会がとてもまとまっていて感心したのをきっかけで興味を持ちました。話を転がすのが大変上手い方で、きっとコミュ力高いんだろうな~と思いましてw
話し言葉で生放送を元にしただけあり、とても分かりやすい。内容も具体的で、言っていることは真新しいことではないのに切り口が斬新だから素直に納得できる。面白い本です。自分がなんでダメだったのか、結構刺さった部分もあり。少しずつ実践して頑張ってみたい。 -
コミュニケーションというものを根本から考える本。コミュニケーションの目的はコミュニケーションである。とか、コミュニケーションは協力プレー、最大の敵は相手ではなく気まずさ。というところが日常会話で陥りがちな部分であるので、読みやすい。技術、というと無機質な感覚がありますが、決してそんなことはありません。
むしろ、相手を大事に思う気持ちが芽生えるような気がします。 -
アニメ紅白会場の先行販売で購入。ニッポン放送アナウンサーの吉田さんが書いた脱コミュ障のススメ。コミュニケーションに関する自己啓発本ですが、ビジネス本と違い、普通に生活している中での会話力を主題にしてるのが面白いです。ニコ生から本になっているので、ラジオの吉田さんのトークがそのまま本になった感じで、小難しく書けば簡単だろうなと思うところも、吉田さんが噛み砕いた言葉にしているので、気楽に読めました。明日から話し相手を質問攻めにしていくぞ~!!(違うかwww)
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Amazonでタイトルが目についてレビュー見ようかと思ったら
よっぴー著者か!と思って衝動買い
ニコ生からの書籍化ということでリスナーとのやりとりがちょくちょくでてきます
会話は全員参加型のゲームで、気まずさを敵にゲーム終了までパスやドリブルでつないでいく
そのための考え方、実際の手法なんかを紹介していたとおもいます
コミュニケーションの目的はコミュニケーションであるという言葉には深く共感を覚えました。 -
2015年2月刊。「コミュニケーションの目的はコミュニケーションである」と言い切った本。著者はラジオアナウンサー。
【引用メモ】
人間は基本的に、幸せなことより不幸のほうが記憶に残りやすい生き物です。最悪の不幸は死に至るので、ひどい体験を覚えていないと生き残れない。ということは生命の危機をどこかにプログラムしている生き物しか、いまは生存繁殖できていないはずなんです。人はネガティヴな記憶のほうが多いからこそ、日々、瞬間瞬間、おもしろさを求めて、かつ実際におもしろがっていないと堪えられないんですね。(p.124) -
ラジオが好きなので、もちろん吉田さんのことは存じ上げておりました。ニッポン放送のアナウンサー。ツイッター連動型ラジオ番組の第一人者。自ら企画書を作って売り込み、『ツイッターってラジオだ!』という本を出版する、など、新しいことにどんどん精力的に取り組んでおられる方です。
で、どうやらこの本はニコ動の放送を書籍化したものらしい。放送中の視聴者から寄せられるコメントにリアクションしつつ、それを取り込みながら話を広げていく様子が、文章になってもよく伝わります。そしてそれそのものが、この本で説いているコミュニケーションの手法の実践になっている。とても面白い。
巷にあふれる会話の指南本は、たいていビジネス書のコーナーに組み込まれることが多い。コミュニケーションスキルの研鑽=利益の追求、という世間的な認識。自分の中にもそれがあることは否定しません。
でも、これはコミュ障の著者がコミュ障に向けて書いた、自分がもっと楽しく生きやすくするための本、「コミュニケーションのためのコミュニケーション」の本なのでした。
個人的には、ラジオのパーソナリティーの共通項として「基本的に人見知り」が挙げられていたのに勇気づけられたし、「あ、やっぱそうなのね」と思いました。笑
読みやすいし、おすすめです。
この本の存在は知らなかったのですが、話題になるということは、
コミュニケーションの方法に悩む人が多いということなんでしょう...
この本の存在は知らなかったのですが、話題になるということは、
コミュニケーションの方法に悩む人が多いということなんでしょうか。
自分の思いを上手く伝えようとしたら、それは難しいですよ。
よほどよくまとめて、練習して、タイミングを計らないと。
でも聞いてることだったら出来そうな気がします。
愚痴でも自慢でも、聞いてるのは全然苦にならないワタクシです(笑)
そうなんだ、それで?って合いの手を入れながらね。
でも、ことビジネスとなるとそれだけでは成り立ちませんものね。
なんだか参考になることが多そうな本です。
ネット上では饒舌な人がかなり大勢いそうなのに(特に攻撃場面では・笑)
コミュニケーションを上手く取れない人が多いなんて、不思議な世の中だと思っております。
とても暑い日が続きます。こんな時は家の中で冷えた麦茶と読書が一番。図書館は頑張る若人でいっぱいですので。
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とても暑い日が続きます。こんな時は家の中で冷えた麦茶と読書が一番。図書館は頑張る若人でいっぱいですので。
「ネット上では饒舌な人がかなり大勢いそうなのに(特に攻撃場面では・笑)」その通りですね。コミュニケーションというより、一方通行の主張のようです。リアルタイムにFtoFで対話するときには、相手の気持ちを考えながら応答する必要がありますからね。
暑い日が続きますのでお体ご自愛ください。