- Amazon.co.jp ・本 (180ページ)
- / ISBN・EAN: 9784794212405
作品紹介・あらすじ
30年にわたって撮りつづけられた市井の人びとのポートレート写真集。浅草を舞台に、どこからともなく現れ、佇み、そして消えていく人びとの、驚くほど多様で豊潤な物語が、繊細で力強い写真のなかから立ち上がってくる。名も知らぬ人びとが身にまとう豊潤で孤独な物語を見据える写真集。
感想・レビュー・書評
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30/Apr/2008
30年余りにわたって浅草を通り過ぎる人たちを呼び止め撮った写真集。
人が行き交う都会の中で、我々は互いのことなど何一つ知らず通り過ぎてゆく。仮に知りたいと思っても踏み込むことはない。全くの他人の時間に絡んでゆくことは非常にストレスだ。
ここには、市井の人、特に個性的な人達が集まっており(と思うが、少なくとも自分から声をかけることはないだろう)、独特のキャプションがさらに深くその人への想像を掻き立てる。中には10数年ぶりに同じ人に出会い、撮った写真もある。
ちなみに、いいかどうかわからないが、笑える。ツッコミどころが…。引き込まれるいい写真集だが値段は高い。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
圧倒的な存在感、人間の迫力を感じさせるすごい本。
どこか微笑んでしまうようなユーモアと、そこはかとないかなしさ、立ち止まらざるをえない不気味さも孕んでいる。キャプションが物語をぐんと膨らませてもいる。無名の人々のシンプルな写真、けれども究極のポートレイト集。一度見たら忘れられない一冊だと思う。 -
そこに写っている人間全てにおいて、そこに存在する事をみじんとも疑わない何かを感じる。
それは、そういった人たちを選抜しているという事と、そういったカットを選抜しているという事と、その様に撮っているという事があるのだろうとは誰しも思う事だと思う。
しかし、それが出来てしまっているという事。それが途轍もなく恐ろしい。 -
写真展も見に行きましたが、とても好きな写真集です。
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世の中、いろんな人がいるなあって思います。写真のタイトルのひとつひとつがおもしろい。