日本プロ野球改造論 (ディスカヴァー携書)

著者 :
  • ディスカヴァー・トゥエンティワン
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  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784799312988

作品紹介・あらすじ

観客動員数が減り、地上波テレビ中継の視聴率も低迷している日本プロ野球界。しかし1990年代半ばまで、日本のプロ野球と米メジャーリーグの売上規模はほぼ同じだった。現在、メジャーは規模を拡大し、日本との差は4倍にも広がっている。その違いはどこにあったのか?高度なビジネスマネジメントでリーグ全体の発展をとげたメジャーと、選手の実力はありながらも各球団が個別に利益を追求してきた日本のプロ野球-これは現在の閉塞する日本産業構造そのものといえるだろう。ビジネスコンサルタントとして、プロ野球界にかかわってきた著者が、次世代の夢を創るスポーツ=プロ野球の徹底改造論を提案。

感想・レビュー・書評

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  • 1章 その差は「リーグビジネス」と「チームビジネス」
    収益格差4倍!米メジャーと日本プロ野球の違いはどこに?「リーグビジネス」を世界に広げる米メジャーの成長力
    徹底した戦力均衡で観客を呼び込むメジャー スポーツエンタテインメントとしての商品価値を高める 

    第2章 現場はどう見ているのか?プロ野球ビジネスの危機感と希望
    「放映権のセ」と「スタジアムのパ」 チーム経営の差を生む「スタジアム・ビジネス」
    「このままではまずい」と、さすがにみんな感じはじめています 横浜DeNAベイスターズ取締役事業本部長・前沢賢氏に聞く

    第3章 現状を変えていくメジャーと、現状に固執する日本
    年間550億円の放映権でも「安い買い物」 ESPNとメジャーが結んだ大型契約の中身
    ロンドン五輪は「ユベロスモデル終焉」の大会に?ネット中継と時差との親和性

    第4章 求められるのは、成長のためのミッション
    熱い韓国プロ野球。女性、若者が大挙スタジアムへ 対する日本はさらなる空洞化問題
    さらに儲かるビジネスになったメジャーリーグ 進化するチケット販売、放映権契約も絶好調

  • 見習うべきところは見習えばいいよね。

  • 面白かった。日本の球界の改革のほとんどは、メジャーを真似しているんだとしった。
    サラリーキャップ制も導入したらいいと思う。

  • 読んだ。網羅的な内容で感想はあまりなし。

  • マッキンゼー最年少役員で楽天イーグルスのチームビジネスに携わった並木さんの著書。NPBとMLBの比較、オリンピックビジネスの裏側などを踏まえつつ、著者がスポーツビジネスの最前線で感じた課題や提案がまとめられている。
    ・日本プロ野球界はリーグ全体をビジネスとして捉える視点に欠けている
    ・野球をエンタメ産業の一種として考える必要がある
    ・ネットを活用した新たな視聴環境への積極的な介入
    など。楽天がすでに始めているが、チケットの価格が購入時期や需給によって変動する販売方式や、リーグが中継権利を管理し利益を各球団に分配するMLB式のマネジメントが導入すべきだと感じる。またネット(スマホ/タブレット)に対応したスポーツ観戦はまだまだこれから広がりを見せると思う。
    著者は、先日Jリーグの理事に選出されており、野球のみならずスポーツ界全体にこのような考え方が広がってほしいし、自身も東京オリンピックに向けてスポーツのジャンルでできることをやっていきたい!

    ==
    以下、気になった点。
    ・ヤンキースタジアムのVIPシートは全座席の10%。入場料収入の60%。
    ・韓国プロ野球の観客動員数はこの10年で約3.2倍。ライトな顧客を取り込む施策を次々と実施し、カラオケや映画などと同列のエンタメ施設として若者から大きな支持を得ている。
    ・アップルとMLBはビジネスの主導権を握るという観点ではとても似ている。

  • 日本プロ野球とMLBとの違いをリーグ経営の視点から分析するスポーツマクロ経営とでも言うべき本。体系的に整理されていて分かりやすいです。チーム経営のためにマーケティングをどうするかというマクロ経営よりは、リーグとしてどうすべきかという視点で、「エスキモーに氷を売る」とは別の本です

  • 高校野球100年の今年、甲子園の開幕を前に日本が野球をどう自分のものにしてきたか、という番組をよく見ます。一方、日本は野球をどうビジネスにしてきたか、どうビジネスにしていくのかが本書。よく野球とベースボールは違うスポーツ、という人もいますが、それがどうかは置いておいてどうもNPBとMLBは違うビジネスであることを徹底的に見せつけていきます。これってガラパゴスVSグローバルの典型的事例。ベースボールラブをコンサルシンキングしているのであたたかさとクールさで現状分析していますが、では、どうするか、という点で本当に筆者の言いたいことはまだ書かれていないのでは?というか、熱さを敢えて表明していないようにも思いました。戦後、大学野球という光の影で実力をつけて育ってきた日本プロ野球。MLBという光の下でもう一度、アップデートできるのか?プロ野球というスポーツに仮託した日本産業論かも。

  • 規模の大きいところから得る
    └MLBの成長から学ぶ。成長事例を取り入れる

    市場を広げる
    └同業他社との共同取り組み

    比較できる軸を複数用意する
    └多角的な検証に必要

  • 資料ID:21401185
    請求記号:080||K||097
    配架場所:新書コーナー

  • 文字通りフロントの立場から、日本プロ野球に対して迫った一冊。

    実際にフロントを経験している(あるいは現役のフロント)人たちの話だけあって、説得力があった。

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著者プロフィール

株式会社フィールドマネージメント代表取締役。
慶応義塾大学経済学部卒。ペンシルベニア大学ウォートン校でMBA取得。
2000年、マッキンゼー・アンド・カンパニー入社。
2009年に独立、フィールドマネージメントを設立。
2022年4月現在、所属するコンサルタントは50名。
エレクトロニクス、航空、インターネット、エンターテイメント、自動車などの日本を代表する企業の戦略コンサルタントを務める。

「2022年 『コンサルが読んでる本 100+α』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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