狂気の科学: 真面目な科学者たちの奇態な実験

  • 東京化学同人
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  • Amazon.co.jp ・本 (279ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784807908622

作品紹介・あらすじ

監獄実験でわかった人の心に潜む邪悪な本性とは?心の重量を実験で測定?モルモットの精巣由来の不老不死薬?ドラックでハイになった蜘蛛がつくる巣に異変が?中世から現代までの科学者たちの奇態な知的冒険100選。

感想・レビュー・書評

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  • ユナボマーのドラマをNetflixで見て、彼の人格形成に大きく関連したのではないかと言われているマレーの屈辱実験と言われるものに興味を持ち、調べてみた。その過程の中でこの本を見つけ、読んでみると、唖然とするような実験の数々が時系列的に並べられており、文章ははっきり言えば読みづらく、翻訳者を変更して再度出版し直して欲しいレベルだが、実験内容が興味深過ぎて最後まで読めてしまう。
    靴下の静電気の研究、ミミズには耳がないことを調べる研究、自分を毒ヘビに噛ませる研究、病気の人の嘔吐物を飲む研究、クモにドラッグを食べさせて巣がどのような形になるかの研究、ヒッチハイクの研究、6人たどれば世界中の誰にでも到達できる研究、瞑想とドラッグの研究、正常な人を精神病院に入れる研究、猿はエサをくれる人形が好きかエサをくれなくてもふかふかの人形が好きか調べる研究。。。

    と、好奇心をくすぐられる研究が多数。ただ、研究テーマが面白いというよりも、これを研究してみようと一般的に超頭が良いと思われている人々が真剣に向き合っていく姿を想像する事が、この本の1つの楽しみ方。そしてこういう人たちの実績の上に今の世の中があるんだなと感じると、今、バカにされていることが次の瞬間どう評価されるかなんてわからないのだから、一生懸命にやっている人を決して侮ってはいけないなとも思う。

  • 1600年、天秤の上で生活した人の実験から始まる本書は、一般に考えられる『科学的』な範疇を超える、数々の実験が満載である。
    なかでも、黄熱病患者の嘔吐物を切りつけた自分の前腕に注ぎ込んだり、点眼したり、しまいには嘔吐物を薄めて飲み込む(!!)など自分を実験台にしたもの(1802年の実験)には、驚きを通り越してなんとも無謀なと思わずにはいられない。
    と思えば、ヒッチハイクをするには、ケガをしている方がいいなど、役に立たなそうなものまで、とにかく人間はいろいろな事を考えるものである。

  • いまではやることもできない実験や半ば都市伝説と化している実験が、ここには書かれている。とにかく人間は試してみたいものなのかもしれない。

  • 有名なものから、くだらないと笑いたくなるようなものまで、様々な実験に触れることができ、面白かった。
    91の実験が短く要約されている。
    人間の知識は、コツコツと積み上げられてきたのだ。
    人間の疑問と好奇心は、尽きることが無いのではないか。
    その探求は、時には滑稽に見える。恐ろしく見える。
    しかし、それを笑う私は、そういった人たちの探求に支えられて「当然」の顔をしているだけなのだ。
    研究者たちに敬意を。

  • 1600年以降の変わった科学実験、心理実験を紹介。ミルグラムの実験も「とことん服従」というタイトルで出ていた。全部は読めなかったが、読んだことにする。

  • サイエンス

  • 狂気の科学―真面目な科学者たちの奇態な実験。レト・U・シュナイダー先生の著書。優秀でまじめな科学者、研究者ほど、時に常軌を逸した研究や実験に没頭してしまうことがあるのかも。そんな科学者、研究者たちの暴走を止めるためには、科学者、研究者たちに正しい倫理観を持たせるようにするしかないと思います。

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