マスタード・チョコレート

著者 :
  • イースト・プレス
4.10
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本棚登録 : 239
感想 : 43
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (260ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784781607306

作品紹介・あらすじ

第15回文化庁メディア芸術祭マンガ部門新人賞受賞作、待望の書籍化!

人とかかわることが苦手で、いつも孤独感を抱える高校生、つぐみ。
そんな彼女の世界が、美術予備校へ入学してから、ほんの少しずつ変わり始める。
――不器用な心の動きを繊細に描く、少女の恋と成長の物語。

ケータイコミックとして週刊連載され、大好評を博した本作。
手探りで他人との関係を築いていく主人公の姿が共感を呼び、連載中から書籍化を熱望する声が続出。
ゆっくりと進んでいくストーリーと、心の琴線に触れる数々の描写により、なんども読み返したくなる作品。

連載時の最終話に加筆し、番外編を収録。

感想・レビュー・書評

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  • 2012年発表。


    イジメに遭った経験から
    人とかかわることが苦手で、
    いつも孤独感を抱える高校生の
    つぐみ・りんこは、
    美術学校なら
    人と話せなくとも何とかなるだろうと
    美術予備校へ入学。

    愛想がなく
    淡々と絵を描くちょっと変わった女の子が
    様々な人たちと出会い恋を知り、
    少しずつ少しずつ変わっていくストーリー。



    いやぁ〜大傑作!!


    携帯漫画が元なので
    縦長の長方形のコマ割りが独特だし、

    インパクト抜群で妙に心に残る、
    簡素にして簡潔で
    分かりやすい構図と優しい絵柄。

    これほど愛しくて
    抱き締めたくなるような漫画は
    近年なかった気がします。



    一人でお昼を食べ
    寝たフリをし、
    クラスの中で空気になりきるつぐみ。


    だけど、つぐみのいいところは
    悲壮感などどこ吹く風で、

    下手に媚びて慣れ合ったり
    メソメソ凹んだりはしないとこ。


    股をおっぴろげて
    絵を描いたり(笑)

    授業中誉められているのに
    堂々と寝ていたり、

    歯でガジガジかじったような
    不格好な鉛筆を使っていたり。

    そんな彼女を
    何故だか気になって仕方ない
    若くてイケメンの矢口先生。

    だけども
    愛されることを知らないつぐみは
    わざと嫌われるようなことを言っちゃたりするんですよね〜(泣)(T_T)


    また矢口先生の悪友の
    チャラい教師仲間や、

    好きな音楽繋がりから
    初めて男友達となった
    世捨て人の学生・浅野くん、

    お馬鹿なギャルだけど
    凛としたつぐみに憧れる
    マリという女の子など、

    暖かいサブキャラがまた
    いい味わいなのです(^O^)



    自分が一番惹かれたのは
    初めてつぐみが笑うシーンと、

    音楽ライターは
    誰も評価しないアルバムを
    つぐみは
    最高のアルバムだと思って
    愛しそうに聴きいるシーン。


    流行りに流されず
    自分の好きをちゃんと持って大事にする姿勢に
    胸がきゅい〜んとなる♪


    自分の好きなバンドのCDジャケットをデザインするために
    大学に入って頑張ろうと決意するつぐみ。


    果たして彼女の受験は?

    恋の行方は?



    自分が好きになれず
    アイデンティティに悩む
    すべての人に読んで欲しい、

    暖かでクスリと笑えて
    少し切ない、
    まったく新しい形態の漫画です(^_^)v


    なお、ソニー・デジタルの携帯サイト
    「ヒトコト」で
    最新作の
    『あんずのど飴』が
    読めますよ♪

    • 円軌道の外さん

      ハイカラさん、
      お疲れやのに
      早速の返事ありがとーっ(^O^)

      ライブ見て向こうはどうやった?

      いろんなとこ見て回っ...

      ハイカラさん、
      お疲れやのに
      早速の返事ありがとーっ(^O^)

      ライブ見て向こうはどうやった?

      いろんなとこ見て回った?


      コレはなぁ〜、
      ホンマ初めて読んだ時に
      自然とハイカラさんが浮かんできたし、

      ハイカラさんなら
      共感できるとこ
      沢山あるやろうなぁ〜って
      思ってんなぁ(^_^)v

      うん、脱力感ある絵のテイストも
      好みやろうし(笑)

      とにかく強くなろうとする
      つぐみちんを見て
      何かを感じて欲しいって思ったねん。


      携帯漫画やから
      無料で携帯でも読めるし、

      最新作も毎週携帯サイトで
      連載中やから
      (これも無料)
      また読んでみてな♪


      2012/07/11
  • 周りに馴染めない女の子。好きと言われたら戸惑いはするが、素直に嬉しい。その不器用さにきゅんときます。

  • 連載時から好きだった作品で、時間が経ってからの購入。
    変わらず良かった…!
    時間が経っても好きでいられる作品。

  • マリちゃんの素直になれないけど素直なとこかわいいなあ。

  • 最初は無愛想なブサイクに見えた主人公が、どんどん可愛く見えてくるフシギ!

