世界でもっとも強力な9のアルゴリズム

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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784822284930

感想・レビュー・書評

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  • 「アルゴリズム」という言葉は知っているが実際それがどのような処理をしているのかはまったく知らず、「コンピュータによる魔法のような処理」だと考えていた。
    それがこの本を読んだことで、具体的なロジック(のさわり)は理解でき、魔法ではなく現実のものとして考えられるようになった。

    ---

    73
    ディフィー=ヘルマン鍵交換

    195
    トランザクションとは、データベースへの一貫性のとれた状態にするためには全てが実行されなければならないデータベースへの一連の変更である。
    データベースプログラマは、「トランザクション開始」のようなコマンドを発行してから、一連の相互依存する変更をデータベースに加え、最後に「トランザクション終了」コマンドを送る。

    196
    クラッシュ、再起動後、トランザクションが始まる前の状態にデータベースが戻ると言うことである(これをロールバックと呼ぶ)

    252
    数百、数千桁になると、素因数を見つけるのはきわめて難しい問題になる

    253
    原理的には、これらの暗号法やデジタル署名システムは、いつ破られてもおかしくないのだ

  • 読み物として面白かった。グーグル検索や公開鍵の仕組みが簡単な数学で説明される快感。

  • アルゴリズムの存在自体は知っていただけど、どのようにそれが機能しているかは知らなかったので、ためになった。

  • この本では、アルゴリズムの定義として、「問題を解決するために必要な手順を正確に規定したレシピ」とし、それは機械的に感じられ、絶対に正確で、人間の直感や推測を必要としてならないとしており、その本質は何かというと、「チャーチ、チューリングのテーゼ」であると言っている。
    無数に上げることができるアルゴリズムについては、3つの基準を設定し、取り上げている。基準は、コンピューターユーザーが普段使っているもの、現実に利用する際の具体的な課題を解決するもの、コンピューター科学理論に関係が深いものとなっている。

  • 何かを知りたいとき、Googleで検索をすればだいたいのことはわかります。では果たしてGoogleはどのようにしてこの広大なWWWを探索しているのでしょうか。

    何かが欲しいとき、Amazonへ行けばだいたいのものは買えます。では果たしてAmazonはどのようにして私たちとクレジットカードを用いた取引を成立させているのでしょうか。

    何かが聴きたいとき、iTunesへ行けばだいたいの音楽はダウンロードできます。では果たして私たちはダウンロードした音楽がiTunesから提供されたものとどうやって判断しているのでしょうか。

    その答えが本書を読めばわかります。

    なお、本書で紹介されている9つのアルゴリズムは以下の通りです。

    ・検索エンジンのインデクシング
    ・ページランク
    ・公開鍵暗号法
    ・誤り訂正符号
    ・パターン認識
    ・データ圧縮
    ・データベース
    ・デジタル署名
    ・決定不能性

  • -

  • 公開鍵暗号法。

    鍵が公開されているのに、なんで暗号化できているんだっけ?
    何回読んでも忘れる。
    今回もそうだろう。

    でも、これまでで一番やさしく、かつ、数学的でした。

    (以下抜粋。○:完全抜粋、●:簡略抜粋)
    ●公開鍵暗号法(P.75-78)
     ステップ1:A、Bが秘密色を選ぶ
     ステップ2:公開色を確認する
     ステップ3:A、Bは自分の秘密色と公開色をまぜた混合色を作り、公開する
     ステップ4:AがBの混合色を持ってくる
     ステップ5:Aは秘密色とBの混合色を混ぜ合わせて、共有用の混合色をBに渡す
     ステップ6:Bは受け取った共有用の混合色から、
            公開色、Bの秘密色を取り除くと、Aの秘密色がわかる

    ○混合処理は「離散べき乗」、分散処理は「離散対数」と呼ばれる。
     そして、コンピュータが離散対数を効率よく計算する方法は見つかっていないので、
     離散べき乗は私たちが探している一方通行操作の一種と考えることができる。(P.85)

  • 図解と比喩でわかりやすい、さまざまなアルゴリズムの概念。

    アルゴリズムとあるが、具体的なコードの載った実装のための本ではない。
    「わたしたちが日常的に用いる、具体的で、コンピュータ科学理論に関連した」アルゴリズムを、情報検索、情報通信から人工知能に至るまで9分野にわたって扱っている。

    複雑になりがちなテーマについても、段階を踏んだ説明があり(公開鍵暗号とデジタル署名における指数南京錠、決定不可能性におけるイエスノープログラムなど)、
    また適切な図解と比喩が理解を助けている(公開鍵暗号の絵具混合トリック、ページランクのランダムサーファートリック)。

    以前から知っているアルゴリズムについても、比喩を通じて核心を理解を深め、他のアルゴリズムとの関連を学ぶことができる。
    (データベースのWALプロトコルの有用性:To-doリストトリック。誤り訂正とデータ圧縮:情報理論。)

    わたしたちの普段の生活を支えているアルゴリズムに触れ、コンピュータ科学とはなにかというを学ぶことができる一冊。

  • 現代社会において必要不可欠となっているページランクなどのアルゴリズムを、
    技術者以外にも理解できるよう自然言語で表現した一冊。

    なるほど丁寧に綴られており理解しやすいが、
    多少なりとも比喩がまわりくどくなってしまうきらいがある。
    もう少し数式や疑似コードがあるとスマートなのだが…と思ってしまうが、それだと本書のターゲットには難解にうつるだろうから難しいところだ。

  • 算数のようなアルゴリズム本が多いなか、本書はなかなか本格派だった。

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