孤独と孤立: 自分らしさと人とのつながり (Nursing Today ブックレット)
- 日本看護協会出版会 (2023年3月7日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (64ページ)
- / ISBN・EAN: 9784818025653
作品紹介・あらすじ
孤独・孤立は心身の健康に悪影響をもたらすと言われています。イギリスでは「孤独は現代の公衆衛生上、最も大きな課題の1つ」として、2018年に世界初の孤独問題担当大臣が誕生しました。日本でも2021年に内閣官房に「孤独・孤立対策室」を設置し、「孤独・孤立担当相」が任命されています。コロナ禍が長期化した結果、孤独や孤立の問題がさらに深刻さを増している今、社会で必要な孤立支援について探ります。
感想・レビュー・書評
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読了日 2023/04/01
國分先生がいたので購入。たぶんツイッターとかで紹介されていた本。
ブックレットで、さっと読めるが、いくつかかんがえるべきことを与えられる本。
孤独にはlonelinessとsolitudeがあるということを知った。
前者は寂しさ、後者は孤高(自分自身と居られる孤独)。
また、依存症と孤独についての論説はとても面白かった。アルコールは人と関わる中で使われ、覚醒剤は孤独の中で使われる。なるほど。
現代社会、どんどん生身の人との関わりが減っていってるきがするが、デジタルでの関わりにいずれ取って代わられるのか?
目次
〈対談〉孤独・孤立と人のつながりを問う(國分功一郎・松本俊彦)
「望まない孤独」に必要な予防型の孤独対策(大空幸星)
’’つながり’’のツールと「孤独・孤立」(吉川透)
コロナ禍における「孤立の病」――依存症とつながりの関係(松本俊彦)
「孤独・孤立」をめぐる社会背景と政策(横山美江)詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
60ページ余りの小冊子だが、内容は濃いかった。特に冒頭の松本俊彦氏と国分功一郎氏の対談は良かった。「困った時に助けを求められる人がいれば、人は安心して孤独の中で自分と向き合える」「『何となくの接触』が実は孤立を癒している」「医療による『生権力支配』」「自尊心に対する安全」「行動変容を迫ること自体が今の自分を否定されることになる」「本気の他人事」(大空幸星)「依存症からの回復には『三密』と『不要不急の外出』である」など忘れられないワンフレーズが多かった。
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60ページほどのブックレットなのでさらっと読むことができるが内容は深い。
個人的に國分 功一郎氏の文章と松本俊彦氏の「依存症からの回復に必要なのは「三密」と「不要不急の外出」えある、と固く信じているからです。」の一文に深く感銘を受けた -
【配架場所、貸出状況はこちらから確認できます】
https://libipu.iwate-pu.ac.jp/opac/volume/567664 -
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5月新着
東京大学医学図書館の所蔵情報
https://opac.dl.itc.u-tokyo.ac.jp/opac/opac_link/bibid/2003651652 -
「孤立」「孤独」の概念の整理と、その指し示すもの、取り組みが必要な課題などがコンパクトにまとめられていて、とても参考になりました。