- Amazon.co.jp ・本 (235ページ)
- / ISBN・EAN: 9784800224569
作品紹介・あらすじ
天皇家最大のセレモニー・大嘗祭で皇位継承者が身にまとう神衣は大麻製。それにより、皇祖とコンタクトを取り、皇祖から皇位を付託されるのだという。その大麻は、明治以降は阿波の徳島で育成することに決められた。それは、古代祭祀を司った忌部氏が阿波に居住し、大麻を栽培したからだ。幻術を行った忌部氏は外地産の薬物性大麻種子を持っていたのだ。『古語拾遺』にある忌部氏の神話も、『古事記』『日本書紀』の神話も、神々の世界の天語として、大麻によるトランス状態の中で語り伝えられた。最新の古代史・考古学の成果から古代日本を統べる神々と大麻の秘められた結びつきを明らかにした、古代史ロマン!
感想・レビュー・書評
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ドラッグの大麻(たいま)と、神社で神主さんがふぁさふぁさやる大麻(おおぬさ)はやっぱり関係があったのか。
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日本書紀にも登場する忌部氏の祖神「天日鷲神」が、大陸から幻覚性大麻を運んできたというお話。ちなみに天日鷲神は天岩屋戸や神武東征など、有名な神話にも登場する神様で、忌部氏は天皇家の縁戚に当たり、中臣氏とはライバル関係だったらしい。
もともと日本に幻覚性大麻は自生しておらず、大陸をルーツにもつ忌部氏の祖先が日本に伝えた、というのが著者の仮説。実際に縄文時代や弥生時代の遺跡から、焦げた大麻種子が出土されており、当時から大麻による幻覚を利用したシャーマニズムの痕跡があったと見られる。
著者の洞察力には鋭いものを感じるが、点と点を結ぶ線がまだまだ薄いような気がする、仮説の域を超えるのは少し厳しいのではと思った。でも大麻種子が出土した遺跡が、割とウチの近所だったのにはちょっとビックリ。