「低成長優良企業」を目指す〈経営幹部の思考と行動〉

著者 :
  • プレジデント社
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784833420525

作品紹介・あらすじ

堅実に、着実に成長を続け、勝ち残り、長期に存続可能。真の優良企業、その違いは、どこにあるのか!?

感想・レビュー・書評

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  • ■50年以上、連続増収増益を続けてきた中堅食品メーカーの会長が行った5つ

    A.社員教育に力をいれる

    B.家族的経営を実践する

    C.会社の数字を社員に公開する

    D.社員の待遇をよくする

    E.権限を委譲する

  • 第二部までは「売上は伸ばしてはならない。売上は表向き、会社の真の目標は人を育てる事にある」。「アメリカの会社は富を生み出す道具だが、日本の会社は田圃である」。と言った印象に残る記載が多かったのですが、第三部の「社員の帰属意識を高めるの」を読んだ後に印象が変わってしまいました。

    社員の帰属意識を高めるといいつつ、組織は本質的に社員に冷たいものと言い放ったり、土日も不眠不休で働くモーレツ社員を礼賛するような記載があったり、愛国心のある人が会社の人材になると言った記載には、前半で書かれた客観的な記載とは異なる、作者の「思い」が全面的に出過ぎているような気がしました。

    特に「会社への帰属意識があれば逆境は乗り切られる」との記載はかなり違和感を感じました。逆境を乗り切れるのは、個人的には自分自身の信頼と楽観的なモノの見方を出来るかが鍵と思います。

    実際本書に例に挙げた役員になった課長さんも、奥様の楽観的な見方に救われて左遷の状況を乗り越えようと考えられたわけです。これを会社への帰属意識があるから乗り切れる事が出来るのだと記載には、少々強引さを感じます。

    逆境に関しては第一部で述べた、人材を育てることの方が関連性は強いと思います。日本全体的に社員の帰属意識が弱くなっている点に筆者が危機感を抱いているは理解しますが、第三部に関しては筆者の思いが強く出過ぎた感がしますし、違和感を覚える記載に思われましたのでトータルでは☆3つを私の評価とさせてもらいます。

  • ■書名

    書名:「低成長優良企業」を目指す〈経営幹部の思考と行動〉
    著者:染谷 和巳

    ■概要

    これからの時代、「低成長下で、どうすれば優良企業になれるか」
    ではなく、
    「低成長を経営の方針として優良企業になるにはどうすればよいか
    」という思考がなければ勝ち残れない。

    堅実に、着実に成長を続け、勝ち残り、長期に持続可能。
    真の優良企業の根底に流れているものとは。
    (From amazon)

    ■気になった点

    ・会社を大きくしようと思うな。拡大を目標にしてはいかんぞ。

    ・上司は戦う時は先頭に立って集団を率い、戦いの無い時は、
     部下に向き合い指導育成する。これができない上司は無能と
     言える。

    ・危機が訪れた時に、人が喜んでついてくる上司の条件とは、次の
     ようなものである。

     ・いかなる場合のプラス思考をすること
     ・部下に模範を示すことができること
     ・信頼されること
      (物事に筋を通す、期待に応える成果をあげる、何事にも真剣に
      取り組む、よい上下関係を作る)
     ・権限委譲を行う事

    ・意識の低い社員が多い会社では、法を守る事、公序良俗に従うこと
     から教育しないといけない。

    ・日本人が本来持っている身内意識を会社という集団単位で目覚め
     させるには会社の敵を明確にする。
     敵が見当たらなければ敵を作り、「あそこがわが社の敵だ」と
     社内に宣伝する。

    ・達成が難しい目標を掲げ、ともに苦労をし、ともに喜ぶ経験を
     していく。

    ・帰属意識を作るにはビジネス一辺倒ではいけない。
     家庭的な雰囲気が必要

    ・伝統は1年では難しいが、3年あれば作る事が出来る。

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著者プロフィール

昭和16年東京生まれ。東京教育大学(現筑波大学)卒。昭和63年、教育の㈱アイウィル設立 代表取締役社長、平成28年より主宰。
著書『指導者として成功するための十三の条件』(高木書房)、『上司が『鬼』とならねば部下は動かず』(プレジデント社)他。

「2022年 『勝利の道を行く ナンバー2になれる人 なれない人』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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