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- Amazon.co.jp ・本 (343ページ)
- / ISBN・EAN: 9784788508606
作品紹介・あらすじ
一流企業・大組織に次々起こる不祥事、事故…従来の危機マネジメントでは十分ではない。これまで見過ごされてきたシステム的要因を具体的な事故・事件から検証し、その原因と対策を提言。
感想・レビュー・書評
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JCOや1989年に起きた福島第一原発の不正がなぜ起きたのかに関して科学的に説明し、一般的な組織でも起こりえる集団心理・組織心理に対して警告を鳴らす。
特にJCOの場合は組織的に隠蔽しており、極めて悪質であるといえる。組織構造として、臨界が発生すると警告を鳴らした社員が1名だけ記録上存在し、上層部も把握しているにも関わらず、ステンレス製バケツによる作業効率化を続け、臨界事故を引き起こした。
福島第一原発の例では、今から20年以上も前から東京電力は隠蔽工作を続けていた。この不具合の隠蔽が露見したのは、製造元のGEが日本政府に申告したことで発覚したためである。
当時、東京電力は厳しい追及を受けたと記録があるが、実際には何も変わっていなかった。
本書は2003年に書かれたものである。
そして、福島第一原発のメルトダウンによる、チェルノブイリ事故に並ぶ放射能汚染の事故を引き起こすことになった。
腐敗した企業が再生することはこれほどまでに厳しいのか。
周囲のステークホルダーは、このような体質に対しては徹底的に追求し、改善を迫らなければならない。腐敗は、外圧によりのみ改善する。自己の自浄作用の不全が起きないよう、一般のまだ腐りきっていない組織は気をつけなければならない。先達の起こした事件の二の舞とならぬよう。詳細をみるコメント0件をすべて表示
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