世界の奇妙な国境線 (角川SSC新書 38)

  • KADOKAWA(角川マガジンズ)
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  • Amazon.co.jp ・本 (173ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784827550382

感想・レビュー・書評

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    【オランダ/バーレ】 ひとつ屋根の下に2つの国がある町
    【ベルギー国有鉄道】 線路はベルギー領、線路の両脇はドイツ領
    【インド/クチビハール】 移動のたびに警備隊が出動する世界一複雑な飛び地
    【バングラデシュ】 かつては国土すべてが飛び地だった国
    【イスラエル/ガザ地区】 まるで巨大な収容所? 世界最悪の飛び地
    【東ティモール/オエクシ】 西ティモールに残された東ティモール領の悲劇
    【カナダ/ケベック州】 カナダに独立国誕生か!? 何もかもフランス色の州
    【アメリカ/アラスカ州】 破格値でアメリカが買った世界最大の飛び地
    【ノルウェー/スバールバル諸島】 明日から勝手に寿司屋を開いても許される島
    【イタリア/カンピオーネ・ディタリア】 イタリアの公営カジノが隣国で開帳されている謎
    【ロシア/カリーニングラード】 貧困と治安の悪化に悩む「バルト海の香港」
    【香港/九龍城砦】 秘密結社に売春宿に賭博……何でもありの「魔窟」 第2章 不可解な場所に引かれた国境線
    【イギリス/ジブラルタル、スペイン/セウタ】 海峡に混在するヨーロッパとアフリカ
    【アフガニスタン/ワハン回廊】 盲腸のように細長く延びた奇妙な国境線
    【ナミビア/カプリビ回廊】 長さなんと400キロ! 世界最長の回廊
    【キューバ/グアンタナモ】 敵対国家キューバにアメリカの基地がある謎
    【コモロ諸島】 ひとつの国にまとまらないシーラカンスの故郷
    【キプロス島】 島も首都もまっぷたつ!! 地中海に浮かぶ島
    【アイルランド】 テロの原因となったアイルランドを分かつ国境線
    【アゼルバイジャン/ナゴルノ・カラバフ】 イスラム教徒に囲まれたキリスト教国 【レソト&スワジランド】 南アフリカ国内に包囲された2つの小さな独立国
    【バチカン市国】 世界最小の独立国がもつ絶大な影響力とは
    【シーランド公国】 海に浮かぶ人工島、総人口30人の「自称」国家
    【ピトケアン島】 反乱者の子孫が暮らす謎のイギリス領
    【マルタ騎士団国】 領土をもたない謎だらけの国家 第3章 国境に秘められた歴史 【アフリカ大陸】 なぜアフリカや中東の国境線は直線が多いのか
    【タンザニア/キリマンジャロ山】 王のわがままで捻じ曲げられた?国境線
    【アメリカ】 アメリカの州境を直線にした土地政策
    【ボリビア】 海沿いの国境線がない国に海軍がある理由
    【チリ】 スマートさは世界一!! 極端に細くて長い国境線
    【ロシア/ユダヤ人自治州】 ユダヤ人のために引かれたシベリアの境界線 
    【グリーンランド】 本土の50倍もあるデンマークの植民地の秘密
    【旧ユーゴスラビア】 7つの国境を有していた南スラブ人の国
    【ドイツ/ベルリン】 国境線に代わって新たに築かれた心の壁 第4章 国境をめぐる争い
    【イスラエル】 ひとつの首都に3つの聖地が集まる国
    【南アジア/カシミール地方】 点線で示される「地上の楽園」の国境線
    【アラビア半島/空白の地域】 アラビア半島の砂漠にある国境の空白地帯
    【西サハラ】 アフリカ西端の国境をめぐる紛争
    【樺太(サハリン)】 「白い領土」に秘められた日本政府の思惑
    【南極大陸】 ボーダレス大陸に最初に国境線を引くのはどの国か
    【旧ソ連からの独立国】 旧ソ連に未承認の国境線が多い理由
    【バスク地方】 スペイン・フランスに分断されたバスク人の憂鬱
    【クルド人居住区】 国境線を引けない最大の少数民族の実態
    【竹島&尖閣諸島】 島国日本にも存在するいくつもの領土問題
    【スプラトリー諸島】 6つの国と地域が領有を争う美しきサンゴ礁群





