- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784801303720
感想・レビュー・書評
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悪口を言い合う文豪たち。
捉え方や考え方はそれぞれなので、放っておけばいいのに、小さいなと思ってちょっと笑ってしまう。が、、人間くささが見えて、なかなか面白い。
お互いの印象などを話す座談会での発言が興味深い。
太宰治、中原中也、織田作之助の座談会で、自分たちをデフォルメと言うところもいい。
ネガティブな自信家の太宰治。
好きだけど、志賀直哉に対する悪口が過ぎる。笑
黙ってられないんだな。他者評価をすごく気にするタイプ。生きづらさを痛烈に感じる。
坂口安吾は太宰治の良き理解者であった。
やっぱり惹かれる。
谷崎潤一郎と佐藤春夫の手紙のやりとり。女性をめぐる自分たちの正義の押し付け合い。笑詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
“ 月 日
あかつき、医師のもとへ行く細道。きっと田中氏の歌を思い出す。このみちを泣きつつわかれ行きしこと、わが忘れなば誰か知るらむ、医師に強要して、モルヒネを用う。
ひるさがり眼がさめて、青葉のひかり、心もとなく、かなしかった。丈夫になろうと思いました。”(p.20 太宰治) -
僕には詰まらなかった。この本を楽しむには教養が不足しているのだ。「文豪」であるからして、1冊2冊は読んだことのある登場人物がほとんどだが、その人生、さらには相関関係をベースに知っていないと、やはり楽しめない(もちろん、最低限の解説はついているが)。
一方で、文豪たちの発した「悪口」は、雑誌等に掲載されたり、作品中のエピソードに盛り込まれたりしたものは世に残るが、私信や日記に認められたものは、同時代には存在を知られず、さらには人知れず消えていったものもあるかも知れない(文豪の記したものはこうした類でも残されることが多いが)。ソーシャルで一瞬にして拡散する現代とは違い、一言の重みも随分と違ったことだろう等と思いを馳せてみる。
「#文豪たちの悪口本」(彩図社、彩図社文芸部編)
Day231
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太宰のことは好きではなかったが志賀直哉に対する反論には同感するポイントが多かった。けだし、太宰という人はこういうときlovelyでさえある。
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物書きが敵意を剥き出しにしている文章なので、楽しくは読めない。
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悪口というのは人間性とユーモアが問われるものだと思う。
とても面白かった。
しかし、少し読みづらかったとも思う。
その点を含めて評価は4。