ドライビング・レッスン (ヴィレッジブックス F マ 1-1)
- ソニ-・ミュ-ジックソリュ-ションズ (2002年1月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (147ページ)
- / ISBN・EAN: 9784789718059
感想・レビュー・書評
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アメリカの作家エド・マクベインの中篇ミステリ作品『ドライビング・レッスン(原題:Driving Lessons)』を読みました。
ここのところアメリカの作家の作品が続いています。
-----story-------------
少女がひき起こした悲劇。
悪意の元はどこにあるのか?
名手エド・マクベインが贈る傑作ミステリー・ノヴェラ
うららかな秋の午後、のどかな田舎町で悲劇が起こった。
16歳のレベッカが、運転免許を取るための路上教習中に女性を轢いてしまったのだ。
同乗していた教官はなにも飲んでいないはずなのに意識混濁状態、しかも被害者は教官の妻だった!
不幸な偶然が重なった事故だったのか、故意の殺人か、それとも他殺に見せかけた自殺だったのか…。
ベテラン女性刑事ケイティが丹念に謎を解き明かしてゆく。
ミステリー界の目利きオットー・ペンズラーが選んだ名手エド・マクベインの傑作ノヴェラ。
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2000年(平成12年)に刊行された作品… 元々は朗読向けのオーディオ・ブックスとして出版されたようですが、大物ミステリ・プロデューサーであるオットー・ペンズラーの依頼により冊子化されたという経緯があるようです。
仮免で路上教習中の女子高生レベッカ・パットンが、横に座る教官で教師のアンドリュー・ニューウェルの妻メアリー・ベス・ニューウェルを路上で轢き殺してしまう、、、
責任は意識混濁状態で教習を行っていたアンドリューに……。
ベテラン女性刑事ケイティの地道な捜査を軸に物語は展開、、、
女性心理を描いた小説でしたねー ミステリ風味の恋愛小説といった感じかな… 結末で明らかになる動機や手段は巧いなと感じましたね。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
2010年11冊目。
147頁。
ブックオフで購入。
友人との読書会題材。
---あらすじ---
うららかな秋の午後、のどかな田舎町で悲劇が起こった。
16歳のレベッカが、運転免許を取るための路上教習中に女性を轢いてしまったのだ。
同乗していた教官はなにも飲んでいないはずなのに意識混濁状態。
しかも被害者は教官の妻だった!不幸な偶然が重なった事故だったのか、故意の殺人か、それとも他殺に見せかけた自殺だったのか・・・・・・。
ベテラン女性刑事ケイティが丹念に謎を解き明かしていく。
ミステリー界の目利きオットー・ベンズラーが選んだ名手エド・マクベインの傑作ノヴェラ。
訳者あとがきに、作者であるエド本人が、本書を“ノヴェラ”と表現したとある。ノヴェラとは、教訓を含み、しばしば風刺的な短い散文物語のことだそうだ。
確かにケイティが、彼女の夫が戦地に赴いた時を回想するシーンでは、戦争に対する風刺的な表現があったように思う。また作者自身が太平洋戦争に兵士として参加し、その時期に読書や執筆活動に目覚めたそうなので、戦争に対する作者の思い入れや、それに伴う社会に対する風刺的な考え方が強まったのかもしれない。
恐らくもっと風刺的な部分や皮肉を込めた部分、教訓的な部分があっただろうが、一度読んだだけではそれらに気付くことができなかった。海外小説を読んだ時、特にこうした風刺的な小説を読んだ時によく感じることであるが、やはりその国の歴史や現状、社会問題やトレンドを十分に理解しておかないと、その世界観を十分には楽しめないようだ。
p.13
得やすいものは失いやすい。
p.61
名誉だか石油だか知らないが、国家には常に守るべきなにかがあるらしかった。
p.99
ある人間の罪を告発しようとするならば彼に質問することができるが、彼がその罪を告発されてしまうともう質問は出来ないとするならば、それこそまさに皮肉そのものだ。 -
080513(a 090510)