    もともとパキスタンは、インドと同じようにイギリスに支配されていた。ヒンズー教徒が多いインドと異なり、イスラム教徒が多数を占めていたため、1947年の独立の際、インドとは別の道を歩むことを決めている。現在のバングラデシュ一帯もまた、伝統的にイスラム教徒が多かったので、インドと合流することは難しかった。そこでパキスタンへの帰属を選び、インドとの間に国境線を引いたのである。

    ところが、東ティモールの独立を認めようとしない国があった。それはインドネシアである。1976年、インドネシアは東ティモールに侵攻し、強大な軍事力を用いて自国に併合してしまう。そして、現地住民に対してインドネシア語を押しつけるなどの同化政策をとり、抵抗する者には容赦ない弾圧を加えた。

     現在もアラスカの油田からは採掘が続けられており、アメリカの石油生産量の4分の1を占めるまでになっている。そのおかげで、アラスカでは1年に1回、州から住民にボーナスが出されるという。州内で産出したオイルマネーの利益の一部が還元されているのだ。アメリカにとってのアラスカは、もはや手放せない重要な飛び地。そこに暮らす人がいなくなっては困るということで、厚遇しているのかもしれない。

    スバールバル条約に加盟している国の人間であれば、誰もがこの島に入国し、住居を定め、商売を始めることができる。日本もこの条約に加盟しているので、その気さえあれば明日からでも移住可能ということになる。  問題はスバールバル諸島が位置する、北緯 74 度~ 81 度という場所である。つまり、北極圏にあるので、相当に寒い。防寒装備は万全にしなければならないだろう。

    アルプスの山あいに位置していることもあって、カンピオーネ・ディタリアは主要な産業に乏しく、人々は長く質素な暮らしを続けてきた。しかし現在は、この町を訪れる人が絶えないという。  保養目的で訪れる人もいるが、多くの場合は、別の目的でやってくる。イタリア公営カジノである。

    1997年まで、香港はイギリスの植民地だった。かつてイギリスは「眠れる獅子」と恐れられていた中国(当時は清)をアヘンという名の毒牙にかけ、1842年に香港を割譲させた。そして1898年に 99 年という長い租借権が設定されたのだ。

    地図でアフガニスタンを確認してみてほしい。パキスタン、タジキスタン、中国と国境を接する一帯の国境線が、まるで 盲腸 のように細長く延びている。突き出た部分の東西の距離は約300キロあるが、南北は最も広いところで 60 キロ、狭いところだとわずか 10 キロしかない。  この一帯は「ワハン 回廊」と呼ばれる高原地帯。回廊の南側には険しい山脈が走っており、山脈の麓の渓谷部を中央アジアきっての大河川アム・ダリア川が流れている。厳しい地形と気象条件がそろっているため、人が住むどころか移動するのも難しい。

    しかし1840年、アフガニスタン国内で反乱が起こった。イスラム教徒のアフガニスタン人は、キリスト教徒であるイギリス人による支配を容認できなかったのだ。その結果、国王は追放され、ゲリラ戦に負けて敗走途中のイギリス軍1万6000人が全滅させられた。これを第1次アングロ・アフガニスタン戦争と呼ぶ。

    カリブ海に浮かぶ島国キューバは、葉巻やラム酒、キューバ音楽、野球など、豊かな文化で知られている。髭を生やし軍服を着たカストロ前議長を思い浮かべる人もいるかもしれない。  そんなキューバの東部に位置する海沿いの街グアンタナモには、隠れた国境線が引かれている。この町には、テロの容疑者を何百人も不当拘留しているということで話題になった、アメリカの海軍基地が置かれているのである。

