韓国神話

著者 :
  • 青土社
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  • Amazon.co.jp ・本 (278ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784791753864

作品紹介・あらすじ

古朝鮮建国の祖として、いまなお韓国で親しまれている檀君の物語や、高句麗・百済・新羅などの建国神話、李成桂や処容郎の説話まで、韓国・朝鮮に古くから伝わる神話伝説を、比較神話学の最新の成果を駆使して紹介する、豊饒な神話世界。古代日本文化の「もう一つのルーツ」。

感想・レビュー・書評

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  • 隣国韓国及び北朝鮮の神話に迫る書。
    てっきり伝説をまとめたの本かと思っていたため論説文で驚いた。
    古代朝鮮の檀君神話、高句麗の創世神話など時代や国ごとに創世神話があり面白かった。
    また他の韓国の神話の本に挑戦したい。

  • 隣国朝鮮半島の神話。有名なエジプト神話やギリシャ神話とは違う一面も描かれている。日本との神話との相違では、日本では神様が人々の意向に関係なく天から降りてくるのに対して、朝鮮では人々の祈祷や祭典により神下ろしにより天から降りてくる点で異なる。きわめて民主的だと本の中では述べられている。また、朝鮮では、三のつく数字が縁起がいいが、それは神話からの影響だろうとおぼしき記述がちらほらあり興味深い内容だった。

  • 朝鮮の創世神話、古朝鮮の建国神話・檀君神話、その他地域の建国神話、説話伝説などを採集して解説した本。創世神話は断片的に巫歌(ムーガ)として残っているもののみだそうだが、済州島の巫歌の「初監祭」の中で、くっついていた天地が陰陽に通じて開き「日光に人間は焼死し(人間はすでに居たということになっている)、月光に人間は凍死し、人間は生きることができなかった。天地王という両班がこの世に降臨され……」とあり、天地王という神であるべき者が両班となっていて、朝鮮時代の人々が両班をどう考えていたかということが垣間見えて面白い。あと大伽耶の建国神話が日本の天孫降臨神話と構造的に酷似している点なども気になる点。

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著者プロフィール

1933年生まれ。哲学博士・評論家・比較文化学者。比較民俗学・国際関係論専攻。韓国文化勲章受章・(日本)芸術祭最優秀賞受賞。
主な著書に、『ハングルの世界』(中公新書、1984年)、『キムチとお新香——日韓比較文化考』(中公文庫、1987年)、『物語 韓国史』(中公新書、1989年)、『韓国神話』(青土社、1995年)、『ふだん着の人権論』(明石書店、1997年)『図説 韓国の歴史(新装改訂2版)』〔監修・共著〕(河出書房新社、2002年)、『韓国の歴史を知るための66章』〔編著〕(明石書店、2007年)などがある。

「2008年 『朝鮮王朝時代の世界観と日本認識』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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