多様性の科学

  • ディスカヴァー・トゥエンティワン
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  • Amazon.co.jp ・本 (366ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784799327524

感想・レビュー・書評

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  • 信頼は人を無防備にする。
    働く会社員が読むべき一冊!

  • 多様性が大事であることは知っていたが、多様性がないことによる弊害について多くの事例を通して理解することができた。

    ITの進歩で情報が広がったはずなのに
    SNSでは自分の興味関心だけしか得られない個々の分断を最近強く感じる。

    自分は自分の色眼鏡を通してでしか世界を見ることができないという認識を常に持ち続けること

    若い層の人たちの意見を取り入れること

    つまりは自分とは異なる人々と接し、馴染みのない考え方や行動に触れること、が必要不可欠であることがわかった。

    これはまじ良書です。

  • わかった、わかったってなっているなう。

  • 多様性を、偽善や慈悲ではなく、成長に欠かせない重要な要素と教えてくれた。
    多様性が欠如することでの致命的なリスクも事例を元に紹介されており、とてもわかりやすかった。
    自分も人に与えながら、様々な人とコミュニケーションをとれる人間でありたい。

  • 威圧的なリーダーの元では部下は必要な情報を開示しない(出来ない)ために惨事を引き起こす。多様性が失われクローン化してしまうため。

    尊敬型ヒエラルキーの場合はヒエラルキーと多様性が両立する。

    加えて訂正する力も必要かも。

  • 多様性を全くそういうことに関心がないビジネスマンなどにも面白く楽しく納得がいくようにわかってもらうにうってつけの本

  • 勝間和代さんが勧めてたので、オーディブルで購入した!

    むっちゃくちゃ良かった!!!
    イノベーションは多様性、融合することで生じる。新しいことは従前の掛け合わせ。
    価値観が似通った集団で議論したとして、当人たちにとっては上質な議論ができたという満足感は高いが(その意見わかるわ~そうだよね~そうだよね~となるから)、多様で新しい意見というのは生まれない。
    対して、様々な考えを持つ集団で議論した場合は、全くその逆で、当人たちは良い議論ができたとは思えなかったが(何言うてんねんコイツ、となる)、多様で新しい意見が生まれた。

    面白い!!たしかに、新しい人と交流せず、しゃべる人が固定化された、似た人とずっと一緒におってもしょうがない、つまらない、何も生まれない、という考えが私にもあるので、同じ考えの人といるのではなく、いろんな人と交流していくことで自分が変わる可能性はあると思う。
    ましてや、自分一人でイノベーションを起こすなんて不可能、ということが本書を読んでよく理解できる。
    Apple創業者のウォズニアックだって、あまり人と話さないオタク気質だったそうやが、集まりに参加したことで閃き、しかもその集まりでジョブズとも会ってるわけで。

    面白かった話はありすぎて言い尽くせんが、平均化という幻想(平均の数字、平均の話について、平均値にいる人間がほぼいない、同じ食べ物を食べても、身体が全く違う反応をする。結局ケースバイケースでしかない)、
    白人至上主義者の少年の話(エコーチェンバー、規模が大きい集団よりも規模が小さい集団の方が多様性に触れる機会が多い、信頼している人からの情報を信じる)、上司に意見することよりも死を選ぶ(飛行機墜落事故にて、燃料が切れかけているにも関わらず、遠回しにしか言えなかった、リーダーであるならばきっと気づいているだろうと信じてしまう、むしろ信じたいと思うからこそ言えない)、エニグマ解読の話(解読にあたって、数学者はもちろん、歴史学者やクロスワードパズルが得意な人まで、様々な人間をチームに入れ、解読にあたらせていたという話。気になってググッたところ、数学者が一人で解いたみたいになっててハテナである。エニグマ解読についての本も読んでみたい)

    参考文献がたくさんあり、どれも気になる!!読みたい本がまた増えた!!!

  • 多様性を倫理的な観点で推奨してる風潮があるように感じる中で、倫理以外の多様性の力が的確に解説されていた。

    単一の観点だけで優秀な人を集めてもうまくいかない理由、組織の中で考えが画一化される問題、SNSにおけるエコチェンバー効果など、様々な観点で生活の中で見られる誤謬が明らかにされておりとても参考になった

  • 多様性、ダイバシティが叫ばれる今日。
    でも案外、なぜ多様性が必要なのか、説明できる人は少ないのではないか。
    この本は多くの事例を交えながら、その意味を教えてくれる。
    納得のいく分析、解析だった。

    あえてひとことでいえば、集団の盲点をなくす、だろうか。

    どんな優秀な人でも知らない世界、分野がある。
    そういう優秀な人を大勢集めても、その穴は埋まらない。
    能力は劣っても、大勢の人が互いを補い合えば、穴は埋まる。
    新たな発見が生まれる。

    あのCIAが同時多発テロを読めなかったのは、
    エリートメンバーが多様性に欠け、
    その民族を知っていればわかるはずの彼らの兆候を見逃したから。

    エベレストのデス・ゾーンでは、折角多様な人達がいて、危険に気づいても、
    その意見を封じてしまうトップがいると、帰還できなくなってしまう。
    意見がいえなくなる、手遅れになるのだ。

    平均値の罠も恐ろしい。
    やたら事故が起こる戦闘機。
    隊員の体の数十のサイズの平均値を基に操縦席を作ったのに。
    よくよく調べると、この平均値に全部のサイズがぴったり収まる隊員は一人もいない。
    これに気づき、操縦席を調整可能なものにして、事故が減った。
    多様性を無視し、平均に走ると、こういうことが起こる。

    等々。
    ホモサピエンスより優れた脳を持つネアンデルタール人が滅んだのは、
    ホモサピエンスのように知恵を共有できなかったからという。

    ・・・そう考えると、、、
    今の日本、多様性のかけらもない。
    国会は女性がほとんどいない。
    世襲議員と偏差値エリート官僚崩ればかり。
    先日の国葬、とやらも年取った男が大半。
    こんな連中に日本をいい方向に持っていけるはずがない。
    少子化を止めることができるはずがない。
    今は女性の時代なのだ。

    選挙の仕組みを変えるしかない。

    それと、小川さやかさんのタンザニアでの体験談を思い出した。
    多様な人々とネットワークを作っているから、
    何かあっても誰かが助けてくれる。
    与えて裏切られても、いつか返ってくる。
    これも多様性だわな。

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著者プロフィール

作家、英『タイムズ』紙コラムニスト。オックスフォード大学哲学政治経済学部を首席で卒業。卓球選手として活躍しオリンピックにも2度出場。著書に世界的ベストセラー『失敗の科学』『多様性の科学』他。

「2022年 『才能の科学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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