    キューバとアメリカは犬猿の仲で、いまだに国交すら開かれていない。それにもかかわらず、アメリカはキューバ国内に平然と基地を置いている。両国の関係がいかに険悪なものかを知っている人は、この話を聞いてもにわかには信じられないだろう。

    そんな地中海に、国境線をめぐるいざこざが起こり、二分されてしまっている島がある。それがキプロス島だ。  キプロス島は日本の四国の半分くらいの面積の島。地中海ではイタリアのシチリア島、サルデーニャ島についで3番目に大きい。この島が南北に分断された状態にあり、南側はキプロス共和国、北側は北キプロス・トルコ共和国という別々の国になっている。  首都はどちらもニコシアに置いているが、この町も南北に分断されている。首都が分断されているのは、世界中でここだけだ。

    そしてキプロス共和国が2004年にEUに加盟しているのに対して、北キプロス・トルコ共和国は未加盟のまま。同じ島に暮らしているのに、人々は別の国家の住民として生活を営むという奇妙な事態が続いているのだ。  どうしてこんなことになったのかというと、長い歴史のなかで民族対立が生じたからである。

    古来、キプロス島は近隣の列強国に翻弄されてきた。古代ギリシャ時代には、おもにギリシャ人が住み、ギリシャ文化が栄えていた。その後はペルシャの支配下に置かれ、紀元前 57 年には古代ローマの軍門に降る。ローマが東西に分裂すると東ローマや十字軍、テンプル騎士団などに占領され、 16 世紀にはオスマン・トルコが領有。そして 20 世紀にイギリスが植民地化した。こういった具合に、キプロス島はいつの時代も権力者たちの標的にされてきたのである。

     アフリカ大陸の国々は、たいていヨーロッパ列強国による植民地支配を受けた歴史をもっている。  多くの国が独立を勝ち取るため、命がけの抵抗運動を展開したが、なかには少し変わった方法で独立を果たし、国境を画定した国がある。広大な南アフリカ共和国内に、わずかな領土を確保しているレソトとスワジランドだ。

    しかし1ヵ所だけ直線でなく、不自然に湾曲している部分がある。地図を注意深く見れば、そこにアフリカの最高峰キリマンジャロ山があることが確認できるはずだ。  この不自然な国境線によってタンザニア領に編入されているキリマンジャロ山だが、かつての国境線は直線で描かれており、キリマンジャロ山もケニア領に含まれていた。当時、ケニアはイギリスの植民地として、タンザニアはドイツの植民地として統治されていたのだ。

    直線的な国境線が引かれている地域は、アフリカや中東など、現在の世界情勢では開発後進国に分類される国に多く見られる。ところが大国のなかにも、直線的な国境線を有している国がある。何を隠そう、それはアメリカ合衆国である。地図を広げれば、東西にまっすぐ延びるカナダとの国境線がすぐ目に飛び込んでくるだろう。

    もともと平和なひとつの国だったのに、国内に新しい国境線を引こうとしたことが原因となって国中が戦禍に巻き込まれてしまう……歴史をひもとけば、そんな国が少なくない。  かつてバルカン半島に存在したユーゴスラビアもまた、民族、宗教対立が原因で内乱が起こり、地図から消えてしまった国である。

    第2次世界大戦後のドイツには、新たな国境線が引かれ、社会主義国としての東ドイツ、資本主義国としての西ドイツという2ヵ国に分けられることとなった。朝鮮半島が米ソの思惑によって二分されたのと同じように、このドイツの東西分裂には、アメリカとソ連が大きく関係している。

    地図でインドとパキスタンが国境を接する一帯を見ると、国境線がほかとは異なる線で描かれていることに気づくのではないだろうか。通常の国境線が棒線で明確に引かれているのに対して、この一帯は点線になっている。これは、どこまでがどの国の領土かはっきりせず、曖昧なことの証左である。  この怪しげな地域は、カシミールと呼ばれている。カシミアセーターの原料の産地として知られる高原地帯で、かつてはリゾート地として人気を誇り、「地上の楽園」とさえ呼ばれていた。それゆえ、ここが紛争地帯だといわれても、ピンとこない人が多いのではないだろうか。

