タモリ学 (文庫ぎんが堂)

著者 :
  • イースト・プレス
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本棚登録 : 226
感想 : 20
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  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784781672076

感想・レビュー・書評

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  • ずっと読みたかった本。
    タモリにとって「タモリ」とは何か?という問いかけが既に興味を引く。
    タモリ自身ではなく、タモリの過去の発言からタモリとは何かを突き詰めている。
    読み終わっての感想を一言で言うなら、タモリ学とは一つの立派な哲学であるということ。
    共感できる部分も多々あったが、その中でも「意味なんて探すから世界が重苦しく感じる」という言葉は一番印象に残っている。いろいろと深く考えてしまう、良くも悪くもなんでも調べることができてしまう世の中は便利でもあるが、一方で人が疲弊してしまう要因にもなっている。今の若者にこそぜひ感じてほしい、見てほしい生き様だなと感じた。
    この本の最後に、いいともでお馴染みの「ウキウキWACTHING」の歌詞が載っている。
    今日がだめでもいいトモロー
    きっと明日はいいトモロー
    いいともいいともいいトモロー
    この本を読み終わってこの歌詞を見るとすごく感慨深い気持ちになれる。
    過去や未来を悲観したり想像しても何も始まらない、ただそこにある現実を楽しめば良いじゃないか、そうすればまぁなんとかなるよと。なんとなく生きづらさを感じる人にぜひ読んでほしい一冊だと感じた。

  • 日本で最も知名度がある有名人であるタモリさんについて、過去のテレビやラジオでの発言、著書や雑誌などの内容、関係者の証言などをかき集めて分析、まとめられた内容でした

    タモリさんは一番の有名人ですが、一方でどういう方なのか、その本質はベールに包まれているので、敢えて本人にインタビューせずに、様々な資料から紐解いて地道に分析して、「タモリにとって〇〇とは何か」というタイトルで章立てさた形でまとめられています

    また、芸能の世界に入ったキッカケや「いいとも」の司会者として抜擢された経緯、その時の本人の気持ちなども書かれていて面白かったです

    「明日を考えて今日を生きてる奴はダメ、過去を振り返るヤツもだめ、反省なんかしても意味はない、今日は今日のために生きなきゃやってらんない」という考え方がとても印象に残りました。だから、いいともを長く勤めることができたと。自分の今の境遇に完全に当てはまるか分かりませんが、しんどくなった時、この考え方を思い出してもいいかも、と思いました。

    更に、文庫版のみですが、巻末に「タモリ大年表」と題したタモリさんの歴史がまとめられているのですがこれがまた圧巻でした。全部読んでしまいました。昔は映画やドラマにもよく出演されてたことにビックリしました。

  • 本屋でブラブラしてたら
    目についたので買ってみた
    別にタモリファンではない

    ブラタモリ見てると
    タモさん、いろんなこと知ってて
    すげーって思う程度には好きなので
    読んでちょっとびっくり
    だいぶ変な人だった
    人生でまだこんな人に出会ったことないな

    真似できるとこもあるけど
    いやこうはなれんなーってとこもあって
    楽しく読めた

    人にオススメすることはないので
    星はフツーの3つ

  • タイトルと絵と一目惚れした1冊。
    国民的タモリさんと言うイメージ。
    興味本位で読んでみた。
    驚いたのは僭越ながら私と思想が似てると思った。

    「友達などいらない」と言い切ってるところ。
    私自身もそう思ってる。
    愛や夢など持たない方がいいと私も思う。


    タモリさんの残す言葉などは生きづらい人におすすめな気がした。

  • 徹底的に今を生きるタモリさん。徹底的に自分の世界を確立してきたタモリさん。
    その一貫した生き方が、今の多趣味の好々爺へと行きついてるんだろうなー。

  • タモリさんが好きで手に取ったが、あくまでも著者が集めた文献やエピソードによる、周囲からのタモリさん像。
    あのサングラスの下に隠れたタモリさんの本質のようなものは、なかなか掴ませてくれない。

    しかしながら、ラジオ、テレビの黎明期を熱く駆け抜けた、若かりし日のタモリさんを感じることが出来た。

    人生を面白がり、一歩引きながらも貪欲に、楽しむ姿勢を見習いたい。

  • 大タモリ年表が秀逸。
    タモリは博覧強記ともいえる知識を有しながら、著作の書籍は驚くほど少ない。
    まるで記憶されることを拒否しているかのように。
    タモリの思想を老荘思想と比較することもあるらしいが宜なるかなである。
    どの場でも自然体であり、決して現状を否定しない。
    やる気のあるものは去れ、反省はしないなど、ありのままの現状を受け入れ、評価はあくまで他者が決めることとと関知しない。
    達観した思想ともいえるので真似をすることは難しいが、憧れる芸能人が多いのはよく分かる。

  • 「タモリさんを好きだ」と明確に思い出したのはいつごろだろう。たぶん本書にも明快に転機とされている、若いタレントが「タモさん」と呼び出したころ。

    わたしはかつてのゲテモノ芸人だったころのタモリさんは知らない。子供の頃は「面白いことも言わないし、なんか暗そうだし、つまんない」と思っていた。BIG 3 ゴルフでやたらに負けず嫌いを発揮して、笑わせることより勝つことにフォーカスしていたのも嫌だった。

    だけど。こちらが大人になり、タモリさんの教養の深さ、趣味の多さ、クールな諦観と、だからこそあっけらかんと明るく生きているところ、優しさや生真面目さなどに気づけるようになると俄然好きになった。

    今回この本でいままでタモリさんが語ってきた生き方を読んでみて改めて驚くのは、わたしが長年ツラツラ考えたり、モヤったりしてきたことに相当若い頃に明快な答えを出していて、もはやお坊さんの粋だ。

    社会人として大きな声では言いにくいけど、向上心や夢を持ち続ける生き方はしんどいし、友達なんてたくさんいなくても良い。幸せというのは、いまここにある現状に満足すること。

  • OPACへのリンク:https://op.lib.kobe-u.ac.jp/opac/opac_link/bibid/2002313216【推薦コメント:題名がNHKの番組:プロフェッショナル 仕事の流儀みたいで面白そうだと感じた。】

  • 夢や希望を抱けずに生きてきた身としては重なる部分があって読んでて救われた。今を生きることに懸命であればそれで良いんだよって背中を押してもらえた気がする。

    「なるようにしかならない」

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