コラーゲン物語(第2版)(科学のとびら52) (52)

著者 :
  • 東京化学同人
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  • Amazon.co.jp ・本 (165ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784807912926

作品紹介・あらすじ

私たちの骨や皮膚の重要な成分として身体をしっかり支え、健康と美容を保ってくれる大切なタンパク質、コラーゲン。十余年ぶりに改訂された第2版では、高齢社会時代のトピックスとして、コラーゲンの老化と経口摂取効果を取上げ、その後の研究の進展をくわしく述べている。

感想・レビュー・書評

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  •  タンパク質のうちコラーゲンを中心に開設している。ただ、「まえがき」にある通り著者の自伝の側面が強く、コラーゲンそのものを学ぼうとするとやや不満に感じるかもしれない。一方で自伝・エッセイとして見れば当時の研究者の様子が垣間見れて面白いかもしれない。
     さて、コラーゲンといえば美容やアンチエイジングなどで取り上げられることが多いが、ここで議論となるのはコラーゲンの経口摂取が有効であるか?という点である。経口摂取すればアミノ酸に分解されるため効果がない、とする意見がある一方で臨床においては効果が確認されたとの報告もある。コラーゲンの専門化の著者がいくつかの「最新の」論文を精査した上で、『コラーゲンの経口摂取効果の証明は十分とはいえないが、有効性を示唆する結果が多く得られていて、有効と思われる。少なくとも「効くはずがない」と切り捨てることはできないと思う。』としている。つまり、コラーゲンが分解されることによって得られる機能性ペプチド、プロリン、グリシンの複合的な作用によって何らかの効果はあるということである。少なくとも不足しがちなプロリン、グリシンを大量に含むコラーゲンを摂取することは無駄ではないという事でもある。なかなか興味深い結論であった。

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