20代だから許されること、しておきたいこと 「ブレない」「流されない」「迷わない」自分になる6つのヒント
- 大和出版 (2020年7月7日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784804718644
作品紹介・あらすじ
どこに行っても通用する人って、どんな人?「36人のコミュニティを持つ」「仕事を動詞で決める」「自分の言葉で定義する」「年齢から20を引いて考える」など、博報堂で結果を出し続けた男が“自分軸”をつくる方法を初めて明かす
感想・レビュー・書評
-
【1行説明】
(タイトル通り)
【趣旨】
博報堂に36年勤め続けた著者が,20代の読者に向けたアドバイスを記した本.「人生」「人間関係」「仕事」「言葉」「逆境力」「人間の幅」の6つの軸で章立てがされている.各章は見開き2ページ程度のTIPS集で構成されている.
【引用文3つ】
1. (p.20) 自分への弔辞を書いてみる
自分の葬儀の時に,友人が弔辞を読む場面を想像してください.その時,あなたは「どんな人で,どんな一生を送った」と言われたいですか.考えてみてください.実はその弔辞こそが,あなたの望む「人生の大目標」なんですよ.これが「死生学」のエッセンスです
2. (p.24) 「エピソードノート」で自分の過去を固める
左ページに,22歳の君が考えたこと,体験したことを書く.右には,その年,世の中で何があったのかをニュースや流行語などを交えて書く.これを18歳,15歳...とやっていく
3. (p.56) 自分だけのメンターをつくる
人生の中で,あるとき突然ステージが上がる瞬間があります.顧みればそのときは,必ず師匠のような人がいました.「こんな人になりたい!」とあこがれる存在がありました.(中略)息苦しくなるほど「こうなりたい」と思ううちに,「あの人ならこういうときにこう動くだろう」と考えるようになる.自分の中に,自分とは別の価値基準が生まれる.それがメンターの役割でしょう.
4. (p.80) 違う世代を拒絶しない
自分とは価値観の合わない人がいても,目くじらを立てず「世間にはいろんな人がいるもんだ」とおおらかに構えていた方が,無駄なストレスを抱え込まずに済みます.
5. (p.90) 自分の仕事を「動詞」で規定する
これまでにやってみたいと考えた職業を思い出していました.幼いころは,野球解説者になりたかった.高校で作詞家に憧れ,大学時代は小説家に憧れました.書くか喋るかはともかく,私は「伝える」という動詞に集約される仕事に憧れていたことがわかりました.
6. (p. 108)仕事は21日間で一気に仕上げる
やり始めには勢いがあります.3日過ぎると苦しくなります.1週間が終わる頃,やる気が少し戻ってきます.そこからまたチャレンジです.苦しい時期が続きます.自分を追い詰めていくと,脈絡がなくなります.その直後,パチンとはじける瞬間がくる.
「21日集中法」,これをシステマチックに身につけるとっておきの方法があります.何かをやりたいと思ったら,カレンダーに21日分マルを付けてしまいましょう.
7. (p.128) 個人全集を通読する
8. (p. 162)「ブラックエンジン」と「ホワイトエンジン」を常備する
9. (p. 174)失敗を活かす
ある日,入社のときにトレーナーについてくれた先輩と飲む機会がありました.すし屋で,近況を語るとどうしても失敗談や愚痴になる.黙って聞いていた先輩が,突然こう言いました.
「で,おまえ,そこから何を学んだんや?」
10. (p184) その日の始まりに「達成感」を得る
「朝,必ず同じ時間に起きること」(中略)1日の始まりが,「よし,今日も同じ時間に起きたぞ」という達成感から始まると,不思議なくらい前向きな姿勢になれます.朝が決まっていると,自ずと就寝の時間も決まってくる.
【感想】
これまで読んできた類似の本では,すでに知っている事柄が多く,新たな知見というものはあまりない印象が多かった.
しかしながら,この本では今までに出会ったことや考えたことのないアイディアが数多くあり,目から鱗が落ちるような感覚を幾度も味わった.
例えば,上で最初に挙げた「自分への弔辞を書いてみる」という点.
今まで,「死ぬときに自分が後悔しないだろうか」という,「自分視点」での最期を目標とする思想に出会ったことはあったが,「死んだ後に他人がどのように振り返るだろうか」という「他人視点」での最期を目標とする思想は初めてだった.
著者が広告会社に勤めていることもあってか,文章も読みやすく,理解がしやすかった.
【とりあえず実践したいこと】
「エピソードノート」を作成する
「21日間集中法」でまず一曲音楽を制作する詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
面白くて一気に読み終えた。
ありきたりな題名だし、そこらの自己啓発と変わらんだろとか舐めてたけど"言葉"を仕事にしてきた著者なだけあって20代のうちに作るべき生き方の土台みたいなものがすんなり入ってきた。とにかく読みやすい。
特に早起きを"一日の一番最初に得る達成感"だと、だから大事だという言葉は目から鱗。早起きの習慣の大切さについて言及している本は多々あれど、実際やるとなると腰が重い。しかし早起きを、単なる"時間ができる""集中力が上がる"などと言った理屈の面で推すのではなく、"達成感"という心理的な面から評価していたため新しい視点を得ることができた。
毎日早起きします。(単純) -
20代のうちに出会えてよかった作品。
もう20代後半だし…と吸収することをやめてしまいそうだったが、
まだまだこれからだ!と思えた。
繰り返し読んで腹落ちさせ、実行していきたい。
30代、40代になっても活きる内容だと思う。
朝型の生活をする、ありがとうを大切にする、、、など、
よく聞く内容もあるけど、
ひきたさんの経験や語録のおかげか
素直に受け入れることができそう。
・自分への弔辞で人生の大目標を決める。過去のエピソードが自己基盤になる。
・こうなりたいとおもう人の価値基準を自分の中につくる。
・仕事の軸は動詞で決める。
・1人の作者の生涯かけて書いた作品すべて読み、自分以外の言葉の軸を自分の中につくる。
・利己的な動機と道徳的な動機を上手くコントロールする。
・年齢-20歳で自分を励ます。DoよりBeに感謝する。 -
20代の目標はぼんやりでもいい。
あまり具体的に決めすぎると、かえって邪魔になることが。 -
詳しく書くとネタバレになってしまうけど、20代で読んで良かった。逆に10代で許されること、30代で許されることも、今、読んでみたい。
ひきたよしあきさんが難しいことをシンプルに書くのが上手。 -
・「動詞」で軸を作り、「形容詞」で自分らしさを決める。私なら「しなやかに」「励ます/支える」
・メンターをもつ。あの人ならこういう時こう動くだろう。
・苦しい時こそ、高い場所や広いところへ。「こんな広い世界のビルの片隅で起きたいざこざにいちいち腹を立ててどうする!」
・ポポネポでやんわり断る。ポジティブポジティブネガティブポジティブ
・「進みながら強くなる」で完璧主義を克服
・つらい時は淡々と、嬉しい時は飄々と生きる
・過ぎたことに固執しない。失敗は消すそして活かす
・1日の始まりに達成感を。毎朝同じ時間に起きる
・定点の旅と未知の旅 -