京都伏見のあやかし甘味帖 紫陽花ゆれて、夢の跡 (宝島社文庫)

著者 :
  • 宝島社
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  • Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784800295484

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  • とうとう京都を引き払って、虎太郎と別れ小薄れんげは義経と弁慶を連れて平泉に向かう。なんともお人好しなことだが、二人が安心して消えてしまったとき、黒狐のクロもいなくなってしまう。小薄家の先祖は、伏見稲荷の山頂で祀られる「末広大神」こと「宇迦之御魂大神」だったことと、実は関係があった。この神は白菊命婦の夫なのである。れんげは、実家の東京に寄った後、また京都に戻っていく。大学生の虎太郎のかなり年上のれんげへの恋心、なかなかたいへんそうだねえ。

  • なんとじれったい。まぁでも、れんげさんの心理はとても理解できる。そりゃ虎太郎くんに軽々しく甘えたりできないよね。虎太郎くん、がんばりどころやでー。小薄家の謎もだんだんあきらかに。

  • 相変わらずの面白さ。

  • れんげが変わったというけれど、まだまだ優しさより自分の意見を押し通す傲慢な感じを受けます。虎太郎も成長途中ですが、もう少し頑張って欲しい。

  • 次回で終わりかなー?
    どんな感じになるんだろう

  • ずっと仕事人間で来たって言っても、3か月京都に滞在して、今回の平泉行きには3人分の料金を払っていたわけだし。。。どんだけ貯金あるんだ?
    意外と義経、弁慶の心残りはあっさり解決。二人を見送って、東京で実家の問題を解決、そして再び京都に戻ったれんげは虎太郎と再会。自分の傍を離れたクロと再会を願っているけど、クロは修行に出る決意をしているみたいだし。。。次はどうなるのかな。

  • 町屋を出ることにしたれんげ。れんげも1人になった虎太郎も、楽しかった日々を思って、寂しくなってしまっているのがよく分かる。合わないと思えた2人なのに、一緒にいるのが「普通」になっていたから。相手の迷惑ばかり考えずに、自分が思っていることを口に出してしまえばいいのに。と言いたくなることもあったけれど、実際には結構難しいことだと思った。なんだかんだ言ってもこの2人は協力して、問題に立ち向かっていきそう。

  • 一気に物語も進んできて、続きが待ち遠しいです。京都から出ていたので和菓子巡りは控えめだったのが残念。

  • 「一折 お供は狐の珍道中」
    眠っている間に消えた者は。
    一人で行き先も告げず出ていったのは、皆を巻き込まないようにしたのでは。
    今すべき事は残された事を嘆くよりも、大切な者が無事であると願う事なのでは。

    「虎太郎の甘味日記 ~五里霧中編~」
    あっさりとした別れの後に。
    ここまで何も無く行ってしまわれると、残された者は想いを吹っ切る為には時間がかかりそうだよな。

    「二折 毛越寺にて、夢の跡」
    別れの言葉と共に消えゆく。
    皆を連れて行っても問題はないが、大切な別れとなると一人がいいだろうな。
    正しい事を言っているのだろうが、他人が全てを告げて追い払うのは違うのでは。

    「れんげのうわばみ日記 ~世嬉の一編~」
    手続きをする為に帰らねば。
    全て後回しにし続ける事は不可能ではないが、現実を思うのであれば順序よく終わらせるべきだよな。

    「三折 れんげ、東京にて寿縁に出会う」
    対応せずに耐え抜く日々に。
    何も理由を教えてもらえず、こんな事が日常になっていた気を病みそうだな。
    何かしら知っていそうなのに、全てを一人抱え込み考えていては変わらないだろ。

    「虎太郎の甘味日記 ~アルバイト編~」
    わらにもすがる思いで訪ね。
    一から覚えるというのは中々厳しい世界だろうが、自身の足で一歩踏み出さねば何も起きないだろう。

    「四折 六月の京都は」
    隠し事なしで相談できる者。
    数カ月間の休養期間を得たと考えると、元気なのだから次の事をと思うよな。
    心のどこかで甘えていた相手だからこそ、声を聞いただけで涙が溢れたのかもな。

    「虎太郎の甘味日記 ~工場見学編~」
    目で見て初めて分かること。
    口で現状を伝えるだけでなく、実際に現場を視察できたからこそ冷静になり考えを纏めれたのだろう。

    「五折 れんげの決断」
    彼女の事をずっと見てきた。
    出会ってからの歳月など関係なく、色んな表情を見てきたから言えるのかも。
    もっと直球に言えば伝わっただろうが、ある意味二人らしい展開かもしれないな。

    「虎太郎の甘味日記 ~れんげさんのお土産編~」
    忘れ物と忘れなかったもの。
    戻るか分からない状況だったのに、しっかりお土産を買っている辺り心のどこかで思っていたのでは。

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著者プロフィール

2014年よりWeb上での小説公開を開始。『乙女ゲームの悪役なんてどこかで聞いた話ですが』にて出版デビューに至る。

「2016年 『乙女ゲームの悪役なんてどこかで聞いた話ですが5』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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