- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784781612799
感想・レビュー・書評
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テレビ大阪で放映されている「さらばのこの本ダレが書いとんねん!」で紹介された本です。
手に取るのが恥ずかしい表紙ですが番組にゲストで出ていた著者がとても面白かった上、図書館の蔵書検索でヒットして大丈夫な本であるお墨付きをもらった気がしで借りました。
著者の田房さんが風俗雑誌のライターとして20年前ほどに取材されたことが女性目線で書かれています。
取材をを通して女性である著者が何を見てどう感じたか、を読んでいると、可笑しくもあり、滑稽でもあります。
男女の性に対する不公平さに気づかされ、世の中の性差が少なくなっていくことを願わずにはいられません。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
この世は男中心にできており、それが最も露骨に現れる場の一つはセックスである。
誰もが知っている真実だが、誰もが敢えて触れようとはしない真実でもある。フェミニストですらそうだ。なぜならセックスの場において自分と相手との間にある優位と劣位の差に気がついてしまうことは、とんでもなく痛いことだからである。
だから男向けエロ業界を女が観察してきました、というルポの多くは、男と一緒にエロが楽しめちゃう私、というキャラをかぶったり、冷静な観察者というキャラをかぶって書かれている。この本が他と大きく異なるのはそこだ。田房さんは、自分が現場にいる時に感じるざらっとした感触から目を背けることができるほど、器用な人ではない。
ていうか、心配になるくらい不器用な人だと思う。なんで男たちが無意識に醸し出す優越感に対して人一倍敏感な人が、わざわざこんな辛くなりそうな仕事を選んじゃったのかと、田房さんが取材する風俗嬢の方ではなく、田房さんのことが心配になってしまうくらいだ。
田房さん自身は風俗ルポの仕事を選んだ理由を、「そういう仕事に憧れがあった」としか説明していないけれど、たぶん風俗の現場に敢えて踏み込むことで、男の態度にも痛さを感じないで生きていける私になりたかったんじゃないだろうか。酸いも甘いも噛み分けて、男とは女とは世間とはそういうもんだよねと飲み込んでしまえれば、痛さを感じずに生きていける、と。
でも田房さんはそれほど器用な人ではなかった。だからこそ、この社会の本質が見えるようになったんだと思う。その本質とは、この社会全体が「男しか行けない場所」になってるんだということ。男中心の社会だからこそ、性風俗がこんな形でできあがってるのだ。
そんなこと、とうに知ってたって?でも自分の痛みを痛みとして感受できなければ見えないことがある。そして自分の痛みを認識するのは決して容易なことではないのだ。 -
女性風俗ライターの著者が様々な店に潜入する。挿し絵もなかなか味わい深い。人形だけが待機している風俗もあるそうで、深い闇を覗いている気分になる。風俗で働く女の子の実態や、その女の子らを冷静に分析する著者の視点は面白い。しかし段々とジェンダーの話に重きが置かれ、どんよりとした気分になってくる。最後のAKB48の件に至っては苦笑いするしかない。なんとも後味の悪い本だった。
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おもしろい
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ガスコンロ彼氏に驚愕。抜け出られてよかったね。近藤の崖、堕ちる人多そうだよね。恐ろしい。
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男性の性欲は仕方ないことでそれを許容するのが賢い女、な風潮は確かにあるし、自分もそう思ってた節があって震えた。
知らんわ、そんなもん -
男の性欲が物凄く細分化され、その数の多さと信じられないような内容のサービスもあるのに驚きです。
最初は丁寧に読んでましたが、途中からは疲れてきて飛ばし読みに。
色々なサービスが出てくるけど、結局男って自分自身の頭の中の妄想に興奮してるんだなって共通している事が良く分かります。 -
社会の裏側覗き見。色々な職業や生き方があるもんだと感心してしまった。
この作者さん、既婚者、子持ちなのね。バイタリティがすごい。 -
わかるところもあるけど妙に疲れる本だった。とりあえずバカンス中に読む本ではなかった。