大学の授業 新訂版

著者 :
  • 東信堂
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本棚登録 : 29
感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (230ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784798901190

感想・レビュー・書評

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  • 宇佐美氏の論理は痛快であり、一貫している。このくらいの論理と厳しさは学問においては必要だろう。

  • 読みたいなと思って読んだわけですが合わなかったな。批判できるほどには読んでいないのですが……(自分の良くないところ)。
    たしかに、これが大学のあるべき姿なのかもしれないし、勉強しないなら大学やめたらいいと思うことはあるけれど、今の時代(この本が書かれた時代)そうもいかないと思うのです。現実的に。それは学生だけの問題じゃない。社会、親、友人、あらゆる要因があって今の学生がいる。だから、自分の生きた時代を「良い」として、それを押しつけている感覚がどうにも合わないんです。だって今の大学をつくりあげてきたのはあなたたちの世代の大人じゃないですか。大学に入りたくて入っている人ばかりではない……。うーん。自分が追いついていないだけなのか?

  • 「『一〇時三〇分に始める』と定めて、学生に『学生手帳』でそう知らせてある。……教師が約束を破ってはいけない。……『まあ大体の時刻で来ればいい。少しくらい遅れても授業は始まっていない。』とたかをくくる学生の方が結果的に当たっていたなどという事態を起こしてはいけない」(pp.13-14)。
     教師の態度は、教師が伝えようと意識していてもしていなくても、学習者に伝わり、解釈され、学習されます。教師が遅刻したら、それを見た学習者は「遅刻しても良いのだ」と解釈し、学習するのです。しかも、もしかしたらこの学習者さえ、教師の態度から何かを学習したことを意識していないかもしれないのです。これは恐ろしいことです。教師は、このような教育の作用を理解して教育にあたる必要があります。
     この本は、大学の授業を論理性で充たし、学問研究にふさわしい場として当然に整えるという、著者の授業思想が明快かつ簡潔に述べられたものです。大学の授業とは何でしょうか。授業の秩序とは何でしょうか。これらの問いに対する、ある究極の到達点というべき答えが、この本にあります。
    (2013 ラーニング・アドバイザー/教育 MATSUBARA)

    ▼筑波大学附属図書館の所蔵情報はこちら
    http://www.tulips.tsukuba.ac.jp/mylimedio/search/book.do?target=local&bibid=1456523&lang=ja&charset=utf8

  • 【配置場所】工大選書フェア【請求記号】377.15||U【資料ID】91124094

  • 「大学の授業とは?」と聞かれたらどう答えますか?
    また、どういう内容が大学の授業にふさわしいと思いますか?
    この本ではそういった内容や授業の評価について書かれています。自分のオススメの章は「学生に勉強させるため、休講する」です。様々な内容が様々な方向から描かれていてとても楽しい一冊です。
    (匿名希望 外国語学部 外国語)

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著者プロフィール

1934年神奈川県横須賀市生まれ。東京教育大学教育学部卒業、同大学大学院教育学研究科博士課程修了、教育学博士。東京教育大学助手、千葉大学講師、同助教授、教授(1993-97年教育学部長、1998-2000年東京学芸大学教授併任)。1961~62年米国、州立ミネソタ大学大学院留学(教育史・教育哲学専攻)。現在千葉大学名誉教授。九州大学、山梨大学、岩手大学、山形大学、秋田大学、茨城大学、上智大学、立教大学、早稲田大学等の非常勤講師(客員教授)を務めた。
著書に『私の作文教育』『教師の文章』『国語教育を救え』(以上、さくら社)、『宇佐美寛・問題意識集(1~15)』(以上、明治図書)、『論理的思考』(メヂカルフレンド社)、『大学の授業』(東信堂)等多数。

「2019年 『教育と授業 宇佐美寛・野口芳宏往復討論』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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