  • 中々のボリューミー。比例してどんどんつぐみちゃんが変わっていく感じが良き。

  • 繧ウ繝槫牡繧翫?荳?繝壹?繧ク縺ゅ◆繧雁酔縺伜、ァ縺阪&縺ョ4繧ウ繝槭□縺励?∵ァ句峙縺?縺」縺ヲ蜃昴▲縺溘b縺ョ縺ョ繧医≧縺ォ縺ッ隕九∴縺ェ縺上※縲∵キ。縲?→迚ゥ隱槭?騾イ繧薙〒縺?¥繧薙□縺代←縲√〒繧ゅ?√%繧薙↑縺ォ繧ょソ?↓髻ソ縺上?縺ッ縺ェ縺懊□繧阪≧縲ゅ∩繧薙↑荳榊勣逕ィ縺ェ繧薙□繧医↑縺ゅ?らオカ螯吶□縺ェ縺ゅ?

  • 携帯マンガ?というのでしょうか。
    スマホサイトか何かに発表されたものを2012年に電子書籍化されたものです。

    携帯小説とかって、つまらなさそうと、何となくバカ?にしてましたがこんなに面白いものがあると知れて良かったです。
    絵柄も特別上手いとは思いませんが、見ていて魅力的な表情をする登場人物たちでした。

    全然ジャンルも違うけど、少しだけ 初恋の嵐 というバンドに似ているようなマンガだと感じました。

  • 私がモテないのはどう考えてもお前らが悪い!のもこっちと紙一重。
    唯一違うのはもこっちは「暗くて孤独」だけど津組倫子さんは「無口で孤独」

    美大を目指して塾と学校を掛け持ちして一生懸命頑張る様子を描いた恋愛漫画。
    そう、こいずみまり先生の「ジンクホワイト」っていう作品と基本は同じ。
    同じだけどこちらの方が登場人物の喜怒哀楽がストレートに伝わってきて読みやすい。

    登場人物は倫子、マリ、美桜、真吾、浅野君、矢口先生の6人しかおらず
    元々携帯コミックなのでコマ割りも全て同じサイズの長方形だし
    キャラクター造形もシンプルの極みなのに読み応え抜群ったらありゃしない。
    漫画は作画じゃない、シナリオだ。と再認識させられる作品でした。

    美桜ちゃんが凄くいいのだわ。
    この子がいなかったら倫子の学校生活は確実に破綻していたね。友達って大事。

  • 人との付き合いが苦手な女子高生。予備校に通い美大に通い、世界が広がる。たまたま、最初に仲良くなった子が原因で孤独になって、予備校や大学では友人に恵まれたっていう印象。受け身なだけな主人公で全く魅力を感じず…。

  • こころがじんわり温かくなるお話です。もともとは携帯マンガだったということで、コマ割りが全て同じ大きさで独特ですが、それもある意味世界観の一つのように感じます。

  • よかった。泣けた。
    出来ることなら10代の自分に読ませてみたかったな…。

  • 高三の夏から美大志望になり、美術予備校に通いだしたつぐみ。無愛想で極度の人見知りで、普段の教室では関わりを避けるために寝たふり。けれど、予備校では、なにくれとなく気にかけてくれる先生、誰にでも開放的で明るく向こうから飛び込んできてくれるマリちゃん、大好きなバンドiglooのことで盛り上がれる浅野くん、と少しずつつぐみのことを理解し、仲良くしてくれる人が現れ、少しずつとけ出していく、表情が戻ってくるつぐみ。大学入学後は、浅野くんとは大学違いで離れていき、マリちゃんは先生への恋敵として接してくるけど、自分の気持ちに整理がつかず、人に話してみて、気づくという顛末。ゆっくりだけど、確実に距離が縮まり、信頼感が流れ出して、穏やかな空気がかんじられる。見てて、痛々しくて、かわいらしくて、段々成長してきているのが、ぶっきらぼうななかに時折見せる表情にみられて、読んでてあたたかくなってくるストーリーだった。

  • なんか、じわじわこみ上げてくる。

  • おもしろかったー!
    いい漫画。

  • こんなにすばらしい作品だったとは!読まず嫌いだった。
    こういう成長ストーリーは良いなあ。あとやっぱり、わたしは失恋モノがすきらしい。

  • 高校の時に読みたかった!!

