小説かげろうの日記: 道綱母・寧子の恋 (福武文庫 さ 602)

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  • ベネッセコーポレーション
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  • Amazon.co.jp ・本 (220ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784828857008

感想・レビュー・書評

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  • 兼家の訪れを待って待って、やっと来てくれた夜は嬉しいはずなのに素直になれない道綱母。
    兼家もただ薄情な男でなく、当時の男として普通に道綱母を想っていたのでは。。。
    平安時代の通い婚の面白さが描かれています。

  • (「BOOK」データベースより)
    なげきつつひとり寝る夜のあくるまはいかに久しきものとかは知る―「あなたを幸せにする」そう約束してくださったはずなのに。持ち前の男ぶりの良さで人望と女たちの愛とを一身に集める夫、兼家への想いに身を焦がす日々。美貌の才女として知られた「蜻蛉日記」の著者、藤原道綱母の生涯を平安の王朝に鮮やかに染め上げた歴史物語。

  • 平安時代に活躍した5人の女性をそれぞれ主人公にした「平安五人女」シリーズの2作目。
    美人で歌の才能もすばらしく、権力者藤原兼家と結婚。人もうらやむ経歴の持ち主なのに、自ら記した「蜻蛉日記」のせいで、すっかり嫉妬深い女のレッテルを貼られてしまったかわいそうな女性、それが道綱母だ。
    でも私は彼女が結構好きだ。高慢じゃない程度に誇り高いところが。
    この小説では、そのへんがうまく描かれていていい。

  • 2009/12/24購入

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著者プロフィール

1929年3月31日神戸市に生まれる。15歳から小説を書き始める。関西学院大学、同大学院に進学しドイツ哲学を学ぶ。『処刑が行なわれている』(69年・審美社)で田村俊子賞、『鬼どもの夜は深い』(83年・新潮社)、「響子シリーズ」(88~94年・新潮社)、『隅田川原』(82年・集英社)、『女性のためのギリシア神話』(95年・角川書店)など多数。50歳を過ぎてギリシアに長期滞在し、ギリシアの神話・悲劇を通して男女の差異に注目。そのジェンダーの視点を日本の古典文学に応用した多くの作品がある。半年以上を過ごした山寺で、そこに集まる猫たちとの交流を描いたエッセイ集『今は昔、猫と私の関係』(2002年・講談社)には、猫好きの人柄がよく表れている。2003年4月24日歿。

「2005年 『くろねこたちのトルコ行進曲』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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