雇用・利子および貨幣の一般理論 (まんがで読破 MD134)

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  • イースト・プレス
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784781613383

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  • 大不況にはどのように対処すべきか?
    労働者の賃金を下げるのではなく、融資の利子を下げること、この発見をしたケインズの取り組み。

  • アベノミクスでやろうとしていることがこれであると感じた。利子率を下げれば企業が民間投資を増やし、GDPが上がり、賃金が上がり、消費が増え、需要曲線が上昇し、物価が上昇する。しかしながら、実際はこの理論のように物価は上昇していない。むしろ現段階(H30.8.12)では副作用のほうが目に付く。永続的な投資信託の購入、国債の購入、銀行収益の圧迫など。
    現代では、好景気なのに物価が上がらないディスインフレが起こっている。理由は、賃金の伸び悩びとグローバル化である。
    日本では生産人口が減少したことで、高齢労働者、女性労働者の雇用が増えた。この人々はパートなど安い賃金で雇用が可能である。
    欧米では移民受け入れによる外国人労働者を安価な賃金で雇うことができる。
    さらに、企業は自社の利益を内部留保としておきたがるため投機的な行動を起こさず、賃金も上げない。そのため、政府も最低賃金の上昇を義務付ける動きをしている。
    もう一点のグローバル化については、世界中の商品の価格が徐々に均一化されてきていることがあげられる。代表例はアマゾン。店舗を持たなくても商品が世界中で売ることができるため、世界中で価格競争が起こるような状況が現代である。

    以上より、ケインズの理論を理解した上で現代の経済を見つめることでどこに問題があり、どこを改善すればいいのかが見えてくると感じた。

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