- Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
- / ISBN・EAN: 9784796702942
作品紹介・あらすじ
「書物」を「電子本」に「読者」を「ユーザー」に変えるデジタル化時代の到来は、我々の経験や記憶を根本的に変容させるのだろうか。グーテンベルグからグーグルに至る歴史を辿りながら人間の想像力と技術の未来を探究する。
感想・レビュー・書評
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印刷とは 手間のかかる仕事である
活字を作る 写植する
ガラス板石板から印刷する
仕上がりの美しさまは格別だ
簡単に印刷物が作れる時代になっても
まだまだ続きそうである詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
181117 中央図書館
紙の本を所有するということと、情報を「所有」するということは、似てはいるが同値ではないと思う。本棚を観ることと、電子書棚のリストを見ることは(サムネイル付きであっても)果たして同じことだといえるだろうか。リアル本棚は等身大のUXのアーカイバとして優秀だ。記憶の触媒として「マドレーヌ」のような役割を果たし得る。しかし、電子的なものは、果たしてその機能を持つといえるだろうか?。また、デジタル・ネイティブ世代は、本(電子書籍でもよいが)に代価を払うことの意味を、どのように考えているのだろうか。単に知財としてのみ捉えているのだろうか。 -
最近の受験業界で人気の筆者。
でも、これを授業する身になってほしいぜ。
1冊読めばわかるかと思ったら、
結局、書下ろし&いろいろな冊子に載ったエッセイをまとめたもの。
流れもなんもあったもんじゃないやんかー。
もうトラウマになりそう。。。
授業で二度とやりたくない。。。 -
手にとってペラペラとめくった感じで、書物に関するビジネス本と思い借りてきたのだが、書物の歴史という面を中心とした退屈なエッセイだった。
著者は美術や建築に造詣が深いかたらしく、その歴史のなかでロートレックやらバウハウスなどの単語がちらほらと出てきていた。視点を変えて、今ではない別の時間の別の気分のときに読んでみたら、ひょっとしたら内容的には面白いエッセイなのかもしれない。
どちらにしても、文章も簡潔な表現を用いているような感じではないので、気軽に読むという感じではなかった。 -
タイトルに騙されちゃあいけません。中身は面白いのにな。電子書籍が盛り上がったタイミングではあるけど、ちゃんといろんなエッセイであることを謳ったほうがよかったのでは。結果的に読者の分母を狭めた気がする。
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電子書籍化に関する話があると思ったらエッセイ本でした。図書館で借りて良かった。内容はそこそこ面白いです。知識が豊富だなーと痛感させられます。
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ヨハネス・グーテンベルクが1455年に初めて旧約・新約聖書(ラテン語版)を印刷してから555年。
活版印刷も絶滅に近い現代にあらわれた電子書籍の衝撃を印刷の歴史、思想(ルソーなど)と共に批評する。
本はデータになり、読者はユーザーに変貌する。社会は図書館化し世界はグリッド化する。
電子書籍がどうこうというよりかこの著者の印刷所、図書館、書店、本の村(ルデュ)などの体験談、愛着を語ってるといった感じ。
あとタイトルと違う内容が多いはちょっと物足りないけど、書き下ろしではないからしょうがないか。
革命前夜を味わってみたい。 -
電子書籍を論ずる本かと思いきや、活版印刷やデザインについての著者のエッセイなどを集めたもので、やや拍子抜け。タイポグラフィや印刷の話は面白かったのだが、それ以外は興味の対象から少し離れていた。ただし、文章はうまい。読ませる文章が書ける人だと思う
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詩のようなエッセー集って感じ、翻訳本かと思うような文体。グーグルベルグの話は今ひとつ。