- Amazon.co.jp ・マンガ (232ページ)
- / ISBN・EAN: 9784796608251
感想・レビュー・書評
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今は亡き親友の家で偶然発見し、もらった本。
これで岡崎京子を知った。
教育学部の授業で「平坦な戦場」というパラドックスについて議論したそうだ。
物語の空気が好き。
この当時は、とても「解かる」空気だった。
30を超えた今は、もー分からなくなっちゃったけどね。 -
僕たちの青春時代は世紀末で
新世紀を待ち侘びているようで
終末を待っているような
なんとなく荒廃している世界だった。(ような気がする)
そんな時代にこの作品は生まれた。
当時の時代背景を色濃く映し出してる作品。
虚構と現実。現実と非現実。性と愛。
僕たちの青春時代はここに全部詰まっている。
僕のバイブルであり、スタンドバイミーです。 -
絶句。漫画ってここまでできるのか。あまりに殺伐、あまりにリアル。平坦な戦場で僕らが生き延びること。それは「彼女」が事故でペンを放してから長い時間が経った今でも、まだ難しいままです
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彼女の新刊はもう読めないんだろうな。
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事前情報が入っていたのでストーリーについてはそれほど驚きはなかった。時代の雰囲気てんこ盛り。死体とSEXのカットバックもお約束。工場という風景をこう見せたのって(一部のマンガ家以外では)あまりいなかったのでは? 山田君と吉川こずえの半開きの眼がコワイ(諦念?)。
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2016年10月3日読了。汚れた川と河原沿いで生活する女子高生・ハルナとクラスメイトたちの日常。図書館のリサイクルコーナーにあった単行本をその日中に読了。サブカル論的な文章で引き合いに出されるタイトルだったので気になった。この人の漫画はタイトルは知っていても読んだことはなかったのだが、確かに空虚で尖っていて、妙に心に刺さって簡単には忘れられないような漫画だ…。河原で見つけた死体や可愛がっていた猫の死体、友人の怪我など「今まで当然あったものがなくなってしまう」という体験でしか世界のリアルを感じられないのだとしたら、「リアルな物」は決して手に入らないものということなのか、「リアルじゃなきゃにせものだ」という思い込みを脱することができればいいのにね。
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十代の日々ってもんはいつもふわついている。
世の中に対してなんの影響力も無く、ひたすら無力なくせに時間だけはある。ただ淡々と一日が過ぎていく。
未来への不安に押しつぶされそうな中、未来が確定された死体の姿に安心する。
未来へ進む意思と決定。交差した一瞬の時期の繋がりとまたどんどん離れていく友情と日々。
朝はやってくる。何度でもやってくる。 -
この辺から暴力性の牙を剥き始めた感のある岡崎作品。
初めて読んだときはピンと来なかったが、
それは多分、
どのキャラクターにも感情移入しづらいからなのかも――と、
後から気づいた。
物語としては興味深いし、何度も読み返しているが、
ここに登場する少年少女は
自分からとても遠い場所にいる気がする。
決して嫌いではないんだけど。 -
私の青春。
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おしゃべりもホモセクシャルも死体も食事も麻薬も殺人も放火も、日常。のっぺりした同じことが繰り返されているように見える日常。平坦な戦場。
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もう、そういう時期はこないんだなあって。
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嫌な話だ、と片付けるのはたやすい。
最近の若者の話。
ドラッグ、セックス、いじめ、などなど。
死体を見つけたらどうする?
生きているのに死んでいるのは嫌だ。
どこに生を感じるか、という問題。
クソみたいな場所で、クソになるのはたやすい。
クソみたいな生でも、生きているのは幸せか? -
マイファースト岡崎作品です。
当時キューティーの連載で読んでいただけに思い入れが強すぎますね。
この作品は本当にあの頃の時代の空気と匂いを切り取った感じで、現実と憧れ、希望と不安が詰まっていますね。
とにかく大好きな作品です。
オリジナル版はイメージが無いみたいで残念ですねぇ。
やはり新装版はちょっと違いますね。
あのカバーの雰囲気も重要!
山田くんのくしゃみが好き。
へくちん -
絶賛されているので逆に怖かったのですが、実際読んでみると流石にすごかったです。こずえちゃんかわいい。
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おしゃれできれいな顔立ちをしていて、でもいじめられっこの山田くん。主人公の若草が山田くんと多くを語り交わしたときから、周辺がざわめき始め、河沿いの「宝物」がそれを加速する。退屈な話をかったるい空気で延々と続ける物語だが、そこが魅力的。
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ティーンの雑誌「キューティ」で連載してた当時からこのマンガだけ立ち読みしていた(もうとっくにティーンは過ぎてたけどね)。ああ、こんなに痛くてリアルに不思議な距離感を持って今の子たちを描け切ってしまうなんて、なんて才能の持ち主!と感嘆したもんなあ。
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基本中の基本。