キレる私をやめたい ~夫をグーで殴る妻をやめるまで~ (バンブーエッセイセレクション)

著者 :
  • 竹書房
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感想 : 79
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  • Amazon.co.jp ・本 (131ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784801907652

感想・レビュー・書評

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  • 以前「母がしんどい」を読みました。ご自身がお母さんになられ、毒母(失礼な言い方ごめんなさい)は連鎖するのでは…と不安になられたでしょうね。すぐに切れる自分に悩み情動のメカニズムまで勉強したこの本は同じ悩みを持つ方々の指針となる一冊になると思いました。

  • 今まで私が恋人にムカつくとき、喧嘩をするとき、
    母とまったく同じキレ方をしていたことに気付いた。

    普段から短気なところはあるけれど(超江戸っ子の祖父似)
    友達とがっつり喧嘩をしたことは
    子供時代を除けば高校生の時1度、
    そして大人になってから1度しかない。
    (子供の頃は毎日のように喧嘩してましたが笑)

    それくらいある意味平和主義ではあるのに
    恋人となるとそうはいかなくなる。
    それは家族に準ずるものだからであって、
    同様なキレ方をしてしまうのであった。
    (でも決して根には持たずさっぱりはしている)

    だけどそれは本当に何の生産性もないことで、
    怒りをぶつける、キレるといったことの無意味さを
    心理学の本というより哲学や仏教の本を読みあさり
    自力で矯正したけど、どこか完全ではないはずだ。

    この不安のセーフティネットとして、
    ゲシュタルト療法を置いておきたいと思った。

    2016.10.29

  • 夫に何か言われるとちょっとしたことで爆発したようにキレてしまうという田房永子さんが、その怒りの構造やコントロールについて考察したコミックエッセイ。いわゆるアンガーマネジメント。
    他人や友人には不快にさせないよう言動に気を遣いすぎて疲弊するぐらいなのに、夫や子供などにだけキレてしまうというのは、自尊心の低い人あるあるだと思う。
    ここで紹介されていたゲシュタルトセラピーってすごいですね。怒りが爆発しそうになったら、とにかく"今目の前にあるもの"を考える。過去を振り返るのでも未来を心配しすぎるのでもなく、ただ今をみつめる。"今ここにいる"ことを考える。まだ実践してないけど、この方法はすごく冷静になれそうな気がする。
    あとは怒ってしまいそうなとき、状況に対してアクセスするのではなく、自分あるいは相手の心にアクセスする。育児書とかでも目にするけど、これは共感することに近いのかもしれない。
    私もいつも冷静に叱ったりすることができず、突然溜まりたまった怒りが噴火するようになってしまうことがあるので、また後悔する前にちゃんと練習してみたい。キレることをやめたい!って自分で強く思うことから始まるのかもしれない。

  • ちょっとした事にいらいらするのは、当たり前。
    しかし、それが止められないくらいになったら??

    叫んで怒鳴って、はっと我に返ってがっくりする。
    こんな自分は嫌だ、と止めれば、多分ストレスがたまり
    それはそれで大変な事になりそうな気がします。
    相手もよくこれに付き合ってくれたな、という思いと
    冷静になると、ああそうなのか、と見えてくるものが。

    怒っていると、ものすごく損ですが
    それによって得られるものもあります。
    対処法に出会えた、というのも嬉しい現実に
    そんな方法があったのか、という驚きも。
    広く知られれば、楽になれる人が増えるかも
    知れません。

  • 最初の方の夫にキレる部分に激しく共感し、爆笑した(笑)男って甘やかすと、直ぐそれをフツーと思いますよね?!www

  • 私もキレてしまうのですが、田房さんとは違う理由みたい。

  • 痛いほど共感できて、読んでいて辛かった。

    今、社会で増えている子供の虐待や
    介護での虐待って、原因はこの作者さんと同じく、
    子供の頃に親や周囲の大人に傷つけられてきたことが
    多いからなんじゃないだろうか?

    そういう意味で、キレる側の視点に立って
    描いたことは、大きな意義があると思う。

    これ、もう社会問題だよね?

    自分もヤバイ!と思って
    手に取った人も多かったと推測する。

    私自身もそうで、
    早速ゲシュタルト療法を
    受けに行ってしまったほど。

    聞けば、やはりこの本に影響されて
    受けに来る人が多いそうだ。

    でも、この作者のように劇的な効果もなく、
    その後も変わりはない。

    たまたま、この作者には相性の良い
    療法だったのだろう。良い療法に出会い、
    良い旦那がそばに居て、神対応の警官がいたから
    子供の虐待や暴力に至らなかった
    幸運な例だと思う。

    自分自身と向き合い、本として
    さらけ出したのは高く評価したい。
    本としては意義はあったが、
    残念ながら、絵はひどい。

    内容一本勝ちと言ったところか。

    一度読めば、それでいいかと思う。

  • キレることで悩んでる女性は読んだ方がいいかも。私はキレるということが殆どないけど、心は傷つきやすくうつ傾向があり、状況と心が別物で状況の方に人がアクセスしたら辛くなるという仕組みは納得がいった。

  • キレる対処法を求めている人にとって参考になる本書

    今ここにいる というトレーニングは、瞑想にも近いかもしれない。効果無さそうに思えるが、不思議と自分の体が自分のものだと感じられるようになる→心の機微に気づきコントロールできるようになる
    んだと思う(専門家ではない)

    作者にとってご主人に出会えたことが本当にラッキーだったと思う。警察官の言葉に泣けた。
    ゲシュタルト療法、面白いですね。

著者プロフィール

1978年東京都生まれ。漫画家、エッセイスト。武蔵野美術大学短期大学部美術科卒業後、漫画家デビュー。2001年第3回アックス新人漫画賞佳作受賞。2012年、母との確執による葛藤を描いたコミックエッセイ『母がしんどい』(KADOKAWA/中経出版)を刊行。そのほかの著書に『しんどい母から逃げる!!』(小学館)、『キレる私をやめたい』(竹書房)、『ママだって、人間』『お母さんみたいな母親にはなりたくないのに』(共に河出書房新社)、『大黒柱妻の日常』(MDNコーポレーション)などがある。

「2021年 『なぜ親はうるさいのか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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