- Amazon.co.jp ・本 (246ページ)
- / ISBN・EAN: 9784794212009
感想・レビュー・書評
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一口にいえば、微笑ましい本だ。
著者の人となりが滲み出るようで、草木への愛情も同様に、折々からうかがえる。著者の思い入れこもった比喩やたとえ話で、雑草(著者の本意ではないかもしれないが、こう書く)ひとつが、人間のように個性豊かな存在に感じられ、読んでいて、とても暖かい。
文章は、率直にいえば、単調だ。筆の運びが、どのパートでも同じような論旨展開で、毎度の(やや古くさい感覚の)比喩などには、苦心した工夫の痕がありありと分かる。
だがそれも著者の素朴な人間性だ、と好意的に捉えられる、人の良い文章で、好ましくある。著者の雑草に対する愛情をゆっくりと味わいながら読みたい本だ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
内容は滅茶苦茶面白い。
期待以上に雑草は強かに生きている。
想像もつかないくらい様々な生き方を編み出している。
春だし、雑草を見に出かけたくなる。
雑草見ながら薀蓄垂れてうざがられたくなる。
子供の頃に何気なく千切ったり抜いたりしてた雑草がいっぱい出てきて嬉しい。
子供できたら一緒に雑草で遊びたい。
文章は、比喩を多用してあり、面白い。
その比喩が解り易いかどうかは別問題。
筆者の広いけど深いかどうかはなんとも言えない知識が垣間見えるところに親しみが持てる。
挿絵は丁寧。
だけど、内容と連動して図説して欲しかった。
図がないのでいまいち解り易さに欠ける。
あと、絵だけでは植物を思い出しきれないこともしばしば。
内容は凄く面白いから、価格を上げてでも、カラー写真をつけて欲しかった。