    問題の根本には、エルサレムと同じように宗教が関係している。カシミールに暮らす人々の多くはイスラム教徒だが、現地を統治していたマハラジャ(藩主)はヒンズー教徒だった。ヒンズー教は、インド人の8割が信奉する宗教だ。  そのためカシミールの住民は、独立に際して同じイスラム教国のパキスタンに属することを希望した。ところがヒンズー教徒のマハラジャは、インドへの帰属を決めてしまう。この決定に反発したイスラム教徒が暴動を起こすと、マハラジャはインドに助けを求め、インド軍が介入。パキスタンも軍を派遣し、第1次印パ戦争へと発展してしまったのである。

    まず地図で西サハラを確認してもらいたい。国名は赤、地域名は黒などと色分けされている地図ならば、西サハラは黒で書かれており「国」として扱われていないはずである。  それもそのはず、西サハラは正式に独立が承認されておらず、現在のところ「地域」でしかないからだ。この地は帰属問題をめぐってモロッコと揉めており、国境線が画定されていない。  西サハラの問題も、ご多分に漏れずヨーロッパ列強国による植民地支配の名残りといえる。第2次世界大戦前、西サハラはスペインが支配しており、モロッコはフランスが支配していた。その後、1956年にモロッコが独立したことで、西サハラでも解放を求める声が高まったが、西サハラを鉱物資源の供給源と見ていたスペインは手放そうとしなかった。

    「バスク人」と聞いても、どこで暮らしていて、どんな特徴をもつ人々なのか、容易に答えられる人は少ないだろう。海外サッカーファンならピンとくるかもしれないが、バスク人の一般的な認知度はそれほど高いといえない。  バスク人は、ピレネー山麓のバスク地方に暮らす民族である。しかし、バスク地方を二分する形でスペインとフランスの国境線が引かれているため、民族が2ヵ国に分断されている。バスク人は早くから独立を求めていたのだが、両国の勝手な線引きにより独立が妨げられているのだ。

    同じ民族同士で国を建国したい……。ユダヤ人、パレスチナ人など、歴史のうねりのなかで祖国を失い、流浪の生活を送った経験をもつ人々は、再び自国の国境線が引かれる日を夢に見、団結して動いてきた。  今日、国をもたない民族のなかで、最大の人口を有しているのは、クルド人と呼ばれるイラン系の民族である。総人口は2000万とも3000万ともいわれ、トルコ、イラン、イラク、シリアなどにまたがって暮らしている。

  • 図書館で借りて読み。

    この本に関する記事をどっかで読んだので。

    「あーこれしってるわー。学生の時に習ったしニュースでもやってるし」というものもあれば、
    「こういう理由があったのか―」というものもあり。
    宗教や植民地支配あたりが理由としては多いのかな。

    変な国境にはやっぱり何かしら理由があって、緩やかにうまくいってるところもあれば、紛争が起こり悲惨な状況になっているところもあるのだな。

  • 新書文庫

  • 地図帳で確認しながら読んだ。
    奇妙な国境線が引かれた経緯がとてもわかりやすく書いてある。
    気軽に楽しく読めた。おもしろかった。

  •  楽しんで読める本だが、世界には、飛び地やアンテナのように伸びた土地(国境)、不自然に直線的な国境など、様々な国境があり、その多くが戦争と結びついてきたこと、植民地支配や、利権や宗教、民族問題があることが改めてわかる。千島・樺太の問題、竹島、尖閣の問題についても、簡単だが触れられている。
    (以下は 個人の感想・意見もふくめ)
     その中でも、2カ国にまたがって建てられている家でも上手く生活している人、協力して治安維持を行っているところもあるのが希望だ。
     国内の土地問題であれば今は民法で裁くのが当然であり、いつまでもヤクザの縄張り争いのようなパワーバランスや軍事的解決といった時代遅れの対応からは切り離していく時代だろうと思う。
     法と秩序による国際社会としての歴史分析とそれにともなく過去の必要な清算、愛国主義教育から平和教育への転換、自治権、利権の共同開発や分配についての合意形成などをねばりづよくやってもらいたい。
     

