音程は哀しく、射程は遠く: フルメタル・パニック!-サイドア-ムズ- (富士見ファンタジア文庫 か 3-3-1 フルメタル・パニック)
- KADOKAWA(富士見書房) (2004年4月25日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
- / ISBN・EAN: 9784829116050
作品紹介・あらすじ
「思い出したんだ。昔の感覚。俺が持つのはライフルじゃなかったはずなんだ」女好きで、酒好きで、下品なジョークばかりいって。でも、宗介にとっては頼りになる相棒、クルツ。"ミスリル"の休暇で東京へきたクルツが、そこで出会ったのは中学時代にただひとり心を開いた音楽教師だった。彼女との再会-それが遠い昔、夢中になってかき鳴らしたギターの音色をクルツの中に甦らせた。「もしかしたら。まだ戻れるかもしれないから…」彼女のために、クルツは一夜だけのライブを決行するが!?表題作「音程は哀しく、射程は遠く」、テッサの留学話第二弾「女神の来日(温泉編)」など。いつもは"ミスリル"でハードな戦闘を繰り広げるメンバーが、短編集特別編で大活躍。
感想・レビュー・書評
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【再読】<ミスリル>サイドの日常に迫るサイドアームズシリーズ。副題として取り上げられた「音程は哀しく、射程は遠く」はクルツの過去と現在の彼に焦点が当てられていて、題目の意味が分かったとき瞬間、切なさが込み上げてました。そんなウエットなお話しだけでなく、「女神の来日(温泉編)」ではヒロインたちの裸体を微に入り細を穿つがごとく描写するという、最高級のお下劣さが炸裂したり、「エドサックス中尉のきわめて専門的な戦い」「よいこのじかん」でのマニアックすぎるAS描写があったりと、バリエーション豊かな楽しい作品でした。
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タイトルがいつもの短編集とは違って切ない雰囲気だったから、シリアスな話が読めるのかと思ったら、、そうでもなかった。表題作のような話ももっとやってほしいなー、と。ミリタリー的な部分にはあまりついていけない自分としては、ドラマを楽しみたい方が強い。もちろん、下地として設定がしっかりしているのは良いことだと思う。あと内容と関係はないけど、あとがきでのスパロボの件が面白かった。
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表題作はちょっと決まりすぎではあるけど、渋くて好きだったなー!「女神の来日(温泉編)」を読んでいて、みんなで温泉行きたくなったのと、「よいこのじかん」は夢あるわ・・・!
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いつもの漢数字シリーズとは違い陣代高校ではなくミスリルを中心とした短篇集。ミスリル側の短篇集ということで、多くの話が作者の趣味全開で描写されている気がする。とくにASの設定面に触れる話に関してはあとがきでも語られている情熱がここぞというばかりに詰め込まれている。リアルロボット物が好きな読者には共感できる部分が非常に多いと思える。凝った設定を説明するためだけの話なども収録されているので、ロボット好きにはたまらない。
表題作である「音程は哀しく、射程は遠く」に関してはクルツの普段見せない面をメインに使いながら、クルツの小隊の全体の良さの描写にもつなげているのが良い。切ないプロットがクルツの普段との対比から考えても素敵な雰囲気である。
なお、温泉回の描写は物凄く気合が入っていてディテールが脳裏に浮かぶほどなので、女性キャラが好きな読者は必読である。 -
いくつになってもテッサが好き
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表題のタイトルや女神の来日(温泉編)といい、クルツ祭りな一冊。
ギターではなく狙撃銃をを選び、過去と決別する様はかっこよくもあり、哀しくもあり印象的。
そのかっこいい印象も温泉編での暴走ぷりに吹っ飛ぶ訳ですがw
ASの設定をとても作り込んでるのは驚き。作者の趣味と言葉にすれば一言であるが、趣味でもここまできちんと具現化できるのはさすが。 -
20100315
1日 -
2009/12/08