ラッキースターの探し方 (仕事と生活ライブラリー 7)

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  • ダイエックス出版
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  • Amazon.co.jp ・本 (171ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784812528334

感想・レビュー・書評

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  • “「できるできないとか関係なく、まずいちばんの理想を考えなよ」”

    松浦弥太郎氏が手がける
    『仕事と生活ライブラリー』シリーズの7冊目。
    ゲストは写真家の蜷川実花さん。

    「ラッキースター」というのは
    彼女が設立した事務所の名前でもある。
    写真を撮ることが何よりも大好きで
    エネルギッシュに活動してきた彼女の、
    写真への愛や熱意が語られている。

    巻末の松浦弥太郎さんと
    蜷川実花さんの対談が特に良かった。

    (蜷川)“「基本は、「こんなの撮ったよ。見て見てー」っていうことなんですよね(笑)、私。”

    自分が見つけたもの、
    心を揺さぶられたものを、
    みんなと分かち合いたいという
    理屈抜きの純粋な気持ち。

    それを伝える術が
    蜷川さんの場合は写真で
    松浦さんの場合は文章で。

    (松浦)“「誰かがクリエイトして感動するものっていっぱいあると思うんですよ。だけど、寂しい気持ちにさせない作品っていうのは、そうはなくて。蜷川さんの作品は共通して、それこそ雑誌のファッションページにしても、楽しいよねってみんなで見てる感じがする。」”

    見る人を「寂しい気持ちにさせない」、
    それってすごいことなんじゃないか。

    目が眩むほどの極彩色の花や金魚、
    若くて可愛くて妖艶なモデルたち、
    ほんの少しの毒気を孕んだ、
    どこにもないビビッドな写真。

    鮮やかな色彩感覚や
    その一瞬を切り取るという
    刹那的な写真の特性のなかにも
    どこか「しなやかな強さ」があるのは
    蜷川実花その人の生き様が写っているのかも。

    写真の向こうから 
    「見て見てー!」っていう
    純粋にキラキラとした
    好きのパワーが溢れている。

  • 好きを仕事にする事。
    仕事と、プライベート。
    クライアントと自分。
    考えが変わる。

  • 蜷川さんに興味がある方や、写真家になりたいと思っている方は、読んで損はない本です。

    私は特にそうでもないので、「なるほど、こういう人なのか」と思ったぐらい。

    少し前に『ニキの屈辱』(山崎ナオコーラ)を読んだので、「ニキのモデルの一人かな」などと思いました。

  • 蜷川実花 を知ったのは自分が高校生の時だったかもしれない。
    その時入れ込んでいた小説家、桜井亜美の本をいくつも買いあさっていたころ、
    どの本のカバーも同じ写真家だと気づいたのもそう遅くはなかった。

    桜井亜美の、小説とは思えない若い感情を
    痛々しいぐらい鮮やかに写真に納められていた。
    その後、広島に住んでからも個展を見に行ったりもしたが、
    最近は特にチェックしてなかった。

    でも、今自分が「写真を撮ることが楽しい」と思うようになり、
    写真家・蜷川実花 の世界を触れてみたいと思った。

    でも彼女も稀有な存在ではなくて自分が好きなことを
    納得いくまで続けていくという、シンプルな姿勢で撮っているに過ぎなかった。
    (当然よい意味で)世の中の何%の人がそうこうことをあきらめているだろう。


    今週末、カメラを持って出かけたくなった。
    そして自分もみんなも感動できるような写真をいつかたくさん撮りたい。


    【ココメモポイント】
    ・常に提案できるようにしようと心がけているんです。あとは気持ちですね。
     仕事をただのルーティンワークにしないためには、気持ちと気合いしかない

    ・私はカメラ自体への愛情はぜんぜんない。何より、撮ることが楽しかった。
     写真というものは、自分が何かを作っている感を得やすい、最たるものだと思う

    ・たった1回の人生で、好きなことを仕事にできるチャンスもあって、どうしてそれをやらないんだろう?
     P75

    ・たとえ、何かに対して怒ることがあっても、絶対に理由がある怒り方をしよう

    ・作品としてよければ、媒体はなんでもいいと思っています。
     そのかわり、どんな仕事でもクオリティーのキープは死ぬ気で守ります

    ・目標を掲げる時は、「絶対に私はできない」という考えを、一回全部取り払う必要がある

    ・もし、私になんらかの才能があるのだとしたら、それを伸ばさないのは罪だと思っています

  • 成功する人はやっぱりポジティヴシンキング。且つ芯がぶれないなー

  • かっこよさは簡単には手にはいらない。
    必ず自分で☆を手に入れる。
    でも女は捨てない。

  • このシリーズ、やはり好きです。
    深いところまできちんとインタビューしてあるから、その人の考え方とかを細部まで知れるから嬉しい。

    蜷川さんは、努力の人。
    とことんこだわって作る作品。

    印象的だったのは、
    自分のことを常に
    •褒めるように自信を持つ
    •どこが足りないか
    の両方から冷静に見る
    という点

  • この人は天才じゃなかった。
    努力の人だった。
    こういう業界の人だし、写真的に変人の香りがする人かと思ったけど、全然まじめで誠実だった。
    あーわかるっていうのもあったし。

    まぁなんだかんだ要領は良かったりするんだけど、めっちゃポジティブで勢いがある。
    この人の真似をしてもうまくいくわけじゃないし、真似もできないけど吸収すべき部分はたくさんあると思った。

    とりあえず悔いなく一生懸命やってみよう。
    できれば積極的に。
    人に見てもらってなんぼじゃ。

  • ★☆すた〜

  • 「さくらん」でおなじみの写真家蜷川実花の著書。とても独特ないろの写真を撮る なぁと興味があった彼女。そんな彼女の写真家として活躍するまでの話。もちろん素晴らしい才能とセンスを持ち合わせとるんじゃろうけど、やはりここでも大事なのはプロ意識。なりたいものが明確、そして、それに対して誰よりも努力する。この本を読んで、ビジネスマンもスポーツ選手も、そしてカメラマンも活躍するひとには共通のものがあるんじゃなぁと感じた。

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著者プロフィール

写真家、映画監督。木村伊兵衛写真賞ほか数々受賞。映像作品も多く手がける。監督作品、『さくらん』『ヘルタースケルター』『Diner ダイナー』『人間失格 太宰治と3人の女たち』

「2022年 『花、瞬く光』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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