ソフトウェア・ファースト あらゆるビジネスを一変させる最強戦略

著者 :
  • 日経BP
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  • Amazon.co.jp ・本 (380ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784822289911

感想・レビュー・書評

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  • 今の時代、ソフトウェア開発は差別化の根幹であり、外注して良いものではない。日本企業のSIer依存はこれからの時代に合わなくなる。各事業会社自身がソフトウェア開発ができないといけない。
    トヨタグループ用語で言うところの「手の内化」が重要。手の内化のメリットは、スピードとノウハウの蓄積。

    ウェブの記事で読めれば十分な内容だったかなとは思いはするものの、上記の主張については同意できる。(組織作りの章は飛ばした)

    プログラミングは自分でも挑戦してみようかと思ったり。

  • SaaSのエピソードを読んで、パッケージ販売によるビジネスモデルと、継続的に保守が必要なソフトウェア開発事業は本質的に相性が悪いのかもしれないと感じた。組み込み型のソフトウェア開発であったとしても、バージョンアップやセキュリティ対応が必要なのであれば、継続的な開発と価値提供の軸を合わせる方法を考えなければならないだろう。
    DevOpsの本質は開発と運用を分けないことにあるとあるが、社内業務でインフラを育てた上で商材化するサービスアウトとのつながりが強そうだ。
    「フィジカル×サイバー」領域の新規事業の代表例として、実験的な取り組みとしてAmazon Goが考察されていた。現段階では収益事業としてではなく、コンピュータビジョンやディープラーニングによって店舗がどのように変革できるのかを試しているとあったが、この先のサービス・アウトに向けて着実に準備しているのだろうと感じた。
    OSSに触れた文脈があったが、DXのように戦略的に事業構造を変えて行く場合には、OSSでも委託開発であっても「手の内」に留めることが重要で、外部調達する部分がブラックボックスになっていないこと、コントロールできることが必要条件であると思った。
    筆者が、Google日本語入力を開発していたときのエピソードで、プロダクトの目指す方向性を示すときに、華美な新機能ではなく、変換品質、スピード、安定性という、あたり前品質、英語では不要なIMEの存在を意識させない、ということに開発者の目を向けるために「空気のような日本語入力」というチームミッションを掲げたという。
    このような活動は、コピーライティングのようなクリエイティブの仕事と全く変わらないと思った。
    後半は、ソフトウェアエンジニアのキャリアパスについて詳しく書かれており、組織作りの参考にはなるが、前半の内容とは趣向が違っている。


  • 2019/12/22(日)読了。honto電子書籍にて。

    良書なのではないかなー、と思って読んでたら、最後の方までまあまあ気持ちよく読めた。
    私はソフトウェアエンジニアではないけれど、もしかしたらなっていたかも知れないなと思う部分もあって、
    それでもソフトウェアエンジニアの最前線にいるわけでも直接接点があるわけでもないので、知っておきたいというような気持ちで読んでいた。
    今後、ますますデジタルテクノロジーが社会のインフラとして重要になっていく時に、知らないとか知識が遅れてるとかではいかんなと思っていて。

    もちろんテーマはソフトウェア開発に関することではあるんだけど、
    一般のプロダクト開発やプロジェクトマネジメントにも通じるところが多かった気がする。
    さらには、人材開発や組織マネジメント、他者のモチベーションのコントロールなど、ソフトウェアにとどまらない多くの示唆を与えてくれたと思う。

    専門用語もあるけど、それほどいろんな読者を置いていくほどではないし、
    文体もやわらかくて、全般的に読みやすかったです。

    ブクログ241番乗り。

  • 日本経済の停滞をソフトウェア開発力の敗北と喝破し、ユーザ企業にIT開発を手の内にする内製化を進め、それこそがDXの本質であると断言します。
    そしてエンジニアの採用から強い開発組織の作り方までを丁重に指南します。
    全く持ってSierの立場を考えない、現在の日本IT業界の秩序を破壊しようとする悪書です。さっさと焚書すべきです。
    まぁ、零細SIerにもとても役に立つことが書いてあるので、私はこっそり隠しておきますがw

  • ITとは関係の薄い業種だが、この業界のキャリアの考え方、テクノロジーのとらえ方など、知識の整理とともに、モチベーションが上がった。

    IT企業でなくとも、今の業務を変えていきたいという人にはいいと思う。ITに詳しくなくても、業務アプリを触ったくらいの人なら読めると思う。

  • エンジニアリングからプロダクト開発、事業運営に至るまでを、今日の課題打破への強力な応援歌として、非常に読みやすくまとめている、あらゆるビジネスパーソンのMust本かも。

  • ITに携わる人なら読んどいて損はない。DX推進に関する組織体制やエンジニアのキャリアパスについても書かれていて、非常に濃い内容。

  • ‪及川卓也さんの新著。最初は日本社会や大企業への提言の本なのかと思ったが、後半になるに連れ開発の進め方やキャリアなど個人レベルに落とし込まれていく。ちょうどエンジニアからエンジニアリングマネジャーに転向したタイミングなので非常に勉強になった。生存戦略よりも成長戦略。エンタメとして消費せず繰り返し読もうと思う。‬

  • ソフトウェア・ファーストあらゆるビジネスを一変させる最強戦略
    著作者:及川卓也
    日経BP
    ソフトウェアがビジネスの中心を担い、インターネットがビジネスの基盤となりつつ今、日本の企業がどう変化すれば生き残れるのか?IT開発の主導権を手入れよう。
    タイムライン
    https://booklog.jp/timeline/users/collabo39698

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著者プロフィール

大学卒業後、DECに就職してソフトウエアの研究開発に従事する。その後、MicrosoftやGoogleにてプロダクトマネジャーやエンジニアリングマネジャーとして勤務の後、プログラマーの情報共有サービスを運営するIncrementsを経て独立。2019年1月、テクノロジーにより企業や社会の変革を支援するTably株式会社を設立。

「2021年 『EMPOWERED』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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