つむじまがりの神経科学講義

著者 :
  • 晶文社
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本棚登録 : 169
感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (264ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784794971760

作品紹介・あらすじ

神経科学は脳や神経のしくみを細胞・分子レベルで解明する学問。神経科学を通じて、人間の学習、行動、意思決定、感情、認知、記憶などを、科学的根拠に基づいて理解することができる。難解でとっつきにくいとされるこの分野の魅力と謎を、第一人者でありながら“つむじまがり”な著者が解説! 認知症のメカニズムやPTSDなど記憶障害についての最新研究も盛り込んだ、超絶エンタメ講義。

世界的快挙!?
阪大つむじまがり名誉教授が
神経科学のエンタメ化に成功!!
── 仲野徹(病理学教授)

「開き直るようで恐縮ですが、神経科学の一部しか語らないこの本にも、読んで役立つことがあります。それは、神経科学研究の現在の到達レベルがわかるということです。……記憶のしくみについて、ここまでわかっているが、ここから先はまだわからない、こんな説があるが、正しいかもしれないし誤りかもしれないという、その解明のレベルは、他の課題についても、ほぼ同じだといえます。」(「まえがき」より)

感想・レビュー・書評

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  • 神経科学分野の書籍は初めてかな。
    基本的な解説から記憶の構造まで概観をさらってくれる。小ボケが合間に挟んであるので、理解できない用語が並んだ後で緩和剤となってくれる。何とか読み進められた。

    もっと用語を学んでからだと内容自体も面白く読めるんだろうな、この本をきっかけに深めていけたらいい。

  • 2024/03/18 amazon 1980

  • 著者の専門である神経科学についてエンタメ的に書きたいとのことでできた書。所々で駄洒落を入れているのは息抜きになっていいが、本書はいたってまじめな書で、神経の基本から述べ、著者の専門である記憶についての神経基盤、そして、その機能障害による病気などを根拠をもって書かれている。ただ専門用語は覚えにくいので少し難解な部分はある。

  • 著者は大阪大学の神経生物学の先生。

  • ふむ

  • 本書が標榜するのは「神経科学のエンタメ化」。いたってって真面目な話の合間にクスッと笑える小話が挟まれている。
    著者の専門は「記憶」とのこと。何度も話の筋を失いそうになりながらも、軽快な文章のお陰で読み通すことができ、今分かっていることと分からないことが何となく理解できた。
    専門用語のカタカナとアクロニムが満載の部分をもっと分かりやすく、というのは無理なお願いなのか。脱線気味の小話はテーマとあまり関係なかったが、本文ともっとつながっていれば、本当の知的エンタメになったのに。
    それにしても、この手の話は何度読んでも、何度考えても神秘的で不思議だ。

  • 【所蔵館】
    総合図書館中百舌鳥

    大阪府立大学図書館OPACへ↓
    https://opac.osakafu-u.ac.jp/opac/opac_details/?reqCode=fromlist&lang=0&amode=11&bibid=2000941199

  • 面白そうなタイトルだったので手に取ったが、これは拾いものだった~~1章神経系とはなにか01神経系のなりたち・神経系の起源・神経細胞あるいはニューロン・グリア細胞・メーキングオブ脳・メーキングオブ末梢神経・神経細胞の増殖・神経の再生※スーツと名札02神経の興奮・電池とスイッチと電位依存性チャネル・伝達物質受容体チャネル・感覚受容体チャネル・チャネル毒※お茶の水ハカセッ03神経の伝達・シナプス・神経伝達の二つの様式・シナプスの結合※講義04神経回路・反射・シェリトンのくびき・中枢パターン発生器・指令ニューロンもしくは中枢※棒暗記05神経系のクセ・地理的対応・機能局在・コラム構造・層構造・脱抑制・側方抑制・発火頻度符号化※試験2章記憶のしくみ01記憶の貯蔵・スコトフォビンあるいは物質説・ヘッブの仮説あるいは回路説※ピペットマン02神経伝達の可塑性・LTPの発見・グルタミン酸とカルシウム・LTPの生理的意義・場所細胞※記憶の花03神経回路の可塑性・LPTはどれほど維持されるか・RISEの発見・Riseとゆらぎ・臨界期・記憶の転送※透明人間04記憶を操作する・エングラムの可視化・記憶の人為的操作・記憶素研究のためのモデル系・記憶のしくみについての私の考え※「セントラルドグマ」の暗喩3章記憶の異常01認知症・アルツハイマー病・脳血管性認知症・レビ-小体型認知症・その他の認知症・認知症予防法※三位一体02ストレスと記憶障害・PTSD・ストレス障害・幼弱期過剰ストレス03スーパー記憶・サヴァン症候群※ブレインまし人たーフェイス04細胞移植は記憶障害の解決策になるか・細胞の再生と回路の再生※へそまがりとつむじまがりの違い~1951年東京生まれ、東大理学部卒、三菱化成勤務、大阪大学理学部教授。映像記憶能力者・円周率は808桁!

  • 小文字が多くて、自分のペースでは読めない。
    内容は深い。

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著者プロフィール

大阪大学生命機能研究科脳神経工学講座教授

「2011年 『実況・料理生物学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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