「起業」の歩き方: リアルストーリーでわかる創業から上場までの50のポイント
- 実務教育出版 (2013年9月19日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (232ページ)
- / ISBN・EAN: 9784788910690
感想・レビュー・書評
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起業を考える人にはぜひ読んでいただきたい一冊。
ホント藤野さんの本は、いつも切り口が違っていて、新鮮でオモシロイ!
ご自身の会社の立ち上げや、立ち上げを手伝った会社に起こった出来事を題材にして、わかりやすく説明してくれています。
そしてこれから起業しようと言う人だけでなく、起業した人にも十分考えさせられる内容になっていると思います。
自分だったらこのケースをどう動いたのだろう?と考えながら読んでみると深みは増すと思う一冊です☆詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
http://kashiwabaray.com/blog/index.php?itemid=268
本書は起業へ向けての指南書となっており、起業を志す人にはおすすめしたい1冊となっております。また、起業をしない人にとっても参考になることが多々ありましたし、起業をするという観点を持って仕事をすることもいいことだと思います。
「志は高く、頭は低く」 -
「起業の歩き方」
創業から上場までの50のポイント。
皆さん〝せんだみつお〟をご存知だろうか。
〝え??ナハナハの人でしょ!?〟
いやいやそうではない。答えは、ベンチャー企業が資金調達を行った際に色よい返事を貰える会社の数のことらしい。せん→千→1000(社)で、みつお→みっつ→3(社)ということ。つまり、1000社回ってたった3社くらいしか話を聞いてくれないのだ。経営をやりくりしていくには頭を使うのは当然だが、足も根性も相当使うようだ。
では、ある人に〝起業したいと考えているんだけど、私は起業するべきでしょうか〟と相談された場合、あなたは何と答えますか。
ユーグレナの出雲社長は、多くの起業家志望者が話をしにくるそうです。そして、このような質問をする人に対して〝止めた方が良い〟と説明するそうです。〝悪いことは言わない。今の会社で画頑張りなさい〟と。
それはそうですよね。〝私は起業するべきでしょか〟と聞かれて、〝そうするべきです〟とはなかなか言えません。何故起業したいのか、何の為に起業するのか、どうやって利益を生むのか、いつ起業するつもりなのかを聞いたとしても最後はあなた次第となる。起業する人は、誰が何と言っても起業するだろうし、結局はその人次第なのだから。
本書は、起業するかどうか悩んでいる人に向けて書かれたものです。内容は以下で構成されています。
第一章:スタートアップ
■創業期を乗り越える為に必要なもの
■最初の顧客を見つける
■運転資金を調達する
第二章:アーリーステージ
■商品の販売戦略を決める
■商品不具合への対処法
■従業員の採用・待遇
第三章:ミドルステージ
■組織としてのルール、カルチャーの整え方
■緊急トラブルへの対応
第四章:レイトステージ
■「上場する」ことの意味
■公開上場までの長い道のり
うーーん。起業すること自体は簡単だと言うけれど、本当に起業すること〝自体〟は簡単なのだろう。起業した〝後〟はどう考えても大変だし、起業した〝すぐ後〟も相当大変だ。本当にゼロから始めるのだから、起業に向いている性格が、変化を楽しめることであるのも当然である。
私が最も印象に残った起業におけるポイントは、やはり〝ピンチに甘えられること〟です。困った時に助けてくださいと言える力や知りたい情報がある時に教えてくださいと言える力はとても大切であるらしい。その力が、社長を始め社員全員に求められるわけですから、経営はやはり人が全てなのだろう。
著者の元共同創業者である相良美織さん(現バオバブ社長)はこうも言っています。「貧乏は傲慢である」と。意味は「成功しない人は頭を下げるべき時に下げない」。確かに、会社の為に頭を下げれないではとても経営なんて無理ですよね。「志は高く、頭は低く」とはよく言ったものです。
他には、〝どんな分野も20~30時間集中して勉強すれば、概要は分かるようになる〟という言葉。ベンチャー起業の強みは、経営者自らがフットワーク軽く動ける俊敏性です。その強みをトラブル発生の際でも発揮する為に、苦手分野ほど専門家であろうと努力する。優秀な経営者は勤勉家である。後は〝応援団〟を作ること。これは、大切ですね。
起業するか悩んでいる人向けの本であるけれど、起業する気の無い人でも色々学べる本です。