ペソア詩集 (海外詩文庫 16)

著者 :
  • 思潮社
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  • Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784783725152

作品紹介・あらすじ

本書では、複数詩人ペソアの主要な異名者3人と本人名義の代表作を収録した。

感想・レビュー・書評

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  • 生きるのが下手なのに、どうしたらうまく生きられるかを探らない。「自分」が一番の関心事じゃないって、なんて豊かな世界なんだろう。

    好きな詩人がまたひとり増えた。

  • 無責任な狂気。

  • 澤田直「フェルナンド・ペソア伝」読了を機に手に取る。主にオクタビオ・パスのペソアロンが読みたかったのだけど、--------ペソアの世界は此岸でもなく彼岸でもない。非在という言葉で彼を定義できるのではないか。仮りに不在によってある流動的な状態を、現前が姿を隠して非在が何か—現存するものがもはやそこになく恐らく、存在するであろうと思われるものが僅かに顔を覗かせる瞬間—-を予告する状態を考えるとしての話だがp.132(オクタビオ・パス)--------それに引きずられるように、タブッキのペソア論にも手をのばし、--------カエイロの作品はペソアの行った唯一の肯定であると。カエイロは太陽であり、彼のまわりをレイスとカンポスとペソア自身が回っている。彼ら全員のなかに、否定と非現実のかけらがある。レイスは形式を、カンポスは感覚を、ペソアは象徴を信じている。カエイロは何も信じない。存在しているのだ」。(タブッキ)p.138--------そこから、ペソアと異名者たちの詩へと手をのばしていった。個人的に、詩歌が身体に入ってこなくなってしまった身には、ヴェンダース監督「リスボン物語」でのファーストインパクトからの余韻でペソアを追い続けているのだけど。おそらく異名者たちとペソアの詩を読み分けることができるかといえば、できないだろうと思う。だが、二度ほどながめた中で、特にカエイロの詩には心惹かれるものがあった。◆森羅万象の唯一の隠された意味は/いかなる隠れた意味もないということ◆わたしが死んでから 伝記を書くひとがいても/これほど簡単なことはない/ふたつの日付があるだけ生まれた日と死んだ日/ふたつに挟まれた日々や出来事はすべてわたしのものだ◆しかし世界について考えはしない/考えることは理解しないことだから....../世界は考えられるようにはできていない

  • 新着図書コーナー展示は、2週間です。通常の配架場所は、2階開架 請求記号:908.1//Ka21//16

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