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- / ISBN・EAN: 9784798701837
作品紹介・あらすじ
★この書籍の小売店頭価格は、1800円+税です。
「数学を学ぶことは、人間を学ぶこと」
数学は、非常に難しく、とっつきにくいものだと思われがちです。
たしかに現代の数学は抽象的で、技術的にも高度なものです。
大学はおろか中学・高校の数学で挫折してしまったという方も多いかもしれません。
しかし、実は数学は、私たちの身の回りの至るところに浸透しています。
スマートフォンなど日々使用している機器はもちろん、社会活動や人と人とのつながりにとっても、重要な基盤となっている。つまり、数学を使うと使わざるとにかかわらず、非常に身近なものだということです。
本書は、数学者・加藤文元と、異分野の識者4人との対談を収録したものです。
川上量生さんとはビジネス、
竹内薫さんとは物理学・プログラミング、
岩井圭也さんとは小説、
上野雄文さんとは脳科学、
……を通して、数学と人間とのかかわり、そして数学の新たな可能性を探っていきます。
必ずしも数の計算や命題の証明をしなくても、数学の面白さ・奥深さは味わえる。
本書を通して、そのことを体感していただけるはずです。
・第1章 数学することは生きること
竹内薫( サイエンス作家)
・第2章 数学と文学の交差点―すべての表現者は孤独か?
岩井圭也( 小説家)
・第3章 数学と脳科学―数学者の精神と脳科学の数理
上野雄文( 精神科医・脳科学者)
・第4章 数学は「役に立つ」のか?
川上量生( 実業家)
感想・レビュー・書評
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対談なので読みやすいけど、理解するには文系数学以上の知識が必要。
一生懸命考えながら読んで、そのときはおもしろかったんだけど、あとで書かれてた内容を思い出そうとしたら何も出てこなかった…。(素通り?)
岩井圭也さんとの対談では『永遠についての証明』『文身』の執筆中に考えていたことなどが知れて、おもしろかった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
数学者である加藤文元が、他分野の人たちと、数学と他分野との関わりに関する対談を行い、それをまとめた本。
他分野の人たちといえ、対談を行った人たちは、みんな、いわゆる理系の人たちなので、それなりに踏み込んだ話になっており、なかなか面白かったです。
また、著者の加藤先生は、大学時代、もともとは生物学を専攻しようとしていたのに、専攻を数学に変更した経歴があり、その経緯も、この本の中の対談を面白くした要素になっているのではないかと思います。
個人的には、川上氏との対談が、一番面白かったです。
「数学をビジネスに活かすには?」という川上氏の疑問を端緒に、数学の歴史や現代における数学界の発展の様相を知ることができ、参考になりましたし、川上氏の持っている数学観は、自分の数学観に近い印象を受け、その点も、面白いと思えた理由だと思います。
この本を読んで、高校数学を勉強し直したくなったので、長女が高校時代に使っていた数学の教科書を借りて、勉強してみようと思います。 -
・エルデシュ
・君の頭は営業中かい?
・子どもを「イプシロン」と呼んでいた
・数を数えるというのは高度な抽象化能力
・ゼータ関数による自然数の和の計算(-1/12)
ーゼータ関数とは、自然数の逆数のべき乗の無限和 -
[NDC] 410.4
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[テーマ] でーれーBOOKS2023/エントリー作品 -
加藤先生と4名の数学界に近い領域で活躍される第一線のプロフェッショナルな先生方との対談。理解が難しい箇所も幾つかあるが好奇心、知的欲求の根源に触れるような刺激的な会話が続く。
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アイデアは共同作業では生まれず個人の中で育てられなければならない、だけどその人に共鳴してくれる他者も必要だ。数学者や小説家の孤独と他者との関わりの中に、分野を超えた発明・発見の本質がある。
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請求記号 410.4/Ka 86