  • 色々な歴史的な経緯から、いびつな国境が引かれている45の地点について簡潔に解説した本。1地点につき3ページ程度であっさり書かれている雑学の本であり、ちゃんとした歴史の本ではないけれども、誰でも気楽に読めるのがいいかな。海に面していないのに何故か海軍を保有しているボリビアのエピソードが、けっこう涙ぐましかったり、国土をもたない国「マルタ騎士団国」の話題とか、まあ雑学の域を出ないけど、知らなければ楽しめるかも。

  • 世界の微妙な国境線は、列強大国か宗教関連がかかわっている。
    オランダの中にあるベルギーとか、世界でも長い回廊とか。
    イスラム教の中にあるキリスト教系国家とか。
    マルタ騎士団国のような国土がないのに国家というのもある。
    ロシアの満州には、イスラエルとは別のユダヤ人の時(自治州)がある。
    世界は不思議な現象が多いが、列強が勝手に引いた国境線と宗教での国境は、今後も様々な問題を引き起こしそう。

  • [ 内容 ]
    世界にはヘンな形をした国境線が少なくない。
    たとえば、アメリカの州であるアラスカが、カナダを挟んだ向こう側にあるのはなぜか。また、アフリカに目を向けると、ケニアとタンザニアの国境がキリマンジェロ山のところで微妙にうねっているし、ナミビアの北東部は、まるで紐のように細い領土が東へ400キロも延びている。
    そのいびつな境界線が引かれた経緯をたどってみると、世界の民族、宗教、紛争の意外な史実が見えてくる。

    [ 目次 ]
    第1章 誰も知らない飛び地の裏側(オランダ/バーレ―ひとつ屋根の下に2つの国がある町 ベルギー国有鉄道―線路はベルギー領、線路の両脇はドイツ領 ほか)
    第2章 不可解な場所に引かれた国境線(イギリス/ジブラルタル、スペイン/セウタ―海峡に混在するヨーロッパとアフリカ アフガニスタン/ワハン回廊― 盲腸のように細長く延びた奇妙な国境線 ほか)
    第3章 国境に秘められた歴史(アフリカ大陸―なぜアフリカや中東の国境線は直線が多いのか タンザニア/キリマンジャロ山―王のわがままで捻じ曲げられた国境線 ほか)
    第4章 国境をめぐる争い(イスラエル―ひとつの首都に3つの聖地が集まる国 南アジア/カシミール地方―点線で示される「地上の楽園」の国境線 ほか)

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    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
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    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • 国境線にまつわる歴史や逸話、現在の状況。列強の分割による直線なアフリカの国境線は知っていましたが、同じ直線でもアメリカの場合は全く違ったり、シーランドなど面白い話も載っています。
    ただし、「奇妙な」国境線の多くは戦争や宗教・資源争いに端を発していて、未だに未解決の問題が多々あります。他国と陸地で接していないために国境の感覚が薄い日本にも北方四島・竹島・尖閣諸島と問題を抱えています。
    話し合いでお互いが納得する解決が理想でしょうけれども、実際には国境問題は妥協したら負けなので解決は難しい。
    とはいえ、本自体は一つ一つの話が短くまとまっているので読みやすく、重苦しくもないので、電車で読むのに丁度良かったです。

  • 世界地図に書かれている不思議な国境線の話。
    地理・地図好きな人はすごくおもしろいと思います。
    歴史や政治・経済の話も混じっているので受験勉強の合間にでもどうぞ!

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