鉄剣銘一一五文字の謎に迫る・埼玉古墳群 (シリーズ「遺跡を学ぶ」 16)

著者 :
  • 新泉社
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  • Amazon.co.jp ・本 (93ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784787705365

作品紹介・あらすじ

世紀の大発見といわれた埼玉県・稲荷山古墳出土の金錯銘鉄剣。銘文に記された「ワカタケル大王」とは、鉄剣の主「ヲワケ」とは、そして被葬者はだれなのか。銘文の内容を埼玉古墳群全体の考古学的検討から明らかにし、古墳を築造した武蔵国造一族の盛衰に迫る。

感想・レビュー・書評

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  • 刀剣といえば中世や近世初期にも名品が多く知られているが、やっぱりこれが一番、と思うのだった。小学生の頃に展示を見に行ったからかもしれない。
    崎玉古墳群と、その古墳群の成立に深いかかわりがある武蔵の有力豪族について丁寧に解説されていて分かりやすい。

  • 自治体セミナーで習った鉄剣銘について詳しく知りたくて手に取ったが、古墳群が展開している北関東一帯がもたらす古代ロマンに夢想が広がった。

  • 埼玉古墳群について、現在までに発掘で解っている事の概略を解説した本。……全然一一五文字の謎に迫ってないんですけどーーーー? はて。そして、十年前のシンポジウム時から、何一つ新しい事は解ってないのですね……ということで、ちょっとガッカリ。稲荷山古墳を追加発掘する、という話はなくなったのでしょうか。

  • 素人なりに、埼玉古墳群の成り立ちや、6世紀初頭の先人が中央権力とかなり密接に繋がっていた事に思いを巡らせ、行田は歴史のある街であることを再認識した。
     古墳時代が終わり、律令制の時代に移る時、有力な地方には『国府』や『国分寺』が置かれる。行田には上記の如く中央権力と結びついた豪族が幾世代に渡って勢力を維持しながらも、近隣には『国府』や『国分寺』が存在しない。筆者は、中央権力から、この地方の豪族が疎まれ、衰退したと想定している。これが史実であれば、江戸時代、忍藩は、徳川家縁戚あるいは譜代の大名が統治しながら、明治維新後県庁所在地に成れなかった(一時期、県庁が置かれたが)事実と重なる。また、現在の高崎線も、計画段階では市の中央よりを通る予定であったと聞いている。時代の大きなうねりのチャンスを生かし切れなかった不運を感じるのは、私だけであろうか?

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著者プロフィール

1941年福島県生まれ。1967年福島大学経済学部卒業後、民間企業を経て、東京都立高校教員。2007年東京都立高校嘱託員を退職し現在に至る。著書に『ウップサラ物語』(八朔社、1996年)、『オーロラとの共生社会』(八朔社、2001年)がある。

「2008年 『バルト海の風と波』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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