コソボ 苦闘する親米国家 ユーゴサッカー最後の代表チームと臓器密売の現場を追う

著者 :
  • 集英社インターナショナル
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感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784797674200

作品紹介・あらすじ

ベストセラー『オシムの言葉』の著者、木村元彦が描く
「旧ユーゴサッカー戦記」シリーズの決定版。
旧ユーゴスラビア7つ目の独立国として2008年に誕生したコソボ。
1999年のNATOによる空爆以降、コソボで3000人以上の無辜の市民が拉致・殺害され、臓器密売の犠牲者になっていることは、ほとんど知られていない。
才能あふれる旧ユーゴのサッカーを視点の軸に、「世界一の親米国家」コソボの民族紛争と殺戮、そして融和への希望を追う。サッカーは、民族の分断をエスカレートさせるのか、民族を融和に導くのか……!?

目次より
序章
第1章 コソボのマイノリティ 2006年~2008年
1 二度と戻れぬ生家を訪ねて
2 2008年 コソボ独立
第2章 黄色い家 臓器密売の現場 2013年
1 黄色い家 カルラ・デル・ポンテの告発
2 臓器密売の現場を追う
3 オシムの思いを受け継ぐコソボサッカー協会会長
第3章 密着コソボ代表 双頭の鷲か、6つの星か
1 セルビア対アルバニア戦 ドローン事件
2 2016年5月 FIFA加盟
3 2016年9月~10月 ロシアW杯予選密着
4 2019年6月 NATO空爆祝賀式典
終章

【著者略歴】
木村元彦(きむら・ゆきひこ) ジャーナリスト。1962年1月1日、愛知県生まれ。中央大学文学部卒。アジアや東欧のスポーツと民族について取材、執筆活動を続けている。著書に『誇り ドラガン・ストイコビッチの軌跡』『悪者見参』『オシムの言葉』『争うは本意ならねど』(集英社文庫)、『オシム 終わりなき闘い』(小学館文庫)。『オシムの言葉』で2005年度ミズノ スポーツライター賞 最優秀賞受賞。

感想・レビュー・書評

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  • 2023/2/4 『コソボ 苦闘する親米国家  ~ユーゴサッカー最後の代表チームと臓器密売の現場を追う~』 発刊記念イベント ゲスト 木村元彦さん x 藤原辰史さん  企画No.297 - 隆祥館書店
    https://onl.tw/dsJ9dsk

    コソボ 苦闘する親米国家 | 集英社インターナショナル 公式サイト
    https://onl.tw/hn8QMB2

  • 旧ユーゴスラヴィアで何が起こっているのかを描写し、サッカーを通じた視点で伝えてくれる一冊。そのなかで、鹿島のポポヴィッチ監督の背景も知ることができる。複雑な状況にある旧ユーゴスラヴィア地域の実情を知ることができる貴重な書籍。

  • いかに限られた、あるいは一方的な、情報のなかにいるか。ウクライナ侵略についても。そして、サッカーにみる希望。

  • 私は予備知識として、オリバー・ストーン監督の動画
    「UKRAINE on FIRE」*と「Revealing Ukraine 2019」*を事前に見ていたので、本書で語られる事が早く理解出来た。

    コソボ、旧ユーゴスラビアの問題は(一義的にはロシアが悪いが)ウクライナの問題、更にはパレスチナの問題に酷似している。

    それはどういう事かと言うと、戦争、紛争の機序が同じなのである。

    所謂「アメリカ帝国主義」は支配したい国や地域にスパイを送り込み、ある勢力を抱き込み、そこの人々を恐ろしいやり方で分断、対立させ、支配するのだ。
    支配されるとそこには米軍ないしNATO軍基地が作られ、訴追と納税が免除される。

    日米安保条約と似ていないか、日本は更に安保条約上の義務の無い「思いやり予算」まで献上している。
    沖縄では米兵に少女がレイプされても殆どお咎め無しである。

    本書はスポーツジャーナリストの作でありサッカーを背景としているが、この様なアメリカの戦争推進政策を理解する一助となるだろう。

    *アメリカやEUの手引きで、ロシアに侵略されるより前に、ウクライナ人同士が殺し合いをさせられている様子が克明に描かれている。

  • 西部

  • 「民族の争いに翻弄されるフットボーラーたち」(帯より)
    「サッカーの神はユーゴの才能を分断した」(イビツァ・オシム 帯より)

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著者プロフィール

1962年愛知県生まれ。中央大学卒。ノンフィクションライター。東欧やアジアの民族問題を中心に取材、執筆活動を続ける。おもな著書に『オシムの言葉』(集英社文庫)、『蹴る群れ』(集英社文庫)、『無冠、されど至強 東京朝鮮高校サッカー部と金明植の時代』(ころから)、共著に『さらば、ヘイト本!』(ころから)など。

「2019年 『13坪の本屋の奇跡』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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