煙に巻かれて

  • 青土社
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  • Amazon.co.jp ・本 (529ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784791762750

作品紹介・あらすじ

葉巻は香りになり、煙になり、神話になり、記憶になり、最後には灰になる。燃え尽きてふたたび伝説となってよみがえる不死鳥だ。Holy Smoke!世界中の愛煙家に絶賛された、葉巻と喫煙をめぐる文芸エッセイの最高峰。

感想・レビュー・書評

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  • 嗜好品をめぐる本は、総じて難しい。単なるその歴史や文化の叙述では、わざわざ「その嗜好品」をピックアップした理由が不明瞭だし、逆に嗜好品をめぐる文化論やエッセイなんかだと、著者の好き嫌いが出すぎて読者は倦厭する。「好きな人」を対象にするという嗜好品の特性が招くジレンマだが、殊「タバコ」という極めて戦闘的なテーマでは猶の事だろう。さてこの本どうかしらん、というのが前置き。
    著者は亡命キューバ人で、オールド映画マニア。亡命前はカストロのもとで映画の検閲に携わっていた、ポール・ララニャーガを愛する葉巻党である。ゆえに本書は、前半生の回顧、映画、ハバナ葉巻、カストロ、文学etc...取り留めのないジョークとオムニバスからなり、読者はまさに「煙に巻かれる」思い。だがそうして行間+ウィットの醸し出す煙を掻き分けながら読み進めていくと、いつしか葉巻&パイプを頂点とした欧米喫煙文化の精神的支柱が何であるのか、という核心に至れるというエライ本。なんなら翻訳者の方の努力もやばい本。欧米文明に於ける「タバコ」文化とは?を政治からチョッピリ離れて考えたい人はオススメ。

  • 私は全然、煙草も葉巻もダメなんですが、これは読んでると楽しいです(知らないコトだらけでしけどね)

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