カフーを待ちわびて

著者 :
  • 宝島社
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  • Amazon.co.jp ・本 (283ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784796652124

感想・レビュー・書評

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  • カフーって果報のことなのですね。てっきり、誰かか何かだと思っていました。
    沖縄の言葉と自然と、ゆったりとした時の流れを感じられて清々しい気持ちになりました。
    明青が幸を見つけられますように!
    俊一のことは好きにはなれないなぁ、何となく胡散臭い気がして。

  •  静かな湖面に大きな石を落として、驚きと幾つもの波が起きたような物語。信じられないような純朴な性格の青年の恋。舞台が、沖縄の小さな島だから信じられる物語なのかな。

  • 出てくる話の一場面一場面がとってもリアルに浮かんできて、まるで映画を見ているようだった。
    なんて切なくも優しい最後は救いのある素敵な恋愛小説だったんだろ・・・・・
    カフーが沖縄語で幸運とは・・・・
    原田さんが本当に沖縄でカフーと言う犬に出くわしたからこそ作り上げられた話と言っていたけど、
    まさに生まれるべくして生まれた素敵なお話だった。

  •  思った以上の全力ラブストーリー。
     ラブストーリーに涙する歳でもないんだけど、最後はなんだかんだ涙腺崩壊。

     「カフー」とは沖縄の言葉で、果報、幸せという意。「果報は寝て待て」なんて言うけれど、待つという行為は何でもないように思えて結構神経をザクザク削られる。侘びるほど待つなんて・・・呑気に寝てるくらいじゃないと、身がもたないよね。長年待ちわびている明青も自己防衛の本能からか、傷つかないよう、期待しないよう、臆病な青年になった。
     そんな彼は、なんでも寛容する沖縄の海のように、優しい。負った傷の深さを思えば、人に期待したり、人を責め立てたりするのが怖いんだろうけど、「ちんちんついてんのかよ!」と言いたくなるほどの優しさにイライラしてくる。
     最後行動するのが遅すぎる気もするけど、ハッピーエンドであってほしいなあ。

  • 久しぶりのラブストーリー。ラブストーリーに心乱されるような歳でも境遇でもないのだけど、ちょっとぐらりとやられました。雰囲気は辻村深月の島は僕らとにちょっと似てるかなー。島国の中でのあの閉鎖的なんだけど緊密な独特の世界観みたいなところが。そこで起こる外からの来訪者が非日常的でミステリアスっていうコントラストのせいなのかしら?物語が明瞭に形を成しているようにも感じたし、一方でやすっちいメロドラマ展開のようにも感じたし、でもまあ今回は胸がぎゅっとなったということで星4つ。沖縄に住みたい。自由気儘に暮らしたい。

  • 何か読んでてモヤモヤする
    やっぱり芸術家をテーマに書いた作品の方が好きかなと思いました

  • 「・・・あの絵馬に書いてあったあなたの言葉が本当ならば、私をあなたのお嫁さんにしてくださいますか。・・・」

     「嫁に来ないか。」きっかけは絵馬に書いた明青の願い事だった。沖縄の小さな島に住む明青のもとに神様が幸をつれてきた。
     やさしくて、あたたかくて、ちょっぴりせつない恋の物語です。そして登場人物の誰もに幸多かれと素直に祈りたくなる作品です。第1回『日本ラブストーリー大賞』大賞受賞作。

    「ゆっくりと芽生えゆっくりと育む そんなあったかいラブストーリーです …… (シンガーソングライター)大塚 愛」
    「主人公の不器用さが、ずっと自分の中に在ったものとリンクしていて、何だかすごく愛おしく思えた ……(俳優)成宮寛貴」
    「沖縄の離島の空気感やゆったりとした時間の流れが、心憎いほど鮮やかに描写されている。 …… (作家)桜井亜美」
    「ドラマ作りのツボをよく心得てると思います。大賞にふさわしい力作でした。…… (作家・漫画家)柴門ふみ」

  • 沖縄の島の太陽とひと夏の恋物語。
    でもそれは切なくて寂しくて。
    そして、とても愛おしい。

    幸せはいくら待ってても、やって来ない。
    自分から出かけていかなくちゃ、
    みつけられないんだ。

    待っているだけの昨日にさよならして
    新しい明日を迎えに行こう。

    大好きな作品がまたひとつ。

  • 2015.1.15〜1.18
    一気に読んだ。原田マハさんは初めてだかど、とても良かった。号泣しておわりました。

  • 島に住む若者に、ある日突然 美人の嫁がやってくる 軽いような、軽くないような内容 落差を出す為に、悪意と善意、夢と現実が入り混じって 気持ち悪かった 内容だけ読めば悪い話ではない きっとハッピーエンド

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著者プロフィール

1962年東京都生まれ。関西学院大学文学部、早稲田大学第二文学部卒業。森美術館設立準備室勤務、MoMAへの派遣を経て独立。フリーのキュレーター、カルチャーライターとして活躍する。2005年『カフーを待ちわびて』で、「日本ラブストーリー大賞」を受賞し、小説家デビュー。12年『楽園のカンヴァス』で、「山本周五郎賞」を受賞。17年『リーチ先生』で、「新田次郎文学賞」を受賞する。その他著書に、『本日は、お日柄もよく』『キネマの神様』『常設展示室』『リボルバー』『黒い絵』等がある。

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