  • 美大を目指し、予備校に入る孤独が日常の「つぐみ」。そんな彼女の世界が、ゆっくり広がってゆくお話。真っ白なキャンバスに、淡々と色が重ねられて、それが次第に意味を持ち、最後にはちゃんと絵になってゆくような、そんな読後感でした。自分でいうのもあれですが、いわゆるサブカル系の方たちの共感度がすごく高いと思います。高校生の時に読んでいたら新しい環境に飛び込みたくなる衝動が抑えられなくなっただろうし、そんな時期を経て読むからこそ、あの自意識で混沌とした時期を懐かしんでしまうような。「ここでは何となく生きにくい」と一度でも思ったことがある人に勧めたい1冊です。良い意味で単調な作画も、世界観をより引き立てていると思います。

  • もとが携帯配信なのでコマはすべて縦長の同一サイズ。淡々とした話の展開に意外とこの統一フォーマットがよくあってる。劇的な演出を必要としないこういう作品には、コマ割りでの緩急はかえって邪魔かもしれない。
    登場人物みんながみんな純情すぎて、そこがちょっともったいない。

  • 文化庁メディア芸術祭マンガ部門の新人賞みたいです。
    ケータイコミックとして連載されてたものが、書籍化されたんだとか。

    「美大コンプレックスならぜひ!!」というフレコミのもと、
    にこやかに貸していただきました。

    愛想がなく自分から周りをつっぱねて孤独になろうとする主人公が、
    美術予備校入学をきっかけに少しずつまわりと関わり、
    人を好きになって傷ついたり成長したりしていくお話。

    口数少なく無表情かつまわりに無関心なところが
    小学校ぐらいの自分に似てるなー(今もある程度そうだけど)
    とか思い読んでましたが、ひとつ解せないのが、

    なんでコイツこんなんなのに
    こんなモテモテなんや。

    ということ。(顔もあんまり可愛く描かれてないし)

    born to be モテ やな。
    やっぱ巨乳だからなんだろうか。

  • 前から気になってたんで、良かった!!つぐみがかわいくて、ひとりでいることの気持ちとか考えた。ひとりで給食食べたりしてたよなーとか。

  • これはいい恋愛。ゆっくりゆっくり世界が広がっていく感じ。

  • ケータイコミックで連載されていたので同じ大きさのコマで淡々と進められていくのですが、それがすごく心地よくて物語の味を引き出しています。絵や物語に好みが別れそうですがすっりしていて個人的には満点だと思いました。

  • ひとりぼっちの女の子の心がゆっくりと少しずつ溶解していく書き方はもどかしいけどすごく丁寧でよかった。

  • 縦長のコマが1ページに4つ。それが4ページで一話。スナップショットを次々と見せられているようだ。
    粛々と進んでいく時間とシンプルな画面。そのなかで少しずつ変化していく主人公のつぐみが描かれている。最初と最後では雰囲気が大きく変わってしまっていることに驚く。この作品の中の言葉を借りると、色のない世界がいつの間にか色であふれていた、というように。

  • 人と関わる不器用な女子高生が成長して自分の居場所を見つけていくお話。絵がシンプルなのか表情がどんどん変化してくのが解りやすく最後の笑顔がとてもいい。恋とか友情とか嫉妬とかさりげなく優しく描かれてて良かった。装丁も好き。

  • 端的に、そして繊細の主人公「つぐみ」が描かれている。
    携帯マンガとして描かれていたとの事で、テンポが一定である。
    それが良いリズムを生み出していたし、手法が題材にマッチしていたと思う。

    つぐみが笑顔でよかった。

  • 1人になる為に大学を目指したけど、大学入ったら1人じゃなかったってのがイイね。過去に中二病を患ってた人はほっこりすると思います。

  • つぐみは、人付き合いの上手ではない美大志望の高3生。

    クラスではもちろん浮いているし、そんな自分を持て余してもいるんだけど、自分を曲げてまで人と付き合おうとは思ってないところがある意味爽快でもある。

    そんな彼女が美大受験生のために塾に通い始め、そこで自分を認めてくれる人たちに会えた喜びが、表情の乏しい彼女の中に微妙に反映されてきて、あぁ、よかったね・・・と。
    塾生に与えられた課題を講師たちが、あれこれ講評していくシーンも面白かった。

    自分は自分のままでいて、でも、いつの間にか友だちが出来る、というのが、10代のころ(いや、大人になったって)の“夢”なんだろうな。
    つぐみはたぶん、作家さんの等身大の自分なんだと思う。
    つぐみが段々に笑えるようになってくるのが嬉しかった。うん、ちょっとだけ頑張ってみたら世界が変わったって、これはお伽噺とも言えるんだろうけど、つぐみ、笑うと可愛いよ、よかったね、柔らかい世界に生きれるようになって・・と素直に喜べた作品です。

  • 何の気なしに読み始めたらテンポがよくて止まらず最後まで読んでしまった。何の変哲もないアパートの写真に魔法がかかって心を動かされた

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